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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

岡本硝子 <日足> 「株探」多機能チャートより

■岡本硝子 <7746>  296円 (+80円、+37.0%) ストップ高

 岡本硝子 <7746> が急反騰でストップ高。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は26日、沖縄近海の海底約1600メートルにある海底熱水鉱床で、連続的に洋上に揚げる世界初の採鉱・揚鉱に成功したと発表しており、これが刺激となったもよう。岡本硝子は16年2月に、JOGMECから据え置き型深海探査機を受注した経緯があることから思惑買いが流入したようだ。なお、JOGMECは今後、選鉱・製錬技術を含む生産技術の検討を進めつつ、あわせて資源量調査、経済性評価、環境調査の検討などを進め、海底熱水鉱床の商業化に向けた取り組みを総合的に推進するとしている。

■YKT <2693>  401円 (+80円、+24.9%) ストップ高

 YKT <2693> [JQ]が3連騰でストップ高。26日まで2日連続のストップ高で株価は68%も上昇したが、27日も投資マネーの流入に陰りがみられなかった。同社の100%子会社で産業用レーザーや光センサー向けに先端技術部品などを取り扱うサンインスツルメントが、量子コンピューター関連機器も扱っていることから、テーマ買いの動きが加速した。サンインスツルメントでは「量子コンピューター関連機器は研究機関や大学向けなどが中心で安定的な売り上げを確保している」としており、今後同分野が官民を挙げて開拓されていくなか、その恩恵が及ぶとの思惑が株価押し上げ要因となった。

■クロップス <9428>  1,550円 (+300円、+24.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。クロップス <9428> が昨日まで3連騰、27日も値幅制限上限の1550円まで上昇し、上場来高値更新となった。同社は21日、連結子会社テンポイノベーション <3484> の東証マザーズへの新規上場が承認されたと発表。これが引き続き材料視された。同社は上場に伴う株式売り出しで保有株32万4400株を売却するとしており、株式売却益の発生による業績上振れを期待する買いが続いた。なお、同社は当面、テンポイノベーションを連結子会社として50%超の株式保有割合を維持していくとしている。

■ダイヤモンド電機 <6895>  4,140円 (+700円、+20.4%) ストップ高

 ダイヤモンド電機 <6895> [東証2] が続急騰でストップ高。26日、同社が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の2.8億円→10.1億円に3.5倍上方修正したことが買い材料視された。売上が堅調に推移する中、利益率が想定以上に上向くほか、円安効果も利益を押し上げる。併せて上期増額分を下回る形で、通期の同利益も5.5億円→11.5億円に2.1倍上方修正。減益率が75.0%減→47.8%減に縮小する見通しとなった。なお、前提為替レートは1ドル=105円に据え置いており、通期業績のさらなる上振れが期待できる状況にある。

■綜研化学 <4972>  2,477円 (+361円、+17.1%)

 綜研化学 <4972> [JQ]が3日続急騰。26日、同社が18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の7億円→12.5億円に78.6%上方修正。従来の8.1%減益予想から一転して64.0%増益見通しとなったことが買い材料視された。液晶ディスプレーをはじめとする電子材料関連向け粘着剤の販売が伸びることが寄与。原料価格が想定を下回ることも利益を押し上げる。

■PCIHD <3918>  3,290円 (+454円、+16.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。PCIホールディングス <3918> がストップ高。26日夜のテレビ朝日系ニュース番組「報道ステーション」でBlue Planet-works(東京都渋谷区)のセキュリティーソフト「AppGuard」が紹介されたこと受けて、Blue Planet-worksに出資する企業の1社である同社に注目が高まったようだ。また、PCIHDは26日、11月8日から10日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される「Japan IT Week 秋 2017」に出展し、「AppGuard」を紹介すると発表しており、これも好材料視されたようだ。

■大興電子 <8023>  780円 (+100円、+14.7%) ストップ高

 大興電子通信 <8023> [東証2]がストップ高。26日夜のテレビ朝日系ニュース番組「報道ステーション」でBlue Planet-works(東京都渋谷区)のセキュリティーソフト「AppGuard」が紹介されたこと受けて、Blue Planet-worksに出資する企業の1社である同社に注目が高まったようだ。「AppGuard」は、米国の政府機関などで採用実績があり、アメリカ陸軍のNETCOMから認証を受けるなど高いセキュリティー性能を有している。番組では「究極のセキュリティー技術」などと紹介されていた。

■サイステップ <3810>  2,500円 (+313円、+14.3%)

 サイバーステップ <3810> [東証M]が急反発。26日の取引終了後、中国でオンライン対戦アクションゲーム「ゲットアンプドモバイル」(現地名「熱血豪杰」)の課金サービスを加えたβテストを開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同タイトルは、全世界で3000万人のユーザーを集めたパソコン向けオンライン対戦アクションゲーム「ゲットアンプド」を、スマートフォン向けに開発したもの。多数のアクセサリーや武器、見た目を変えられるスキンシステムはそのままに、個人戦、チーム戦に加えて新たにストーリーモード、協力対戦などを加えているのが特徴だという。

■京進 <4735>  1,172円 (+134円、+12.9%)

 京進 <4735> [東証2]が3日続急騰。衆院解散・総選挙を前に安倍首相が掲げる教育無償化などの政策で恩恵を受ける企業として注目が集まったが、値動きが軽く、個人投資家を中心とした短期資金の流入が加速した。同社は京都、滋賀などを中心に学習塾を展開し、幼児から小・中・高校生まで幅広く、集合授業、個別指導、英会話などを展開。保育については待機児童対策が喫緊の課題となるなか、需要の多い関東圏の大都市中心に積極展開を図っている。また、新規事業として有料老人ホームなどの介護事業も順調に立ち上がり、収益貢献が期待される。同分野では、中国国営企業と連携をとって、介護技術や日本語教育により不足する人材育成に努めるなど、業容拡大の布石に余念がない。

■パルマ <3461>  2,270円 (+252円、+12.5%)

 パルマ <3461> [東証M]が急反騰し年初来高値を更新した。26日の取引終了後、建物型の販売用セルフストレージ3件を29日付で売却すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。売却先は米系大手不動産ファンドが運用するSPC(特別目的会社)で、売却益は16年9月期経常利益(1億6300万円)の30%以上という。また同様に28日付で建物型の販売用ストレージ1件を売却すると発表しており、あわせて業績への貢献を期待した買いが入った。なお、業績への影響は現在精査中としている。

■みなと銀行 <8543>  2,055円 (+178円、+9.5%)

 東証1部の上昇率4位。みなと銀行 <8543> 、関西アーバン銀行 <8545> がいずれも大幅高。26日取引終了後、りそなホールディングス <8308> と三井住友フィナンシャルグループ <8316> はそれぞれの傘下にある関西拠点の3銀行を新たに設立する持ち株会社を通じて2018年4月に経営統合することを発表した。これに伴い、みなと銀はりそなHDが1株2233円でTOBを実施する。また関西アーバン銀行も同じく、りそなHDが1株1503円でTOBを実施し、いずれも買い付け期間は12月27日から18年2月14日までとなる。これを材料視する買いが流入する形となった。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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