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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

児玉化 <日足> 「株探」多機能チャートより

■児玉化 <4222>  168円 (+45円、+36.6%) 一時ストップ高

 児玉化学工業 <4222> [東証2]が前週末に続いてストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は17日に、ガラス繊維マットプレス新工法による製品が、新型「LEXUS LS」の後部座席構造材に金属代替部材として採用されたと発表。これが引き続き材料視されたようだ。この新工法は、同社がかねてから開発を進めていたもので、鋼鉄製品と比較して高剛性かつアルミ並みの軽量化が可能。また、金属素材では不可能な複雑な形状を作ることができるなどの特長を持っている。同社は今後、新工法による炭素繊維など他の素材への展開を進め、より高い物性を実現する製品を開発するとともに、さらなる金属製品の代替、金属部品とのモジュール化を目指すとしている。

■ヒップ <2136>  1,385円 (+205円、+17.4%) 一時ストップ高

 ヒップ <2136> [JQ]が大幅高で3連騰。同社は自動車、機械、電子、ソフトウエアなどの技術サービスを提供する派遣業務を手掛ける。業績は自動車業界の旺盛な開発意欲を背景に人材需要が旺盛で18年3月期業績は本業のもうけを示す営業利益段階で、14.5%増益予想と好調。最終利益は治験の子会社売却で63%増益と急拡大する見通しにある。株価は10月末に年初来高値1460円をつけた後調整を入れたが、マド埋め完了から再び新高値を視野に入れそうな勢いだ。

■TAC <4319>  292円 (+28円、+10.6%)

 東証1部の上昇率3位。TAC <4319> が3連騰。企業の求人需要が旺盛ななか、安倍政権では「働き方改革」や「人づくり革命」を看板に掲げ、アベノミクスの主軸を担う「一億総活躍社会」を目指す構えにある。そのなか、同社が首都圏を中心に展開する「資格の学校」は会計や法律をはじめ幅広い分野の資格を取得するためのサービスで、国策関連銘柄として注目が高まりつつある。PER12倍台、PBR1倍割れの時価は指標面からも水準訂正余地がある。

■アクモス <6888>  347円 (+31円、+9.8%)

 アクモス <6888> [JQ]が急騰。同社はITソリューション事業を中心にM&A戦略を駆使して業容を拡大している。子会社ACMOSソーシングサービスでシステムエンジニアを常駐させており、人的資源も豊富だ。クラウドサービス市場の拡大を背景に、情報セキュリティー分野では超高速秘密分散ソリューションを開発し需要も旺盛、活躍余地を広げている。17年6月期の32%営業増益に続き、18年6月期も利益成長を確保する見通し。

■クラウドW <3900>  1,025円 (+67円、+7.0%)

 クラウドワークス <3900> [東証M]が3日ぶりに急反発。同社は20日、東京都が今年度に実施する海外のブロックチェーン関連ベンチャーを対象としたアクセラレータプログラムにメンターとして参加すると発表した。東京都はブロックチェーンに関連する技術やビジネスモデルを持つ海外スタートアップ企業を都内に呼び込み、海外企業と国内企業のビジネスマッチングを図るアクセラレータプログラム「ブロックチェーン ビジネスキャンプ東京」の実施を予定。同社はこのプログラムへの参加を通じて、ブロックチェーン技術やビジネスモデルに秀でた海外のスタートアップ企業のパートナーシップの機会を探り、今後の事業成長につなげるとしている。

■ユナイテッド <2497>  3,685円 (+230円、+6.7%)

 ユナイテッド <2497> [東証M]が4日続伸。前週末17日の取引終了後、出資先のワンダープラネット(名古屋市中区)との共同事業として提供しているネイティブソーシャルゲーム「クラッシュフィーバー」が全世界におけるダウンロード(DL)数が900万を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同ゲームは、仮想世界をモチーフとした世界観を舞台に、画面をタップするだけの簡単操作でパネルをブッ壊すことで得られる爽快感やサウンドが魅力のほか、最大4人までの協力プレイが可能なマルチプレイ機能を搭載しており全国のプレイヤーと共闘を楽しむことができるのが特徴。なお、900万DL突破を記念して、20日から「全世界900万ダウンロード大感謝キャンペーン」を開催するとしている。

■ノーリツ <5943>  2,208円 (+103円、+4.9%)

 ノーリツ <5943> が4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で投資判断「アンダーウエイト」を継続しつつ、目標株価を1930円から2060円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。17年12月期第3四半期累計(1-9月)は、給湯器を中心とした国内の減収影響や、海外は櫻花中国の業績不振で、営業利益は31億円(前年同期比29.7%減)にとどまり、これを受けて会社側では通期の営業利益計画を70億円(期初計画100億円)に下方修正した。同証券では、以前から17年12月期の計画未達を予想していたが、さらに同業他社の厨房機器・新商品発売の影響や銅価格の上昇などを織り込み、営業利益予想を72億円(従来80億円)に下方修正。ただ、18年12月期は同82億円に業績回復を予想。基準期を18年12月期に変更したことから、目標株価を引き上げたとしている。

■北陸電 <9505>  975円 (+44円、+4.7%)

 北陸電力 <9505> が11日ぶりに大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が17日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイト」とし、目標株価を1010円から1260円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、18年4月の電気料金値上げを想定し、値上げにより19年3月期に経常利益が急回復するとの見方に変更。電気料金の値上げ効果は株価にまだ織り込まれていないとして、19年3月期の経常利益を127億円から233億円へ、20年3月期を同129億円から227億円へ上方修正している。

■オハラ <5218>  2,563円 (+96円、+3.9%)

 オハラ <5218> が大幅高で6連騰。環境規制の高まりを背景に世界的に電気自動車(EV)シフトの動きが強まるなか、中国では国家戦略としてEV普及で先頭集団を走ることに貪欲な構えをみせている。そのなかトヨタ自動車 <7203> が17日、中国メーカー2社が開発した電気自動車(EV)を現地で合弁生産に入ることを検討すると発表、これを受けてオハラはリチウムイオン電池全固体電池など2次電池関連の有力株として投機資金の攻勢が勢いを増した。このほか、同社が手掛ける衝撃に強いガラスセラミックス「ナノセラム」がコンピューター周辺機器アクセサリー開発会社パワーサポート(東京)の「iPhoneX(テン)」向け液晶保護ガラスフィルムに採用されたことを材料視する声もあった。

■松屋 <8237>  1,263円 (+47円、+3.9%)

 松屋 <8237> が3日続伸。前週末17日の取引終了後に発表した10月売上報告で、銀座店と浅草店を合わせた銀座本店が前年同月比8.1%増となり、4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。1日発表の売上速報から変更はないものの、月中旬からの冷え込みを受けて銀座店で、婦人服のジャケットやロングコートが好調に推移。また、紳士服の売上高も前年超えするなど衣料品の売上高が全体を牽引した。さらに、インバウンドも引き続きラグジュアリーブランドや化粧品、時計の売上高が大幅に前年を上回り、台風による影響や前年と比べて土曜日が1日少ないなどのマイナス要因を吸収した。

■アウトソシン <2427>  1,897円 (+64円、+3.5%)

 アウトソーシング <2427> 、パーソルホールディングス <2181> 、ライク <2462> 、夢テクノロジー <2458> [JQ]、パソナグループ <2168> 、ウィルグループ <6089> 、クイック <4318> など人材サービス関連株が軒並み高に買われた。企業の求人需要は一段と拡大、8月に続き9月の有効求人倍率も1.52倍と単月として43年ぶりの高水準となっている。10月も高原状態が続くことが予想され、人材派遣を展開する企業群への追い風は強い。20日は17日の米株安や為替の円高の動きなどを背景に主力輸出株が手掛けにくいなか、相対的に有利な内需の好業績セクターとしても物色人気を集めた。

■DDHD <3073>  4,925円 (+155円、+3.3%)

 DDホールディングス <3073> が6日ぶり反発。20日正午ごろ、グループのポイント制度「DD マイル」の名称を「DD POINT」に変更するとともに、事前予約以外の利用客にもポイント付与を可能とする機能拡充を行ったと発表しており、集客力向上に貢献するとの期待から買いが入ったようだ。なお、現在利用されている「DD マイル」については、引き続き「DD POINT」として利用できるとしている。

■安川電 <6506>  4,875円 (+150円、+3.2%)

 安川電機 <6506> が3日続伸。外国為替市場では足もと円高に振れているが、目先の外部環境には動じない年金系など足の長い海外資金の買いが観測されている。世界的な設備投資需要の高まりはこれから佳境入りとなり、メカトロニクス製品を手掛ける同社にとって追い風が一段と強まるとの見方だ。そうしたなか、同社は前週13日に、ハンドリングやスポット溶接など多用途適用ロボットのラインアップを拡充した産業用ロボット29種の販売を開始したことを発表しており、収益への寄与が期待される。

■ユニバーサル <6425>  4,315円 (+130円、+3.1%)

 ユニバーサルエンターテインメント <6425> [JQ]が3日続伸。17日、同社と米子会社Aruze USA社が米ウィン・リゾーツ社に対してウィン・リゾーツ株式約2455万株の返還と10億ドル超の損害賠償を求めた訴訟に進展があったと発表しており、これを好材料視する買いが向かった。同社らは2012年3月、不公正かつ不適切に償還されたウィン・リゾーツ株式約2455万株を保有していたAzure USAへの株式返還、ならびに仮に償還が有効であっても償還価格を株式の市場価格より約30%過小評価したことによる10億ドル超の損害賠償責任を求めて、ネバダ州裁判所に訴訟を起こした。これに対し、ウィン社は同社らの請求は法的に理由がないとして略式判決を求めていたが、今回、ネバダ州裁判所がウィン・リゾーツの略式判決の申立てを棄却し、来年4月16日から事実審理が開始されることになったという。

■ヒラノテク <6245>  2,395円 (+69円、+3.0%)

 ヒラノテクシード <6245> [東証2]が反発、11月10日に大陽線をつけた後も高値圏で売り物を吸収し上値追い基調を続ける強さをみせていたが、20日は一段の上放れ様相をみせた。同社は塗工機メーカーで、コーティング技術の高さに定評がある。電機自動車(EV)用2次電池の電極塗工装置を展開しており、好調な需要を確保しているほか、スマートフォン向けも堅調で業績に貢献している。18年3月期営業利益は従前予想の21億5000万円から26億5000万円(前期比12%減)に上方修正しているが、受注残高も豊富で来期業績にも期待がかかる。

■東京製鉄 <5423>  966円 (+16円、+1.7%)

 東京製鉄 <5423> が反発。20日、12月契約分の鋼材価格を引き上げると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。これまでのメーカー値上げが本格的に浸透し、さらなる値上げができる環境が整ったと判断したとしており、全品種で1トン当たり3000円値上げするとしている。なお、値上げは2ヵ月ぶりとなる。

■ホシデン <6804>  1,814円 (+26円、+1.5%)

 ホシデン <6804> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は17日、同社株の目標株価を2000円から2100円に引き上げた。レーティングの「オーバーウエイト」は継続した。同社は、新型ゲーム機の組み立て請負事業を行っていると同証券では推定しており、ゲーム年末商戦次第では1-3月期減産幅が縮小される可能性を指摘している。18年3月期の連結営業利益は会社予想の100億円に対し110億円、19年3月期の同利益は140億円を見込んでいる。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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