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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ソフトフロン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ソフトフロン <2321>  237円 (+50円、+26.7%) ストップ高

 ソフトフロントホールディングス <2321> [JQG]がストップ高。同社は12日取引終了後、光通信 <9435> と合弁会社ソフトフロントマーケティング(仮称)を設立し、出資比率は同社が65%、光通信が35%で、電力のコスト削減サービス「ハルエネでんき」などの媒介販売事業を展開することを発表、これによる業容拡大への期待が投機資金を呼び込んだ。

■日清紡HD <3105>  1,475円 (+300円、+25.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。日清紡ホールディングス <3105> がストップ高。13日午前9時ごろ、白金を使わない固体高分子形燃料電池用の触媒の実用化に世界で初めて成功したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。現在、固体高分子形燃料電池の電極触媒には、高価で有限な資源である白金が使用されているが、同社が開発した白金代替触媒「カーボンアロイ触媒」は、白金の代わりに炭素を使うことで材料コストを大幅に減らせるのが特徴。既にカナダの燃料電池大手バラード・パワー・システムズの燃料電池スタックに採用が決まっており、携帯型端末に使う電池として12月に販売を開始する予定としている。

■菊水電子 <6912>  1,300円 (+249円、+23.7%) 一時ストップ高

 菊水電子工業 <6912> [JQ]が一時連日のストップ高まで買われた。同社は電子計測器および電源機器を製造、耐電圧試験器や直流安定化電源で高実績を誇る。電気自動車(EV)向け耐電圧試験器への引き合いが高水準で、リチウムイオン電池の評価試験では充放電システムコントローラーを手掛けていることから、同関連テーマの有力株として短期資金が流入した。時価は1996年以来約21年ぶりの高値圏に突入している。

■MICS化学 <7899>  425円 (+72円、+20.4%) 一時ストップ高

 包装フィルムなどを手掛けるMICS化学 <7899> [JQ]が一時ストップ高まで買われた。同社は12日取引終了後に、18年4月期第1四半期(5-7月)の連結決算を発表。営業利益は2700万円(前年同期は100万円)となり、上半期計画5300万円に対する進捗率は50.9%となった。売上高は6億200万円(前年同期比0.9%減)で着地した。水産分野向けの売り上げが減少した一方、医療や産業分野向けは底堅く推移。利益面では全社あげてのコストダウン活動が寄与した。なお、上半期および通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■ハピネス&D <3174>  1,132円 (+150円、+15.3%) ストップ高

 ハピネス・アンド・ディ <3174> [JQ]が急反騰。12日、同社が17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億9300万円→5億円に27.2%上方修正。増益率が3.3倍→4.2倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績の上方修正は6月に続き、2回目となる。売れ筋商品の拡充や好調な時計売り場を中心に改装を進めたことが奏功し、売上が計画を上回ったことが寄与。販管費を抑制したことも利益を押し上げた。12日終値ベースの予想PERが18.7倍→11.7倍に急低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■カーリットH <4275>  757円 (+100円、+15.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率6位。カーリットホールディングス <4275> がストップ高まで買われ、上場来高値を更新した。12日にドイツで開幕したフランクフルト国際自動車ショーでホンダ <7267> や独フォルクスワーゲンなどが電気自動車(EV)のコンセプトカーを発表するなど、世界的にEVシフトの流れが強まるなか、EVの心臓部ともいえるリチウムイオン2次電池の評価試験を手掛けている同社への関心が高まったもよう。同社傘下の日本カーリットの電池試験場は、セルからモジュールまでの、さまざまな種類の電源を取り揃えている。

■化工機 <6331>  268円 (+34円、+14.5%)

 東証1部の上昇率7位。三菱化工機 <6331> が大幅3日続伸。13日の朝方、日清紡ホールディングス <3105> が白金を使わない固体高分子形燃料電池用の触媒の実用化に世界で初めて成功したと発表したことを受けて、燃料電池の普及拡大に期待が高まり、新型高性能小型オンサイト水素製造装置「HyGeia-A」を用いた水素ステーション を建設する同社にも関連銘柄物色の人気が波及したようだ。「HyGeia-A」は、同社の水素製造技術の実績や知見を結集した設備で、都市ガス(天然ガス)およびLPG(プロパンガス)を原料として水素を製造する。欧州や中国で非ガソリン車化が進むなか、トヨタ自動車 <7203> は中国で燃料電池車の実証実験を10月にも始める予定であることから、燃料電池車関連への注目も徐々に高まったようだ。

■加地テック <6391>  325円 (+41円、+14.4%)

 加地テック <6391> [東証2]が急反騰。同社は特殊ガス圧縮機製造が主力事業で、今後「水素ビジネス」に注力する構えを鮮明にしている。同社が4月28日に発表した中期経営計画では、水素関連事業用圧縮機の地位確立が中心に据えられている。なかでも、燃料電池車(FCV)充填用に重点を置いており、水素をエネルギーとする自動車普及のために、JXTGホールディングス <5020> やトヨタ自動車 <7203> など11社が、燃料電池車に燃料を供給する水素ステーション事業で提携することが明らかになっており、加地テックの水素ビジネス拡大への追い風が加速しそうだ。同社は既に14年から水素ステーション用水素圧縮機の受注をスタートさせており、相応の実績を積んできている。また、15年3月には三井造船 <7003> が資本参加。さらに今年3月にTOBが実施され、加地テックは三井造船の持ち株比率51%の子会社となった。18年3月期の単体経常利益は4億4000万円(前期比22.2%増)予想とV字回復が予想される。

■タツタ <5809>  835円 (+67円、+8.7%)

 タツタ電線 <5809> が大幅4日続伸、一気に800円台に買われ連日の年初来高値更新となった。東京では2020年の五輪開催に向けてインフラ面から電線地中化が加速するとの見方が強い。「小池都知事の政策後押しもあり、同社など電線メーカーにとって追い風が意識される状況」(準大手証券ストラテジスト)と指摘されている。また、電線地中化だけではなく、同社は電磁波シールドを手掛け、EMP攻撃への防御的観点から防衛関連の一角として材料性を内包している。株式需給面では信用倍率が0.59倍と売り長であり、目先は踏み上げ相場の様相をみせている。「13日は国内証券がレーティング最上位でフォローしていることなども人気を助長した」(同)という。

■東光高岳 <6617>  1,981円 (+129円、+7.0%)

 東光高岳 <6617> が大幅5日続伸。英仏に続いて、中国政府がガソリン車の製造・販売を禁止する検討を始めたのを受けて電気自動車(EV)への関心が高まっているが、急速充電器を展開する同社もEV関連として人気が高まったようだ。また、同社ではEVに蓄えた電気を家庭内で使用したり、夜間電力や太陽光で発電した電気を利用して電気自動車に蓄える時に用いられるEV用パワーコンディショナーも手掛けており、EVの普及による業績への貢献が期待されている。

■リネットJ <3556>  543円 (+28円、+5.4%)

 リネットジャパングループ <3556> [東証M]が急伸。同社は13日、ビックカメラ <3048> に続き、コジマ <7513> にも小型家電の宅配便リサイクルのサービス提供を開始したと発表。さらなる事業拡大などが期待されたようだ。このサービスは、小型家電リサイクル法の認定事業者であるリネットジャパンが、利用者の都合にあわせて自宅から不要になったパソコンや小型家電を宅配便で回収し、国の認定工場で再資源化処理を行う。

■櫻護謨 <5189>  580円 (+29円、+5.3%)

 桜ゴム <5189> が3日続伸。今月8日につけた565円を上回り2013年11月以来の高値圏に再突入した。ゴムホースの大手メーカーだが、ロケット用エンジン部品にも展開し、航空自衛隊や米ボーイングなどの認定工場となるなどその高い技術力に定評があり、防衛関連としての側面も持つ。高ROE銘柄で株価指標面からも依然としてPER10倍近辺と割安感が強く、7月末以降は継続的な買いに支えられ、週足で7連続陽線という強さをみせている。

■バルニバービ <3418>  2,713円 (+131円、+5.1%)

 バルニバービ <3418> [東証M] が3日続伸。12日に決算を発表。17年7月期の連結経常利益は前の期比5.8%増の6.2億円で着地。続く18年7月期も前期比15.6%増の7.2億円に伸び、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。同社は和洋のレストラン を中心に、スイーツ店など多様な飲食店を展開している。今期は8月に出店したレストラン「オープンテラス ミーイート」のほか、現時点で3店舗の新規出店を計画する。前期出店した新店の通期寄与に加え、菊水やR.Tパートナーズの買収効果なども見込んでいる。

■三谷商事 <8066>  4,300円 (+195円、+4.8%)

 三谷商事 <8066> [東証2]が3日ぶり反発。12日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.59%にあたる15万株(金額で7億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月13日から12月22日まで。

■古河電 <5801>  6,080円 (+270円、+4.7%)

 古河電気工業 <5801> が大幅反発。13日、光ファイバーのグローバル製造能力を19年度までに約2倍へ引き上げると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社の光ファイバー製造能力は16年度までに14年度比で約1.2倍へ増強し、2020中期経営計画では、これをさらに18年度までに約1.2倍増強する計画としていたが、スマートフォンやクラウドコンピューティング動画配信ソーシャルネットワークの普及など世界的なデータ通信量の増加に対応するため、北米および欧州における製造拠点を中心に製造能力を増強するという。なお、投資総額は約1億5000万ドルを予定している。

■東洋電 <6505>  2,289円 (+103円、+4.7%)

 東洋電機製造 <6505> が5日続伸し、年初来高値を更新。同社は12日、中国・成都で都市交通向け鉄道車両用電機品の製造を目的とした合弁会社を設立したことを明らかにしており、同国でのさらなる事業拡大が期待材料となったようだ。合弁会社の出資比率は、中国企業が51%、東洋電が49%。新会社は主に、都市交通向けパンタグラフの組み立て、試験などを担うとしている。

■パナソニック <6752>  1,606.5円 (+68.5円、+4.5%)

 パナソニック <6752> が3日続伸で、年初来高値を更新した。12日のNYダウが続伸したことや、外為市場で円安・ドル高が進行していることが買い安心感につながったもよう。また、同社は13日、ブラジルの空調エンジニアリング会社であるユニオンラックテクノロジーズ社(UR社)の買収が完了したことを明らかにしている。UR社は、大規模商業施設や工場向けの吸収式冷凍機を中心とした大型空調機や、ガスコージェネレーションのエンジニアリングから施工、アフターサービスまでを行っている企業。同国での吸収式冷凍機の導入の8割以上を手掛けている。

■トランザス <6696>  2,734円 (+116円、+4.4%)

 トランザス <6696> [東証M]が反発。米アップルが現地時間12日に開催した製品発表会で、iPhone以外にも4Kに対応したアップルTVも発表したことで、セットトップボックス(STB)への関心が高まっており、据え置き型のセットトップボックスを手掛ける同社にも関心が高まったようだ。また、13日朝のテレビ東京系ニュース番組「Newsモーニングサテライト」でもセットトップボックスが取り上げられた。

■日東工 <6651>  2,010円 (+63円、+3.2%)

 日東工業 <6651> が3日続伸で年初来高値を更新。13日午後1時ごろ、ワコム <6727> から電気設計・ハーネス設計専用CADシステムの開発・販売などを行うエンジニアリングソリューション事業を譲り受けると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の事業譲受は、ワコムが会社分割により新会社ECADソリューションズ(予定)を設立し、その全株式を日東工が取得するというもの。「ECAD」シリーズに代表されるワコムのエンジニアリングソリューション事業を取得し、双方の配電盤・制御盤の設計・製造分野における経営資源や事業ノウハウを融合することで、顧客へより付加価値の高いサービスを提供するのが狙いとしている。

■東海カ <5301>  849円 (+23円、+2.8%)

 東海カーボン <5301> が4日続伸し年初来高値を更新。大和証券は12日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は700円から900円に見直した。黒鉛電極事業のマージン改善により黒字化に向かうことが期待されるほか、カーボンブラック事業の収益改善、それにリチウムイオン電池の負極材事業が成長していることなどを材料視している。さらに、黒鉛電極の原料であるニードルコークスは、米国の製造会社が8月末の巨大ハリケーンで生産停止に陥ったとみられており、黒鉛電極のタイト感が持続する可能性も指摘している。

■ガーラ <4777>  425円 (+10円、+2.4%)

 ガーラ <4777> [JQ]が3日続伸。12日の取引終了後、韓国子会社が開発したスマートフォンゲームアプリ「Flyff Legacy」(フリフレガシー)日本語版のダウンロード(DL)配信を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。「Flyff Legacy」は、パソコン向けオンラインゲーム「Flyff Online」(フリフオンライン)を題材にした、スマートフォン向けMMORPG。可愛らしいキャラクターが特徴で、キャラクターがフィールドを駆け回り、空を飛ぶことのできるゲームとしている。

■セ硝子 <4044>  484円 (+11円、+2.3%)

 セントラル硝子 <4044> が3日続伸。同社株は8月1日にマドを開けて下放れる格好となり、8月14日には大陰線で411円の年初来安値をつけたが、そこをターニングポイントに法人筋とみられる継続買いが観測されている。時価は下放れる前の7月末の株価水準を回復した。リチウム電池向け電解液を手掛ける同社は、欧州で販売会社を設立し需要確保に積極的だ。東京市場でリチウムイオン電池関連株の物色人気が続くなか、相対的に株価が出遅れており、0.5倍台の低PBRも一段の水準訂正余地を示唆している。

■日本郵政 <6178>  1,404円 (+31円、+2.3%)

 日本郵政 <6178> が続伸。同社は13日の早朝、自社株買いを実施した。具体的には、午前8時45分、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、1株1373円で7283万3200株を約999億9998万円の取得金額で買付けている。同社は11日の取引終了後、国内外で最大9億9009万9100株の政府保有株の売り出しを発表。同時に1億株(発行済み株式数の2.43%)、1000億円を上限とする自社株取得枠の設定も発表していた。

■ラクス <3923>  1,968円 (+41円、+2.1%)

 ラクス <3923> [東証M]が3日続伸。12日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高(単独)が、前年同月比26.6%増の4億9700万円と高成長を持続したことが好感された。主力サービスの「楽楽精算」が8月に実施したテレビCM効果もあって問い合わせが増加しており、同63.1%増と高い伸びが継続。また、「メールディーラー」についても同18.8%増収と2ケタ増を維持した。

■アズビル <6845>  4,715円 (+95円、+2.1%)

 アズビル <6845> が6日続伸し、上場来高値を更新した。13日、工場領域において、同社をエネルギー管理支援サービス事業者(エネマネ事業者)として活用するスキームが、「平成29年度エネルギー使用合理化等支援事業」に採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同事業は、既設の工場などにおける先端的な省エネルギーや電力ピーク対策設備・システムの導入に対して、政策的意義の高いものと認められる事業に、省エネルギー投資促進に向けた支援補助金交付規程に基づき国庫補助金の交付が行われるもの。なお、同社の採用は4年連続で、複数事業での採択となる。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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