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【注目】前週末17日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

児玉化 <日足> 「株探」多機能チャートより

■児玉化学工業 <4222>  123円 (+30円、+32.3%) ストップ高

 児玉化学工業 <4222> [東証2]が急騰でストップ高。同社は17日、ガラス繊維マットプレス新工法による製品が、新型「LEXUS LS」の後部座席構造材に金属代替部材として採用されたと発表。これが株価を刺激したようだ。この新工法は、同社がかねてから開発を進めていたもので、鋼鉄製品と比較して高剛性かつアルミ並みの軽量化が可能。また、金属素材では不可能な複雑な形状を作ることができるなどの特長を持っている。同社は今後、新工法による炭素繊維など他の素材への展開を進め、より高い物性を実現する製品を開発するとともに、さらなる金属製品の代替、金属部品とのモジュール化を目指すとしている。

■エイトレッド <3969>  3,485円 (+504円、+16.9%) ストップ高

 エイトレッド <3969> [東証M]が続急騰でストップ高。16日、12月16日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ビリングシステム <3623>  9,470円 (+1,310円、+16.1%)

 ビリングシステム <3623> [東証M]が続急騰。同社は16日、自社で提供している「PayB」を利用したスマートフォン決済サービスの開発に関して、ジャパンネット銀行(東京都新宿区)と業務提携することで合意したと発表。これが材料視されたようだ。「PayB」は、税金や公共料金、通信販売などコンビニ等払込票のバーコードや、ビリングシスが提供する加盟店用アプリを用いて店舗側が提示するQRコードを、専用のスマホアプリのカメラ機能で読み取り、預金口座から即時引き落としで支払いができるサービス。今回の提携では、ビリングシスが「PayB」をジャパンネット銀行にホワイトラベル提供(事業者向けにカスタマイズするサービス)し、同銀行は来年3月にも専用アプリ「JNB PayB」のサービス提供を開始する予定だとしている。

■JMC <5704>  1,140円 (+128円、+12.7%)

 JMC <5704> [東証M]が続急騰。16日、医療シミュレーションキッド「胃瘻交換シミュレーター」の販売を開始すると発表しており、これを好材料視する買いが向かった。胃瘻(いろう)交換シミュレーターは、さまざまな種類の胃瘻カテーテルを用い、手技の流れの練習や構造を理解しながらトレーニングができるほか、胃瘻カテーテルの留置確認に必要とされる内視鏡を用いた手技もトレーニングできるという。また、十二指腸を鉗子などでクランプすることにより、スカイブルー法などのシミュレーションも実施可能としている。

■山田コンサル <4792>  2,759円 (+259円、+10.4%)

 山田コンサルティンググループ <4792> [JQ]が急反騰。16日の取引終了後、来年4月1日付で100%連結子会社の山田ビジネスコンサルティング、山田不動産コンサルティング、東京ファイナンシャルプランナーズ、山田プリンシパルインベストメントならびに100%連結孫会社である甲南不動産を吸収合併すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の吸収合併は、各事業子会社が持つ経営資源の有効活用と業務効率の向上などのシナジーの発現、人材採用・育成などを一体運営することによる組織基盤のさらなる強化などが期待できると判断し決定。これにより、企業のあらゆる経営課題を解決するより専門性の高いプロフェッショナル集団としての認知を得て、「総合コンサルティング会社」として確固たる地位の確立を目指すとしている。なお、18年3月期業績への影響は軽微としている。

■ソリトンシステムズ <3040>  1,593円 (+130円、+8.9%)

 東証1部の上昇率8位。ソリトンシステムズ <3040> が続急伸し、年初来高値を更新した。同社は17日、自社開発したPCログオン認証システム「SmartOn ID顔認証」が竹中工務店(大阪市)に採用されたと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。SmartOn IDは、ICカードや生体認証などを用いた二要素認証でパソコン利用時の認証を強化し、USBメモリなどの外部デバイスやデータへのアクセス制御をトータルに実現するセキュリティーシステム。竹中工務店は来年1月からSmartOn IDの顔認証システムを全社に導入し、セキュリティーを確保しながら利便性と生産性の向上を図る。

■ペプチドリーム <4587>  3,520円 (+280円、+8.6%)

 東証1部の上昇率9位。ペプチドリーム <4587> が続急伸。16日の取引終了後、独バイエルAG社との間で、複数の創薬標的タンパク質に対して特殊環状ペプチドを創製する創薬共同研究開発契約を締結すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同契約は、バイエルが開発を目指す複数の創薬ターゲット(ターゲットは未公開)に対して、ペプドリ独自の創薬開発プラットフォームシステム「PDPS」を用いて特殊環状ペプチドを創製し、特殊環状ペプチドに関する臨床開発を目指すというもの。また、PDPSによって創製される特殊環状ペプチドから得られる情報を利用して、バイエルが低分子医薬品の研究開発に取り組むことが盛り込まれているほか、ペプチド薬物複合体への展開や、診断薬、バイオイメージング薬および農薬として研究開発するオプションも保有するという。なお、契約の締結に伴い、ペプドリはバイエルから契約一時金および研究開発支援金を受け取る。また、非臨床および臨床試験の進捗状況に合わせてマイルストーンフィーを最大で約1245億円と、製品化後には純売上金額に対するロイヤルティーを受け取ることになる。

■アニコムHD <8715>  3,105円 (+184円、+6.3%)

 ペット保険最大手のアニコム ホールディングス <8715> が続急伸。16日、主要子会社のアニコム損害保険における10月の新規契約件数が前年同月比18.8%増の1万2353件だったと発表しており、これを好感する買いが向かった。月次ベースの前年比2ケタプラスは7ヵ月連続となる。また、正味収入保険料が前年同月比12.6%増の26.4億円に拡大したほか、保有契約件数も同9.4%増の67万2512件に伸びている。

■東京ドーム <9681>  1,098円 (+63円、+6.1%)

 東京ドーム <9681> が続急伸。16日に決算を発表。18年1月期の連結最終利益を従来予想の60億円→78億円に30.0%上方修正。従来の9.6%減益予想から一転して17.6%増益を見通しとなったことが買い材料視された。各施設のリニューアル工事に係る費用が想定を下回るほか、原発事故に伴う受取補償金の計上や、資金調達方法の変更による一時費用の削減が上振れの主因。また、東京ドームでのコンサートイベントの開催需要が堅調で、売上も計画を上回る見込みだ。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の12円→18円(前期は14円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。

■夢真ホールディングス <2362>  919円 (+50円、+5.8%)

 夢真ホールディングス <2362> [JQ]が続急伸し、年初来高値を更新した。同社は16日取引終了後に、10月度の月次速報を公表。建築技術者派遣事業(単体)の売上高は22億6000万円(前年同月比34%増)となったことが好感されたようだ。売り上げ増は、稼働人数の増加や派遣単価の改善が主な要因。一方で、販管費はコストコントロールにより19%増にとどまり、その結果、営業利益は3億9100万円(同68%増)と単月で創業来の最高益を記録している。なお、通期営業利益予想42億円に対する進捗率は9.3%となっている。

■KLab <3656>  1,914円 (+70円、+3.8%)

 KLab <3656> が続伸。16日、株主優待制度を新設すると発表したことが買い材料視された。毎年12月末時点で500株以上を6ヵ月以上継続保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じて1000円~2500円分のクオカードを贈呈する。ただし初回贈呈分は「18年3月末時点で500株以上3ヵ月以上継続保有株主」を対象とする。15日に発表した初配当に続く株主還元の拡充を好感する買いが向かった。

■日新製鋼 <5413>  1,676円 (+61円、+3.8%)

 日新製鋼 <5413> が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を1560円から1720円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、上期実績を踏まえて普通鋼・特殊鋼とステンレスについてのマージン前提を上方修正し、それに伴い18年3月期の経常利益予想を200億円から250億円へ、19年3月期を同240億円から280億円へ、20年3月期を同250億円から290億円へ上方修正している。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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