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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

エンビプロ <日足> 「株探」多機能チャートより

■エンビプロ <5698>  1,499円 (+300円、+25.0%) ストップ高

 エンビプロ・ホールディングス <5698> [東証2]が3日続急騰でストップ高。13日に決算を発表。18年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常損益が4億円の黒字(前年同期は0.5億円の赤字)に急浮上して着地したことが買い材料視された。鉄スクラップ、非鉄金属相場が上昇する中、リサイクル資源や中古車中古車部品の販売が伸びたことが収益を押し上げた。通期計画の10.7億円に対する進捗率は37.6%に達しており、業績上振れも期待される状況にある。同時に、12月31日割当で1→2の株式分割を実施すると発表。株式流動性の向上や投資家層の拡大を好感する買いも向かった。さらに、株主優待制度を新設すると発表。毎年6月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード1000円分を贈呈する。

■木村化 <6378>  523円 (+80円、+18.1%) ストップ高

 木村化工機 <6378> が続急騰でストップ高。13日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の8.9億円→12.3億円に38.2%上方修正。従来の8.7%減益予想からし、一転して26.2%増益見通しとなったことが買い材料視された。化学機械装置の設計・製作・工事を行うエンジニアリング事業で大型案件を受注し、売上が計画を上回ることが寄与。コスト管理の徹底や工程管理の強化による採算改善も利益を押し上げる。13日終値ベースの予想PERが14.6倍→10.3倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■メニコン <7780>  6,000円 (+840円、+16.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率3位。メニコン <7780> が急騰。13日の取引終了後、12月31日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表。また、18年3月期の期末一括配当を従来予想の38円から25円にするとあわせて発表しており、実質増額修正となることが好感された。なお、前期実績は38円だった。同時に、18年3月期の連結業績予想について、売上高を758億2300万円から772億4700万円(前期比7.2%増)へ、営業利益を40億5900万円から44億5100万円(同13.8%増)へ、純利益を23億5800万円から30億1700万円(同18.6%増)へ上方修正しており、これも好材料視された。国内販売を中心に売上高が堅調に推移していることに加えて、販管費に含まれる経費の発生時期を見直したことで上期業績が計画を上回っていることや、成長分野である1日使い捨てコンタクトレンズカテゴリーにおける事業拡大への投資などを勘案したという。さらに、18年3月末時点の株主から、株主優待制度を新設すると発表した。毎年3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に3000円相当の商品を贈呈するとしている。

■東洋炭素 <5310>  3,635円 (+490円、+15.6%)

 東証1部の上昇率4位。東洋炭素 <5310> が続急騰。13日、同社が17年12月期の連結経常利益を従来予想の17億円→33億円に94.1%上方修正。増益率が2.2倍→4.3倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。太陽電池用や半導体用を中心に特殊黒鉛の販売が想定より伸びることが寄与。構造改革の進展に加え、円安による為替差損益の改善も上振れに貢献する。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の25円→30円(前期は25円)に増額修正したことも支援材料となった。

■鴻池運輸 <9025>  1,975円 (+216円、+12.3%)

 東証1部の上昇率6位。鴻池運輸 <9025> が3日ぶり急反騰し、上場来高値を更新した。13日に発表した18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比4.3%増の66.8億円に伸び、従来の7.9%減益予想から一転して増益で着地したことが買い材料視された。主力の複合ソリューション事業が収益を牽引した。鉄鋼関連分野で原料や製品運搬などの生産工程付帯業務が持ち直したほか、飲料関連分野では製造請負や配送センター業務の受注が好調を維持した。また、空港関連分野におけるNKSホールディングの連結子会社化による業績上積みなども増益に貢献した。

■LIFULL <2120>  876円 (+91円、+11.6%)

 東証1部の上昇率7位。LIFULL <2120> が8日ぶりに急反騰。同社は13日に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年9月期(6ヵ月の変則決算)の連結最終利益は4.8億円になり、続く18年9月期は34.7億円と過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。同社は物件掲載数で業界トップの不動産情報検索サイト「HOME'S」を運営している。今期は主力のHOME'S関連事業や海外事業の業績拡大を計画するほか、前期に実施した社名・ブランド変更に伴う広告宣伝費がなくなり、利益率が改善する見込みだ。従来未定としていた前期の期末一括配当を0.82円実施するとし、今期の年間配当は未定とした。

■井関農機 <6310>  2,717円 (+242円、+9.8%)

 東証1部の上昇率9位。井関農機 <6310> が続急伸で2月21日の年初来高値2630円(修正後株価)を一気に上抜いてきた。同社は農業機械大手で、東南アジア向けなど海外で高水準の需要を捉え業績は好調に推移している。13日取引終了後に発表した17年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算は、売上高が1205億2600万円(前年同期比1.8%増)と増収を確保し、営業利益は46億3300万円(同67.6%増)、最終利益は33億3200万円(同4.7倍)と高変化を示した。18年3月期業績予想は据え置いているが、営業利益、最終利益ともに既に通期計画を超過しており、これがサプライズとなって株価を押し上げた。

■荏原 <6361>  4,410円 (+340円、+8.4%)

 荏原 <6361> が続急伸し、年初来高値を更新した。13日に発表した17年12月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益が38.8億円の黒字(前年同期は2.5億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。なお、17年12月期は決算期変更により9ヵ月決算となる。半導体需要の拡大を背景に、半導体研磨装置などの販売が好調だった精密・電子事業が収益を牽引。円安による採算改善や為替差損の減少も黒字転換に大きく貢献した。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の140億円→145億円に3.6%上方修正した。

■松田産業 <7456>  1,865円 (+135円、+7.8%)

 松田産業 <7456> が4連騰。13日大引け後(16:00)に決算を発表。「上期経常が70%増益で着地・7-9月期も43%増益」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比69.7%増の24.2億円に拡大し、通期計画の44億円に対する進捗率は55.0%に達し、5年平均の46.1%も上回った。

■朝日印刷 <3951>  2,871円 (+191円、+7.1%)

 朝日印刷 <3951> [東証2]が急反発。13日、同社が12月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。株式分割に伴い、今期の年間配当を従来計画の30円→27.5円(前期は52円)に修正した。年間配当は実質16.7%の増額となる。同時に決算を発表。18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比6.0%増の14.7億円に伸びて着地したことも支援材料となった。

■SUMCO <3436>  3,020円 (+196円、+6.9%)

 SUMCO <3436> が急反発し年初来高値を更新、東京エレクトロン <8035> やディスコ <6146> も上昇するなど、半導体関連株が買い直された。13日の米国株市場ではインテル、ザイリンクスなど半導体関連株が上昇しフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続伸。NYダウや日経平均株価など日米ともに全体株価指数は上値が重くなっているが、世界ベースでみた半導体関連企業の業績は総じて好調であり、ファンダメンタルズを評価する動きが再燃している。

■ホトニクス <6965>  4,005円 (+245円、+6.5%)

 浜松ホトニクス <6965> が4日ぶり急反発。13日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.90%にあたる300万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月14日から18年3月23日まで。また、今回取得した全ての自社株を消却する。消却予定日は18年4月20日。

■福島工業 <6420>  4,905円 (+290円、+6.3%)

 福島工業 <6420> が4連騰。13日大引け後(16:00)に決算を発表。「上期経常が15%増益で着地・7-9月期も41%増益」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比14.7%増の45.1億円に伸び、通期計画の87.6億円に対する進捗率は51.5%に達し、5年平均の47.4%も上回った。

■UKCHD <3156>  2,116円 (+109円、+5.4%)

 UKCホールディングス <3156> が続伸。13日大引け後(15:00)に決算を発表。「上期経常が黒字浮上で着地・7-9月期も黒字浮上」が好感された。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は25.2億円の黒字(前年同期は9億円の赤字)に浮上し、通期計画の51億円に対する進捗率は5年平均の44.9%を上回る49.4%に達した。

■ヨロズ <7294>  2,491円 (+117円、+4.9%)

 ヨロズ <7294> が続伸。13日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の44億円→60億円に36.4%上方修正。減益率が29.8%減→4.2%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。サスペンションなど自動車部品の拡大や、海外からのロイヤルティ収入の増加が収益を押し上げる。円安による為替差益の増加なども上振れに貢献する。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の37円→51円(前期は58円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。

■チェンジ <3962>  10,700円 (+310円、+3.0%)

 チェンジ <3962> [東証M]が3日ぶり反発。14日午後0時30分ごろ、定款の一部を変更し、「M&Aに関する仲介、斡旋、コンサルティング及びアドバイザリー業務並びに投資事業」「各種事業への投資業務及び投資育成業務」を事業目的に追加すると発表しており、これら新規事業による業績への貢献を期待した買いが入った。12月20日開催予定の定時株主総会で付議するとしている。また、同時に投資単位の引き下げに関する方針を発表し、「最適なタイミングで投資単位の引き下げを実施したい」としたことで、株式分割に対する思惑も働いているようだ。

■UTグループ <2146>  2,590円 (+74円、+2.9%)

 UTグループ <2146> [JQ]が3陽連で連日の新高値と上げ足を鮮明とした。同社は半導体や自動車業界向けなど製造業への人材派遣を手掛けるが、人材不足のなかで収益環境には構造的なフォローの風が吹いている。18年3月期は営業利益段階で前期比23%増の42億円を見込むが、上振れ期待が強い。市場では「上期はバックオーダーが前年同期比4割増と急拡大している状況にあり、来期は利益率向上で業績成長が一段と加速する」(国内中堅証券)という声が出ている。

■ローム <6963>  11,940円 (+310円、+2.7%)

 ローム <6963> が4日ぶり反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が13日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価を1万0500円→1万3000円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、車載向けLSIの成長に加え、旺盛なアナログ半導体需要に対応し、インゴット引き上げと前工程の能力増強に着手すること、SiCを中核技術としたパワーデバイス戦略を強力に推進する方針を示したことを評価。第2次高度成長期に入ったとみられ、トップライン成長力の加速感に注目すると報告している。

■任天堂 <7974>  44,780円 (+730円、+1.7%)

 任天堂 <7974> が3日続伸。「ニンテンドースイッチ」の売り上げ好調で足もとは品不足に対する懸念も軽減されており、年末商戦をにらんで改めて同社の業績拡大に対する期待が高まっている。スイッチは4-9月期に490万台弱を販売、ゲームソフトの販売本数も2200万本を超えるなど絶好調だ。投入時期がずれ込んでいたスマートフォン向けゲームアプリ「どうぶつの森」の配信にも期待がかかっている。

■ディスコ <6146>  26,810円 (+350円、+1.3%)

 ディスコ <6146> が4日ぶりに反発。岩井コスモ証券は10日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2万40000円から3万1000円に引き上げている。第2四半期(7-9月)の連結営業利益は前年同期比73%増の137億円となり、粗利益率も6割近い水準を確保した。18年3月通期の業績予想が初めて開示され、営業利益は前期比45.5%増の456億円の予想を打ち出した。ただ、同証券では会社予想は控え目なものとして、同利益の500億円への増額修正を見込んでいる。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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