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【注目】前週末22日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

石川製 <日足> 「株探」多機能チャートより

■技研興業 <9764>  502円 (+77円、+18.1%) 一時ストップ高

 技研興業 <9764> [東証2]や阿波製紙 <3896> など電磁波シールド関連が急伸。韓国の聯合ニュースが22日、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が米国への対抗措置として、太平洋上での水爆実験の可能性に言及したことを報じており、EMP(核電磁パルス)への警戒から関連銘柄が買われたようだ。このほか、ノイズ除去フィルターを主力とし、NDS(防衛省規格)電磁シールド室調査委員会に名を連ねる双信電機 <6938> なども関連銘柄として物色人気が波及した。

■クロップス <9428>  1,013円 (+150円、+17.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。クロップス <9428> がストップ高。21日の取引終了後、連結子会社テンポイノベーション <3484> が10月25日付での東証マザーズ市場への新規上場を承認されたと発表。上場に伴う株式売り出しで保有株32万4400株を売却するとしていることから、売却益による業績への影響が期待されているようだ。

■石川製 <6208>  2,715円 (+347円、+14.7%)

 東証1部の上昇率2位。石川製作所 <6208> や細谷火工 <4274> [JQ]など防衛関連の一角が大幅高。トランプ米大統領が19日の国連総会で、北朝鮮が挑発行為をやめない場合は「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」とした演説を受けて、金正恩氏は「史上最高の超強硬対応措置を断行することについて慎重に考慮する」と警告したと朝鮮中央通信が22日朝に伝えており、北朝鮮をめぐる地政学的リスクが改めて強まっているとの見方から買われたようだ。なお、豊和工業 <6203> 、日本アビオニクス <6946> [東証2]、東京計器 <7721> なども買われた。

■ソラスト <6197>  2,123円 (+165円、+8.4%)

 東証1部の上昇率4位。ソラスト <6197> が3日ぶりに急反発。同社は21日、8月の介護サービス利用状況を発表。訪問介護利用者数は前年同月比25.4%増、デイサービスは同18.2%増と2ケタ増を続けており、これを好感する買いが向かった。同社は8月31日にピナクルを子会社化するなど介護事業のM&Aをハイペースで進めている。8月はデイサービスの事業所が6ヵ所増加したほか、入居率も高水準を維持した。入居率はグループホーム98.0%、有料老人ホーム97.3%、サービス付き高齢者向け住宅94.7%といずれも前年同月を上回っている。

■JCRファ <4552>  3,325円 (+255円、+8.3%)

 東証1部の上昇率5位。21日、JCRファーマ <4552> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.70%にあたる94万株(金額で28億8580万円)を上限に、22日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は21日終値の3070円)を実施すると発表したことが買い材料視された。発表を受けて、需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。併せて、メディパルホールディングス <7459> と資本業務提携すると発表。米国に合弁会社を設立し、同社開発品の臨床開発を進める。資本面では、メディパルが同社株の発行済み株式数の22.0%を取得。同社はメディパルの持分法適用会社となる。

■アバール <6918>  2,084円 (+157円、+8.2%)

 アバールデータ <6918> [JQ]が続急伸。21日、同社が18年3月期の連結経常利益を従来予想の8.4億円→11億円に30.8%上方修正。従来の9.4%減益予想から一転して18.4%増益見通しとなったことが買い材料視された。大手半導体メーカーによる次世代プロセス関連の設備投資が続く中、半導体製造装置の制御部の受注が拡大する。画像処理モジュールの新製品投入や新分野への開拓が順調に進み、利益率の高い自社製品の収益も伸びる。業績上振れに伴い、今期の上期配当を従来計画の17円→21円に増額し、下期配当も23円→28円に増額修正したことも支援材料となった。なお、年間配当は49円(前期は39円)となる。

■ウイルコHD <7831>  235円 (+14円、+6.3%)

 ウイルコホールディングス <7831> [東証2]が大幅に3日続伸。21日、同社が17年10月期の連結最終利益を従来予想の9000万円→4億7000万円に5.2倍上方修正。増益率が18.4%増→6.2倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。子会社ウイル・コーポレーションが特許権を侵害されたとして損害賠償を求めた裁判で和解が成立。これに伴い、特別利益3億8000万円を計上することが上振れの要因。

■日本ラッド <4736>  1,162円 (+65円、+5.9%)

 日本ラッド <4736> [JQ]が21日のストップ高の余勢を駆って5日続伸。産業用コンピューター分野で世界トップの実力を持つ台湾のアドバンテック社と提携しており、量子コンピューター分野での研究開発に期待がかかっている。株価は8月21日に1530円の高値をつけた後調整、9月中旬まで下値を探る動きを続けていたが、直近は急反騰で25日移動平均線の上に浮上、底入れを鮮明としている。

■スクエニHD <9684>  4,050円 (+195円、+5.1%)

 東証1部の上昇率10位。スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が大幅反発し、年初来高値を更新した。株価は2000年8月以来、約17年ぶりとなる4000円台突破を果たした。傘下のスクウェア・エニックスが21日、PlayStation4/PC向けアクションRPG「NieR:Automata(ニーア オートマタ)」の世界累計出荷・ダウンロード販売本数が200万本を突破したと発表。これを好感する買いが向かった。また同日、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会が「日本ゲーム大賞2017」の年間作品部門各賞を発表。同社の「NieR:Automata」「Overwatch」「ファイナルファンタジーXV」の3タイトルが優秀賞を受賞したことも好感されたようだ。

■小田原機器 <7314>  615円 (+29円、+5.0%)

 小田原機器 <7314> [JQ]が続伸。21日の取引終了後、投資有価証券の一部を売却するのに伴い、投資有価証券売却益を計上する見込みとなったと発表しており、業績上振れの期待感から買いが入ったようだ。9月21日から10月末日までに売却する予定で、売却益の計上額については確定次第公表するとしている。

■カンセキ <9903>  792円 (+21円、+2.7%)

 カンセキ <9903> [JQ]が続伸。21日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.40%にあたる10万株(金額で1億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は10月10日から18年2月28日まで。

■レーザーテク <6920>  2,257円 (+58円、+2.6%)

 レーザーテック <6920> が4日ぶりに反発、年初来高値を更新した。21日の取引終了後、半導体関連の新製品を約160億円で受注したと発表しており、将来的な業績への貢献を期待した買いが入った。会社側によると、受注先名や地域、製品の種類など詳細は非公表で、20年6月期以降複数年度にわたり業績に貢献する見通しだという。

■SCSK <9719>  4,695円 (+120円、+2.6%)

 SCSK <9719> が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が21日付で同社の投資判断「オーバーウエイト(強気)」を継続し、目標株価を5450円→6350円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、車載ソフトウェア市場が注目分野であることを再強調。国内BSW(Basic Software)事業は5年後には1500億円規模に拡大すると指摘している。そうした中、同社の車載ソフトBSWがサプライヤーなどに採用され長期的な利益成長に繋れば、株価が上昇すると予想している。

■アイモバイル <6535>  1,089円 (+23円、+2.2%)

 アイモバイル <6535> [東証M]が3日ぶりに反発。21日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を15万株(発行済み株数の0.71%)、または2億円としており、取得期間は10月2日から12月30日まで。会社側によると、株主還元と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするとしている。

■安藤・間 <1719>  768円 (+16円、+2.1%)

 安藤ハザマ <1719> が反発。韓国の聯合ニュースが22日、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が米国への対抗措置として、太平洋上での水爆実験の可能性に言及したと報じたことを受けて、樹脂系中性子遮蔽材や中性子遮蔽コンクリートを手掛け、理化学研究所や日本原子力研究開発機構などに適用実績のある同社にも物色人気が波及したようだ。

■協和エクシオ <1951>  2,196円 (+40円、+1.9%)

 協和エクシオ <1951> が4日続伸し新高値。岩井コスモ証券は21日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2600円としている。同社は、NTTグループを主要顧客とする電気通信工事の大手。5G(第5世代移動通信システム)東京五輪に向けた都市再開発に伴う、通信工事の拡大が追い風になるとみている。同社の営業利益は18年3月期、19年3月期ともに2ケタ増益と最高益更新の見込みであり、株価には割安感があるとしている。

■コナミHD <9766>  5,510円 (+80円、+1.5%)

 コナミホールディングス <9766> が続伸。千葉市の幕張メッセで24日まで開催した「東京ゲームショウ2017」で、eスポーツの大会が開かれたことを受けて、eスポーツ関連の注目度が高まったが、同社もその一つ。KONAMIブースでは連日eスポーツステージを実施しており、「スーパーボンバーマンR」や「遊戯王 デュエルリンクス」「ウイニングイレブン」などeスポーツに対応したタイトルも多いことから、関連銘柄として物色されたようだ。

■西松屋チェ <7545>  1,257円 (+16円、+1.3%)

 西松屋チェーン <7545> が反発。21日の取引終了後に発表した9月度(8月21日-9月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比4.9%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。PB「エルフィンドール」のアウトウエアにおける秋の重点販売品目「ストレッチーノ」「ストレッチパンツ」や、秋冬物の肌着、パジャマの売り上げが大きく伸長した。また、育児用品部門もベビーフードや紙おむつなどのコモディティグッズを中心に堅調に推移した。

■カナミックN <3939>  1,910円 (+19円、+1.0%)

 カナミックネットワーク <3939> [東証M]が3日ぶりに反発。21日の取引終了後、キャリア <6198> [東証M]と業務提携契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の提携は、カナミックNが開発したマッチングシステムにキャリアの人材データベースを連動させ、「カナミッククラウドサービス」を利用する事業者が発信する人材ニーズをキャリアが適時に把握し、迅速に人材供給を行う体制を構築することを目的としたもの。キャリアの保有する人材データベースと連携することで、「カナミッククラウドサービス」ユーザーの求人ニーズに対応し、利便性向上につながることから、業績への貢献が期待されたようだ。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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