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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ATAO <日足> 「株探」多機能チャートより

■スタジオアタオ <3550>  2,000円 (+105円、+5.5%)

 店舗やネットで自社ブランドの婦人用バッグ、財布などを販売するスタジオアタオ <3550> [東証M]が大幅反発し、2000円を回復してきた。同社は11日、18年2月期第2四半期累計(3-8月)連結決算を発表した。売上高は18億2300万円(前年同期比23.3%増)、経常利益3億9700万円(同21.5%増)と2ケタの増収増益で着地した。オンラインショップと店舗の一層の連携を図るため、引き続き販売促進費の増額、SNS活動の強化、自社ブランドのポータルブログを活用したO2O戦略の強化などを行った結果、インターネット販売の売上高は10億7823万円(前年同期比24.4%増)、店舗販売の売上高は6億4662万円(同18.9%増)となり、それぞれ好調な推移となった。株価は、11日の決算発表後に“好材料出尽くし”の見方から、調整局面となっていたものの、短期間で上昇波動復帰の可能性がでてきた。

■マイネット <3928>  1,683円 (+84円、+5.3%)

 マイネット <3928> [東証M]が5日ぶり急反発。同社は18日、監査法人トーマツが発表したテクノロジー・メディア・テレコミュニケーション業界(TMT)の収益(売上高)に基づく成長率ランキング「日本テクノロジー Fast50」を2年連続受賞したと発表。これが刺激材料となったようだ。日本テクノロジー Fast50は、TMT業界での成長性や成功のベンチマークとされている。同社は過去3決算期の収益に基づく成長率584.72%を達成し、50位中4位、上場企業33社の中では1位となった。これを受けて、同社の成長性を改めて評価する買いが向かったもよう。

■KLab <3656>  1,818円 (+86円、+5.0%)

 KLab <3656> が反発。同社は18日、月・地球でのロボットの高精度遠隔操縦に向け、ゲームなどのIT技術のアプローチでその実現を目指すハッカソンを開催すると発表。これが株価を刺激したようだ。「月探査ハッカソン」は、宇宙科学研究者の中で検討が進められている月面の縦孔探査計画「UZUME」で、科学探査を遠隔操作ロボットで行う際の課題解決を目指すもの。同社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)がタッグを組み、産業技術総合研究所の知能システム研究部門などの協力のもと11月11~12日にかけて開催される。

■SUMCO <3436>  1,995円 (+92円、+4.8%)

 SUMCO <3436> が反発で一時2000円大台を回復、5月12日の年初来高値2043円更新を指呼の間に捉えているほか、東京エレクトロン <8035> は前場高値引けで400円超の上昇をみせ新値街道、信越化学工業 <4063> は5日続伸で約3ヵ月ぶりの年初来高値更新と半導体関連株が軒並み買われた。米国ではインテルをはじめ半導体関連株の大相場が継続、東京市場でもこれに追随する動きにある。大口径シリコンウエハーの需要拡大が続くなか、SUMCOや信越化に追い風が強いほか、3次元NAND型メモリーなど次世代メモリーの普及加速も深掘りの利くエッチング装置で優位性を持つ東エレクに収益チャンスを広げている。

■eBASE <3835>  1,360円 (+53円、+4.1%)

 eBASE <3835> [東証2]が反発。18日、同社が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の2.6億円→3.7億円に43.1%上方修正。従来の5.8%減益予想から一転して34.8%増益を見込み、3期連続で上期最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。主力の商品情報管理ソフト販売で下期に見込んでいた複数の大型案件が前倒しで売上計上となったことに加え、経費が想定を下回ったことが寄与した。稼働工数の増加や単価上昇などで受託開発事業の採算が改善したことも上振れに貢献した。なお、通期の経常利益は従来予想の8.3億円(前期は8.1億円)を据え置いた。

■篠崎屋 <2926>  153円 (+5円、+3.4%)

 篠崎屋 <2926> [東証2]が反発。中小型材料株の物色人気が盛り上がるなか、株価低位に位置する銘柄が順次人気化する動きが目立ってきた。そのなか同社は150円前後と値ごろ感があり、急騰習性を持つことで投機資金が流入した。同社は首都圏で豆腐の製造小売店を展開するが、高い商品開発力で他と一線を画す茂蔵ブランドが消費者のニーズを捉えている。17年9月期は営業利益段階からの黒字化を予想しており、業績改善色を強めている。

■ブレクスルー <2464>  562円 (+18円、+3.3%) 一時ストップ高

 ビジネス・ブレークスルー <2464> が続伸。一時連日のストップ高に買われ新高値街道を走っている。急騰習性があり、15年4月24日~5月8日にかけて6連続ストップ高を交え7営業日で300円未満の株価を一気に1168円まで4倍化させた実績がある。同社は社会人向けに通信教育などを展開、主力のマネジメント教育では大型案件を獲得し収益に反映している。幼児教育にも積極的に展開しており、自民党が選挙公約に掲げる“子育て・教育・介護”では、20年度までに3~5歳児はすべて教育無償化を図る方針にあることから、国策関連銘柄の一角としても注目されている。

■ペッパー <3053>  5,300円 (+160円、+3.1%)

 ペッパーフードサービス <3053> が続伸。10月4日に5970円の高値をつけてからは調整局面に入っていたが、5000円を軸とするもみ合いを経て、再浮上の兆しをみせている。同社は低価格のステーキ店を展開するが、立食いスタイルなどで顧客回転率を上げた「いきなり!ステーキ」が消費者ニーズを捉え、積極出店計画により破竹の勢いで業容を拡大している。「いきなり!ステーキ」は月次で前年比20~30%の高い伸びを継続、17年12月期は売り上げが前期比5割増、営業利益も同2.3倍に急拡大する見通し。時価総額は4日の高値まで9ヵ月間で10倍という異色の上昇相場を演じた。また、マザーズ市場から今年5月に東証2部に市場変更したが、わずか3ヵ月後の8月には東証1部に市場変更するというスピード昇格でも話題を集めた。

■IIJ <3774>  2,242円 (+47円、+2.1%)

 インターネットイニシアティブ <3774> が4日続伸となり、年初来高値を更新した。同社は19日、平田機工 <6258> とスマートファクトリー分野で協業することで合意したことを明らかにした。両社は協業により、IoTを活用した生産設備の効率的な運用管理や生産ラインのより一層効率的な運用稼働などに取り組む方針。また、今後は医療・ヘルスケアなどさまざまな分野への展開や、新規の事業開発を含め、協業範囲を拡大するとしている。

■ジェイエイシ <2124>  1,977円 (+32円、+1.7%)

 ジェイエイシーリクルートメント <2124> が反発。同社が18日取引終了後に発表した9月の月次売上高は前年同月比24.5%増と高水準の伸びを維持した。これを評価する買いが先行した。年初来高値をつけた7月20日以来3ヵ月ぶりの2000円大台復帰を視界にとらえている。

■ケーヒン <7251>  2,016円 (+32円、+1.6%)

 ケーヒン <7251> が続伸。25日移動平均線をサポートラインとする上昇波動を続けている。ホンダ系気化器メーカーで18年3月期営業利益は2ケタ減益見通しにあるが、PERやPBRなど株価指標面から割安感があることがポイント。18日付でSMBC日興証券は同社の投資評価「2」継続で目標株価1600円から1900円に引き上げている。先行投資負担はあるものの、日本、中国、アジア地域の需要好調で18年3月期の業績見通しも上方修正、営業利益は従来予想の200億円から前期比4%減の220億円(会社側予想は200億円)に増額している。

■任天堂 <7974>  43,530円 (+610円、+1.4%)

 任天堂 <7974> が3日ぶり反発。市場では「引き続きニンテンドー スイッチの販売が絶好調で、予約してもなかなか購入できない状況が続いている。10月27日にスイッチ向けスーパーマリオの最新作『スーパーマリオ オデッセイ』が発売される見通しにあり、これも話題を集めることが必至とみられ、先回り買いの動きが出ているようだ」(国内ネット証券アナリスト)としていた。

■くら <2695>  5,280円 (+50円、+1.0%)

 くらコーポレーション <2695> が続伸。18日の取引終了後、従来は20円を予定していた17年10月期の期末一括配当について、10円増額して30円にすると発表しており、これを好感した買いが入った。連結財務状況や業績などを総合的に勘案したという。なお、前期実績の20円に対しては10円の増配になる予定だ。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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