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【市況】価格高騰中のビットコインキャッシュ【アルトコイン評価ニュース】


足元、ビットコイン(BTC)から2017年8月に分岐した新たな仮想通貨であるビットコインキャッシュ(BCH)の価格が高騰している。11月28日に370ドル前後だったビットコインキャッシュは、29日には一時513ドルに到達して139%の上昇を見せた。31日時点では450ドル前後で取引されているようだ(Coin Market Capより)。

この背景にはふたつの事柄がある。ひとつは、ビットコインキャッシュが11月にハードフォーク(分裂)によるアップデートを計画しているとされることだ。一部情報では11月13日に分岐が行われるとアナウンスしている。もうひとつは、11月中旬にビットコインから分岐を予定しているSegwit 2xの分岐によってビットコインの取引の安全性に影響を及ぼすのではないかという点が危惧されていることだ。

ビットコインキャッシュのハードフォークの目的はマイニング(ネットワークの維持と、コインの新規発行のために行われる計算作業)の際の計算の難易度を調整するためのアップデートである。これは10月24日にビットコインから分岐したビットコインゴールド(BTG)のハードフォークのように新しい仮想通貨として分かれることを目的とするものではないが、このアップデートへの期待感が高まっているということができる。

ビットコインのコミュニティ内の超名人で中国のマイニング・プール経営者がビットコインキャッシュを強く支持する発言を繰り返しているということも、期待感を後押ししているといえよう。

もう一つの視点として、もし11月中旬にSegwit 2xというコインがビットコインから分岐した場合、大元のビットコインのネットワークの危険性を高める恐れがあると見られていることから、資産を別のところへ分散させようとする動きもあるようだ。

ビットコインキャッシュの分岐がビットコイン価格に与える影響については未知数といえるが、ビットコイン/円価格は10月21日に70万円台過去最高値の水準となり、31日時点でも68万円前後と高値での取引が続いている(フィスコ仮想通貨取引所より)。今後、11月中旬にかけて起こるさまざまなコインの分岐やアップデートが市場に影響をもたらす可能性は引き続き高いといえる。

《SI》

 提供:フィスコ

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