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【材料】三和ホールディングス、グローバル・メジャーの地位確立を目指す。現在市場シェアは日本と米国1位、欧州2位

三和HD <日足> 「株探」多機能チャートより

三和ホールディングス<5929>は三和シヤッター工業を中核とする持株会社で重量、軽量シャッターで国内トップシェアを有する。北米、欧州、アジアへ事業展開し海外売上高比率は44.4%、展開国数は24の国と地域において生産拠点は60箇所を誇る。「三和グローバルビジョン2020」を掲げ、現進行年度は第二次3ヵ年計画(2016-2018)の2年目。グローバル・メジャーとしての競争力を強化する3ヵ年と位置付けている。最終年度の2019年3月期の目標は売上高4,100億円、営業利益370億円、ROE15.0%。

北米事業では1996年に業界のパイオニアである1921年創業のオーバヘッドドア社を買収。450の代理店を有しガレージドア・シャッター市場では北米トップシェアを誇り17年3月期の売上高は1,038億円。好調な建設環境の推移を追い風に主力のドア事業の拡大に注力。都市部の代理店および販売店への営業体制の強化に加えて川下事業戦略も推進しており収益利益の拡大を目指す。

欧州事業では2003年にドア・ガレージドア業界で欧州第2位のノボフェルム社を買収。その後2014年にアルファ社、2016年にノルスード社、2017年ノボフェルムUK社を完全子会社化。現在は産業用セクショナルドア市場では欧州第2位のシェアを有し17年3月期の売上高は534億円。ドイツの住宅完工の伸長など好調な事業環境を踏まえ、産業用ドア、ヒンジドアガレージドアなどの事業セグメントを軸にした利益ある成長基盤の確立を目指す。

アジア事業では事業基盤の構築から着手することを選択し、現在は持分法投資損益対象。北米や欧州市場と比べ市場シェアを有するターゲットとなる企業が少ない事が背景。昨年黒字転換を果たし17年3月期の売上高は6社単純合計で73億円。上海宝産三和門業は中国においてeコマース市場の成長を背景に大型物流センターの建設需要に対して高い品質で対応。ベトナムのビナサンワ社はASEAN諸国で3番目の市場規模であるベトナムにて施主・設計事務所への川上営業に注力しており、利益体質定着を目指す。

2018年3月期決算は、売上高は前期比8.2%増の3,830.00億、営業利益は同14.6%増の303.00億、経常利益は同17.5%増の297.00億、親会社株主に帰属する当期純利益は同12.5%増の192.00億。年間配当金は1株当たり5円増配の30円を見込んでおり、今後も株主還元に注力する方針。

《SF》

 提供:フィスコ
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