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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~主力大型株から中小型株へのシフトが鮮明に

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

28日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:主力大型株から中小型株へのシフトが鮮明に
■外資系証券の注文動向:差し引き350万株の買い越し
■前場の注目材料:3社が本日IPO


■主力大型株から中小型株へのシフトが鮮明に

28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場は、年末商戦への期待が高まったものの、高値警戒感から上値は限られた。また、OPEC会合を控えて原油相場が下落していることも重しになっている。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の22470円だった。また、円相場は1ドル111円05銭辺りと円高に振れて推移している。

これらを受けて利食い先行から始まることになろう。とは言え、米国ではアマゾン株が最高値を更新しており、年末商戦を意識した消費関連への物色は波及しそうである。一方で、韓国ではサムスン株が急落した。きっかけは米系証券による投資判断の引き下げによるものだが、半導体ブームがピークとの見方がされやすいだろう。その為、物色の流れはこれまで相場をけん引していたハイテクセクターへの利益確定に対して、出遅れ感のあるセクターや銘柄に向かいやすいだろう。

また、本日はIPOが3社予定されている。年末に向けたIPOラッシュで資金がIPO銘柄に偏るとみられる一方で、これまで個人は利益確定でキャッシュポジションを高めており、マネー・リザーブ・ファンド(MRF)の残高が13兆円超と過去最高を更新している。待機資金が相場を押し上げてくる展開が期待されよう。主力大型株から中小型株へのシフトが鮮明になりそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き350万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り430万株、買い780万株、差し引き350万株の買い越しとの観測。

11月 20日(月):940万株の買い越し
11月 21日(火):630万株の買い越し
11月 22日(水):120万株の買い越し
11月 24日(金):134万株の買い越し
11月 27日(月):340万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(23580.78、+22.79)
・米アマゾン株が上場来高値
・総務省、「5G」サービスへの新規参入促す
・楽天、がん治療に参入
・中国・習近平氏「トイレ革命」指示
・中国スマホ決済、2年で6倍に
・クックビズ<6558>、幸和製作所<7807>、ポエック<9264>がIPO


☆イベントスケジュール

<国内>
・衆院予算委員会
・11月月例経済報告

<海外>
・09:00 ダドリーNY連銀総裁講演(米国経済)

《WA》

 提供:フィスコ

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