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2017年09月12日19時00分

【市況】有賀泰夫の有望株リサーチ

サイゼリヤ <日足> 「株探」多機能チャートより

●サイゼリヤ <7581>
―既存店が好調、好決算に期待―

「株式投資は美人投票である」

 これは経済学者のケインズが投資行動を表現したものです。つまり、株価はファンダメンタルが反映され、適正な株価になるはずなのですが、実際は業績が良い株が高く、そうではない株が安いとは限らない。多くの人がいいと思った株が上がり、ダメと思った株が下がることも往々にしてあるという喩えに使った言葉です。

 つまり美人投票と同じで、自分がいいと思った人ではなく、多くの人が美人と思うであろう人に投票すれば、自分の投票した人がトップになるという考え方です。それゆえ、株式投資もそのようにすれば儲かるというものです。

 そして、しばしば株の解説書でもこの言葉を使って、旬のテーマ株などを買うべしとしているものを目にします。

 しかし、実際には多くの人がいいと思う株が上がるのは確かですが、それで儲けるためには、今は人気がないが、やがて多くの人がいいと思うことになる株、つまりはそういったテーマを探さなくてはなりません。しかし、大多数の人はすでに人気のテーマで騒がれていて、株価が上がっている株に投資し、きっと自分より後に気づく人がいるだろうという甘い考えで投資をするものです。だから儲かりません。

 読者の中にも心当たりのある人がいるのではないでしょうか。

 さて、改めてケインズの主張を眺めてみると、「株価はファンダメンタルが反映され、適正な株価になるはず」という部分があります。つまり、株価は短期的にはその時々の人気で動きますが、やがてはそのファンダメンタルが示す、適正な株価に収れんするものなのです。「美人投票」ばかりが独り歩きして、肝心な部分がおろそかになっているのではないでしょうか。

 今週は月曜から突如相場が強い動きになっていますが、そうは言っても日経平均で見る限りは、依然この半年のゾーンの下限と大きくはかい離していません。

 しかし、当コラムで紹介している好業績、割安銘柄には新高値を順調に更新している株が目につきます。

 ニトリホールディングス <9843> やクスリのアオキホールディングス <3549> は年初来の高値ですし、プリマハム <2281> も高値水準にきています。

参照コラム
ニトリホールディングス(17年7月19日掲載)
クスリのアオキ(17年7月11日掲載)
プリマハム(17年8月22日掲載)

 どちらかといえば、好業績銘柄は相場の低迷局面でもなかなか調整してくれないため、買い場を探すのが大変という感じです。プリマハムもようやく13週移動平均線まで下がってきたので20日ほど前に取り上げたところ、動き出したとたんに大幅高です。

 そこで、今回はサイゼリヤ <7581> を紹介します。直近の紹介は5月ですが、それから15%上昇し、再び5月の株価まで戻っています。来月中旬には2017年8月期決算が公表されますが、引き続き既存店が好調ですので好業績が期待できます。

(9月12日 記)

有賀泰夫(ありがやすお)
H&Lリサーチ代表。新日本証券(現みずほ証券)に入社後、アナリストとしてクレディ・リヨネ証券に転職。現三菱UFJモルガンスタンレー証券を経て、09年4月に独立して、H&Lリサーチを設立。ファンド向けアドバイスなどを行う。日本証券アナリスト協会検定会員。

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