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【通貨】今日の為替市場ポイント:米税制改革法案成立に向けた調整は難航する可能性も

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

16日のドル・円相場は、東京市場では112円76銭から113円27銭まで反発。欧米市場では113円33銭まで買われた後に112円74銭まで下げる場面があったが、113円03銭で取引を終えた。

本日17日のドル・円は、113円台前半で推移か。米下院での税制改革法案の可決を受けて、ドル買い・円売りが優勢となっている。ただ、市場では法案成立にむけた上下両院の調整が難航するとの懸念は根強く、ドルの上値を抑える展開となりそうだ。

米下院は16日、2018年に法人税率を現行の35%から20%に引き下げることを盛り込んだ税制改革法案を賛成多数で可決。市場では米税制改革実現へ一歩前進したと受け止められ、ドル買い・円売りが優勢となっている。また、米長期金利の小幅な上昇や米株式相場が反発したことも投資家心理を改善させ、ドル相場を下支えしている。

ただ、米税制改革をめぐっては、先日発表された上院案では法人税の引き下げ時期や州・地方税控除の扱いなど下院案と相違があることから、議会通過に必要な法案一本化の調整は難航するとの見方は依然強い。市場関係者の間からは「リスク選好的なドル買いが大きく広がる可能性は低い」との声が聞かれている。本日の東京市場では日経平均株価の動向が注目される。堅調に推移した場合、113円台前半でドルは底堅く推移すると予想される。

《CS》

 提供:フィスコ

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