【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ビジョン、TDK、Vテク
ビジョン <日足> 「株探」多機能チャートより
Webマーケティング支援とWi‐Fiルーターレンタルを2本柱とするビジョン<9416>は小幅反発。SBI証券が5日付のリポートで、新規に投資評価「強気」、目標株価3500円としカバレッジを開始している。リポートでは「スマートフォン普及や訪外国数増加を追い風に、最益更新を継続するも成ポテンシャルは大」としている。
■TDK <6762> 7,650円 +140 円 (+1.9%) 本日終値
TDK<6762>が3日ぶり反発。SMBC日興証券は5日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を1万1000円から1万1200円に引き上げた。自動車電装化の追い風で、自動車向け受動部品の価格上昇を予想している。また途上国向けスマートフォンの薄型化の進展でリチウムポリマー電池は堅調。センサー事業の成長性の高さにも期待している。同証券では18年3月期の連結営業利益を894億円(会社予想800億円)、19年3月期は同1188億円を見込んでいる。
■ブイ・テクノロジー <7717> 19,000円 +330 円 (+1.8%) 本日終値
ブイ・テクノロジー<7717>が3日ぶりに反発。5日の取引終了後、複数の海外大手ディスプレーメーカーから、ディスプレー製造装置と検査装置を約140億円で受注したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。なお、同受注による18年3月期業績への影響はなく、来期以降の業績に貢献する見込みとしている。
■新東工業 <6339> 1,259円 +21 円 (+1.7%) 本日終値
新東工業<6339>が反発。5日の取引終了後、セラミックス用3Dプリンター装置・材料の製造販売を行う仏3Dセラム社の株式75%を約13億2900万円で取得し、10月下旬に子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。新東工業のセラミックス事業は大部分が液晶・半導体分野向けだが、同事業拡大のためには、新しい成形技術の導入が必要と判断したことが今回の株式取得の要因。3Dセラム社は、仏国立科学研究センターの一部門である国立セラミック・表面処理研究所との密接な関係や、スラリー積層式で装置、材料および受託製造を行っており、新東工業では今後成長が見込まれるセラミックス積層造形市場で事業拡大の体制確立を目指すとしている。
■MS&AD <8725> 3,705円 +58 円 (+1.6%) 本日終値
MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>が高い。同社は6日取引開始前に、スイス再保険と、スイス再保険傘下の英ReAssure Jersey One Limitedの発行済株式の5.0%を取得、また今後ReAssure社が行う第三者割当増資の引受を通じて8億ポンドを上限にMS&ADグループの持分を15%まで引き上げることに合意したと発表した。これにより欧州市場開拓を進める構えで、業容拡大への期待が買いの手掛かりとなった。
■豊田通商 <8015> 3,755円 +55 円 (+1.5%) 本日終値
豊田通商<8015>が反発し、上場来高値を更新。同社は5日、近畿大学と生産する完全養殖クロマグロ「近大マグロ」の海外への輸出を本格的に開始すると発表した。まずは東南アジアから輸出を開始し、2020年に約2000尾の輸出を目指す。また、近畿大学が技術支援する食縁(和歌山県新宮市)で生産される完全養殖ブリの取り扱いを開始することも明らかにしている。
■ラウンドワン <4680> 1,476円 +17 円 (+1.2%) 本日終値
ラウンドワン<4680>が4日ぶりに反発。5日の取引終了後に発表した9月の売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比6.8%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。9月は、アミューズメント部門で前年の「艦これアーケード」の反動があったが、クレーンゲームなどの景品機が好調だったことからプラスを維持した。なお、上期累計では既存店売上高は5.5%増となった。
■太陽誘電 <6976> 1,724円 +17 円 (+1.0%) 本日終値
太陽誘電<6976>は反発。SMBC日興証券は5日、同社株の投資評価「1」と目標株価2100円を継続した。同証券ではMLCCの需給逼迫に伴う値下がり幅の縮小により会社計画を上回る利益成長が期待できると指摘。特に、中国スマートフォン向けの部品出荷は9月以降回復しているとみている。18年3月期の連結営業利益は223億円と会社予想(150億円)に対して増額修正を予想。19年3月期は同298億円への増益を見込んでいる。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,180円 +11.5 円 (+1.0%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>など石油関連株が高い。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が前日比0.81ドル高の1バレル50.79ドルと上昇した。ロシアが石油輸出国機構(OPEC)との協調減産に前向きとの見方が強まったほか、中米各地を襲った熱帯低気圧「ネイト」が今週末にハリケーンに発達し米メキシコ湾岸を直撃する可能性が出てきており、石油精製施設の稼働に影響が出ることを懸念した買いも流入した。
■レーザーテック <6920> 2,265円 +19 円 (+0.9%) 本日終値
レーザーテック<6920>が6日ぶり反発。株価は8月初旬を境に一気に水準を切り上げ上昇トレンドが鮮明。目先は利益確定売りに押されていたが、25日移動平均線との上方カイ離を解消し改めて上値追い態勢に入った。同社は半導体向けなどを中心に製造装置を手掛けているが、半導体メーカーの高集積化投資の動きを背景にマスク関連装置が好調に推移、18年6月期営業利益は前期比微増の50億円予想にあるが、これは経営資源を研究開発投資に積極的に振り向けるため。トップラインは前期比2割以上の伸びを見込んでいる。研究開発に積極的だが、同社の超微細加工技術は量子コンピューター分野でもカギを握る可能性があるため開発動向に思惑が高まっている。
株探ニュース