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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は大幅反発、指数インパクトの大きい値がさの一角がけん引

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

21日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は大幅反発、指数インパクトの大きい値がさの一角がけん引
・ドル・円は112円53銭、もみあい、レンジ内で小動き
・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はファナック<6954>

■日経平均は大幅反発、指数インパクトの大きい値がさの一角がけん引

日経平均は大幅に反発。226.62円高の22488.38円(出来高概算7億2000万株)で前場の取引を終えている。米株高の流れを受け、シカゴ日経225先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まった。その後は一時22563.25円まで上げ幅を広げる場面もみられたが上値も重く、その後は22500円を挟んでの狭いレンジ取引が続いている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは石油石炭、化学、非鉄金属、機械、輸送用機器、金属、鉱業、海運、情報通信、証券が堅調。一方で、パルプ紙のみが小幅に下落している。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、信越化<4063>、東エレク<8035>が日経平均をけん引。

日経平均は200円を超える上昇となったが、戻り待ちの売りも出ており、22500円処でのこう着が続いている。ただ、指数インパクトの大きい値がさの一角が強含みとなってけん引している。インデックスに絡んだ資金が断続的に入っていると考えられ、売り仕掛けもしづらいと考えられる。一方で、中小型株への物色も活発である。利食いに押される銘柄も散見されるが、マザーズ銘柄の売買代金上位では値上がり銘柄の多さが目立つ。JASDAQについても値上がり数が多い状況であり、需給状況は良好であろう。

中小型株については短期筋の利益確定も出やすいと考えられるが、日経平均が22500円処での底堅さが意識されるようだと、オーバーナイトのポジションも増えてくることが考えられる。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は112円53銭、もみあい、レンジ内で小動き

21日午前の東京市場でドル・円はもみあい。米税制改正の法案審議や北朝鮮リスクが意識され、動きづらい展開となった。

日経平均株価は前日比200円超高の堅調地合いとなり、リスク選好的な円売りが出やすく、時間外取引の米10年債利回りは朝方から上昇基調が続きドル買いの地合いとなった。ただ、ドル・円は112円60銭付近を中心に小動きとなった。

ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いが続き、目先の日本株高継続を見込んだリスク選好的な円売りが出やすい。ただ、米税制改正法案の行方を見極めたいムードや米国からテロ支援国家に再指定された北朝鮮による反発を警戒した円買いも観測される。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は112円53銭から112円65銭、ユーロ・円は132円07銭から132円22銭、ユーロ・ドルは1.1732ドルから1.1741ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ソレイジア<4597>やトーイン<7923>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はファナック<6954>


■経済指標・要人発言

・豪準備銀(議事要旨)
「(賃金圧力の時期やスピード、影響などに関し)相当な不透明感」

・安倍首相
「完全にデフレから脱却したと言える状況ではない」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 9月全産業活動指数(前月比予想:-0.4%、8月:+0.1%)

<海外>
・16:00 スイス・10月貿易収支(9月:+29.2億フラン)

《DM》

 提供:フィスコ

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