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【市況】11日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高と4日続伸、金融株が相場主導

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

11日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比5.30ポイント(0.16%)高の3388.28ポイントと4日続伸した。終値ベースで年初来高値を更新している。上海A株指数も上昇し、5.58ポイント(0.16%)高の3548.02ポイントで取引を終えた。

国内景気の先行き楽観が引き続き支え。9日に発表された国際通貨基金(IMF)による最新の世界経済見通し(WEO)では、中国の2017年・国内総生産(GDP)成長率予想が6.8%に上方修正された。7月時点の予想値から0.1ポイント引き上げられている。中国で5年に1度の共産党大会を今月中旬に控えるなか(期間は18日から約1週間)、相場の安定期待も根強い。足元の中国本土マーケットでは、「国家隊」と呼ばれる政府系ファンドなどが積極的に市場介入しているもようだ。大型連休明けの9日に急騰してスタートしながらも徐々に上げ幅を縮小したことに関し、「国家隊」が市場に売り介入したとの観測が浮上している。一方、急落場面では大型株に買いを入れ相場を下支えしたとも伝えられた。指数は安く始まったものの、買いの勢いが徐々に増している。

業種別では、時価総額上位の金融株がしっかり。中国農業銀行(601288/SH)が1.6%高、中国太平洋保険(601601/SH)が2.0%高で引けた。消費関連株の物色も続く。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.0%高の545.54人民元と続伸し、上場来高値を連日で更新した。医薬関連株も上げが目立つ。新薬・医療機器の臨床応用推進のために、承認審査を迅速化させる方針が打ち出されたことをこの日も材料視している。自動車株や発電株、不動産株もしっかり。

一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が0.60ポイント(0.16%)安の362.88ポイント、深センB株指数が1.43ポイント(0.12%)高の1212.14ポイントで終了した。

【亜州IR】

《CS》

 提供:フィスコ
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