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【市況】10日の米国市場ダイジェスト:ダウ39ドル安、税制改革への期待が弱まる

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:ダウ39ドル安、税制改革への期待が弱まる

10日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は39.73ドル安の23422.21、ナスダックは0.89ポイント高の6750.94で取引を終了した。本日はベテランズ・デーの振替休日で債券市場が休場となり、株式相場も終日閑散取引となった。さらに税制改革案を巡る上下院の違いから年内の同法案成立に懐疑的な見方が広がっており、投資家心理の悪化が相場の上値を抑えた。セクター別では、食品・生活必需品小売やメディアが上昇する一方でヘルスケア機器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

アマゾン(AMZN)による医療分野への進出に関するアナリストレポートを受けて、バクスターインターナショナル(BAX)やメドトロニック(MDT)、医療保険のヒューマナ(HUM)など医療関連銘柄が軒並み下落。一方で、百貨店のJCペニー(JCP)は売上高が予想を上振れたほか、赤字幅の縮小が好感され、大幅上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)は1株利益が予想上限を上回り、堅調推移となった。

中国電子商取引のアリババ・グループ(BABA)は中国の「独身の日(11月11日)」セールでの売上が1時間で86億ドルに達した。複数のアナリストは昨年の過去最高額を上回ると予想している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米債利回り上昇で下値は限定的に

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円22銭まで下落後、113円59銭ま
で上昇し、113円55銭で引けた。

米国の11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想外に悪化したことに失望しドル売りが優勢となった。しかし、指数の期待インフレ率の上昇や根強い税制改革案への期待に、米債利回りが上昇したため下値は限定的となった。ユーロ・ドルは、1.1640ドルから1.1678ドルまで上昇し、1.1660ドルで引けた。ユーロ・円は、132円04銭から132円51銭へ上昇。ポンド・ドルは、1.3179ドルから1.3230ドルまで上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱協議の進展を好感したポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは、0.9932フランへ下落後、0.9968フランへ上昇した。


■NY原油:反落で56.74ドル、足元の需給関係の大幅な改善は期待薄との見方も

NYMEX原油12月限終値:56.74 ↓0.43。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-0.43ドルの56.74ドルで取引を終えた。市場関係者の間では、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国の協調減産体制は2018年以降も維持されるとの見方が多いものの、米国内における原油生産量増加に対する警戒感は消えていないことから、原油先物の上値は重くなった。足元の需給関係の大幅な改善は期待できないとの理由で短期筋などの売りが優勢となり、10日午後に発表された米国内の石油掘削リグ稼働数が増えたことも嫌気されたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  26.51ドル +0.02ドル(+0.08%)
モルガン・スタンレー(MS) 48.76ドル -0.06ドル(-0.12%)
ゴールドマン・サックス(GS)240.15ドル -0.64ドル(-0.27%)
インテル(INTC)      45.58ドル -0.72ドル(-1.56%)
アップル(AAPL)      174.67ドル -1.21ドル(-0.69%)
アルファベット(GOOG)   1028.07ドル -3.19ドル(-0.31%)
フェイスブック(FB)    178.46ドル -0.84ドル(-0.47%)
キャタピラー(CAT)     136.48ドル +1.14ドル(+0.84%)
アルコア(AA)       43.01ドル -0.32ドル(-0.74%)
ウォルマート(WMT)     90.92ドル +0.62ドル(+0.69%)
スプリント(S)       6.19ドル +0.02ドル(+0.32%)

《HT》

 提供:フィスコ

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