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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東京海上、LINE、ミネベア

東京海上 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東京海上 <8766>  4,875円  +136 円 (+2.9%)  本日終値
 東京海上ホールディングス<8766>が後場上げ幅を拡大。午後1時20分ごろに自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を2500万株(発行済み株数の3.36%)、または1000億円としており、取得期間は12月1日から来年5月31日まで。機動的な資本政策を遂行するためとしている。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算は、経常収益2兆7323億3200万円(前年同期比5.6%増)、経常利益1198億2800万円(同43.9%減)、最終利益767億7800万円(同50.6%減)だった。また、18年3月期通期業績予想は、国内外の自然災害に係る発生保険金の増加を見込むことを主な要因として、経常利益を4050億円から3400億円(前期比12.3%減)へ、最終利益を2800億円から2300億円(同16.0%減)へ下方修正している。

■ミスミグループ本社 <9962>  3,220円  +70 円 (+2.2%)  本日終値
 ミスミグループ本社<9962>が続伸。SMBC日興証券が16日付で、新規に投資評価「1」、目標株価4100円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、MRO製品(備品・消耗品)や生産間接材の調達方法が対面からECに移行する中で拡大してきたVONA事業は前期末から海外事業展開が加速し、従来以上の成長が期待できること、また、製造業の市況回復や自動化ニーズを受けてFA事業の好調が維持できると考えることなどから、過去最高益の更新が継続すると判断したという。また、18年3月期の営業利益予想を会社予想363億5000万円に対して372億円、19年3月期を同451億円と見込んでいる。

■マクニカ富士 <3132>  2,219円  +45 円 (+2.1%)  本日終値
 独立系半導体商社大手のマクニカ・富士エレホールディングス<3132>に注目したい。同社は18年3月期通期の連結業績予想を、売上高4200億円から4700億円(前期比17.9%増)へ、経常利益110億円から134億円(同39.1%増)へとそれぞれ上方修正した。第2四半期連結累計(4~9月)期間では、国内外のサーバー、ストレージ向けが拡大したことに加え、車載や産業機器市場向けも伸長したことが寄与している。通期の業績では、国内コンピューター市場向けビジネスが一部終息するものの、車載や産業機器市場向けが引き続き好調に推移すると予想されるのに加え、ネットワーク事業の持ち直しも見込まれる。株価は、10月24日に年初来高値の2397円をつけて以降、調整局面となっているが、PERは13倍台と割安水準にあり、反転上昇へ向けての押し目買いのタイミングといえそうだ。(朱)

■アウトソーシング <2427>  1,833円  +35 円 (+2.0%)  本日終値
 アウトソーシング<2427>は続伸し連日の年初来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で投資判断「バイ」を再強調し、目標株価を1440円から2100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。従来は、国内製造系アウトソーシング事業(製造派遣)と国内技術系アウトソーシング事業(技術者派遣)を中心に、労働契約法改正や派遣法改正などによる後押しが寄与する18年12月期業績に注目していたが、これに加えて、グローバルでの公務の民間開放を追い風とした海外事業の成長や、米軍施設向け事業を拡大する国内サービス系アウトソーシング事業、外国人技能実習生が拡大する国内管理系アウトソーシング事業などの成長確度が高まったとして、目標株価の算定基準を19年12月期に変更したことが要因。業績については、17年12月期営業利益を100億円から105億円(会社予想95億円)へ、18年12月期を同145億円から150億円へ、19年12月期を同191億円から200億円へそれぞれ引き上げている。

■LINE <3938>  4,895円  +75 円 (+1.6%)  本日終値
 LINE<3938>が3日ぶり反発、目先小幅な調整を入れていたが買い直され5000円台復帰をうかがう展開。同社は16日、人工知能(AI)を搭載したスピーカー「Clova WAVE(クローバウェーブ)」を17日からビックカメラ<3048>など家電量販店で発売すると発表、これが株価の刺激材料となった。これまでのネット経由の販売にとどまらず、実店舗で発売することで消費者が商品に触れることが可能となり、販売促進につながる。AIスピーカーは現在、アマゾンの「アマゾンエコー」とグーグルの「グーグルホーム」と合わせ三つ巴の争いとなっているが、12月にはソニー<6758>もこれに参戦する予定にある。

■日本精工 <6471>  1,706円  +23 円 (+1.4%)  本日終値
 日本精工<6471>が続伸。世界景気の拡大とともに同社の産業機械向けベアリングなどの需要拡大に期待が膨らんでいる。ただ、大和証券は16日、同社株の投資判断を「1(買い)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き下げた。目標株価は2000円(従来1700円)とした。同社は、18年3月期の連結営業利益を820億円から920億円に増額修正したが、これは想定通りとしたうえで、「全般的に堅調だが、サプライズは小さい」と指摘している。同証券では、今3月期の同利益を従来予想の945億円を940億円に、来3月期の同利益を1025億円から1050億円に修正した。株価は来期予想PERで13倍弱にあり、自動車部品企業としての割安感は縮小してきている、とみている。

■ミネベアミツミ <6479>  2,294円  +27 円 (+1.2%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付でミネベアミツミ <6479> の投資判断「ニュートラル(中立)」を据え置き、目標株価1850円→2400円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、永続的なコア事業であるボールベアリングやモーターの成長性拡大に加え、変化の激しいサブコア事業をコントロールし収益につなげる経営手法を高く評価。また、今後の注目ポイントに有機ELパネルの台頭で需要縮小が予想されていたLEDバックライトの見通し良化の継続性のほか、ゲーム関連やVCM/OISの需要動向、ミツミ事業全体の収益改善進展を挙げている。

■オハラ <5218>  2,467円  +27 円 (+1.1%)  本日終値
 オハラ<5218>の上げ足が止まらない。世界的な自動車の環境規制強化の動きを受け電気自動車(EV)の普及が加速する方向にある。特に深刻な大気汚染問題を抱える中国では国家戦略としてEVの普及を推進しており、ここにきて自動車メーカーとEVのスタートアップ企業の提携が相次いでいると報じられている。そのなか、同社はEVの動力源となるリチウムイオン電池の電解質やセパレーターなどに活用が見込まれるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを手掛けているほか、既存のリチウムイオン電池に続く次世代2次電池として酸化物系材料を用いた全固体電池の試作に既に成功していることから、関連有力株として物色人気が高まっている。時価は2007年6月以来10年5カ月ぶりの高値圏に突入している。

■東京エレクトロン <8035>  23,165円  +225 円 (+1.0%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が続伸で2万3000円台を回復したほか、SUMCO<3436>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>も買われるなど半導体関連株に買いが集まった。前日の米国株市場では主要株価指数が総じて上昇するなか、半導体関連などの上昇を受けハイテク株比率の高いナスダック指数は過去最高値を更新した。また、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大きく上昇しており、これを受けて東京市場でもリスク許容度の高まった外国人投資家の買いが同関連セクターに流入した。

■アズビル <6845>  4,870円  +45 円 (+0.9%)  本日終値
 アズビル<6845>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続しつつ、目標株価を5000円から6100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。主力のビルディングオートメーション(BA)事業で、収益性の高い「既設」の更新需要が顕在化し、業績ドライバーとしての貢献拡大を予想しているほか、ビルシステムの新製品「G5」の中期的な業績寄与が、新たな株価のカタリストになると指摘。また、アドバンスオートメーション(AA)事業についても従来想定以上に強い半導体設備投資需要を反映し、FA機器の受注予想を増額し、さらなる業績拡大を予想しており、両事業の見方を強めた。また、これにより、18年3月期の営業利益を237億円から247億円へ、19年3月期を同248億円から280億円へ上方修正している。

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