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【通貨】今日の為替市場ポイント:地政学リスク増大への懸念でドルは上げ渋る可能性

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

6日のドル・円相場は、東京市場では112円76銭から113円06銭で推移。欧米市場でドル・円は一時113円44銭まで買われたが、112円61銭まで反発し、112円65銭で取引を終えた。


本日9日のドル・円は、112円台で推移か。北朝鮮による弾道ミサイル再発射に対する警戒感は消えていないため、新たな円売り材料が提供されない場合、ドルは112円台後半で上げ渋る展開となりそうだ。


米労働省が6日に発表した9月雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比-3.3万人となり、市場予想の+8万人程度を大幅に下回ったが、市場が注目した平均時間給は前年比+2.9%のやや高い伸びとなり、市場予想の+2.6%を上回った。失業率は8月の4.4%から4.2%に低下した。


9月の就業者数が減少した理由について市場関係者の多くは「ハリケーンの被害による一時的な影響」と見ている。そのため、10月の非農業部門雇用者数は大幅な反動増が予想されている。ただし、平均時給が10月以降も2.9%前後のやや高い伸び率を維持することは難しいとの声が聞かれている。推測の域を出ていないが、ハリケーンの影響が多業種に及んでいる可能性があるとみられており、市場関係者の一部は「10月の平均時給の伸び率は前月比マイナスとなる可能性がある」と予想している。外為市場は米12月追加利上げを完全に織り込んでいるものの、中期的なインフレ見通しについては予断を許さない状況が続くとみられる。

《MK》

 提供:フィスコ

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