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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は6営業日ぶり反発、そろそろ金融セクターの動向にも注視

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は6営業日ぶり反発、そろそろ金融セクターの動向にも注視
・ドル・円は109円42銭、伸び悩み、米ジャクソンホール会合控え買い限定的
・値上り寄与トップはファーストリテ、同2位はソフトバンクG


■日経平均は6営業日ぶり反発、そろそろ金融セクターの動向にも注視

日経平均は6営業日ぶりに反発。89.33円高の19473.17円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えた。22日の米国市場は、米政権に対する先行き不透明感や北朝鮮情勢の緊迫化による株価下落が一服し、値ごろ感から買いが広がった。税制改革に関する協議で大幅な進展が見られたとの報道が好感されたほか、ハイテク株が選好され、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の19480円となるなか、日経平均は19500円を回復して始まった。

ただし、寄付き直後に付けた19561.32円を高値にこう着感の強い展開となり、19500円を挟んでの狭いレンジ取引が続いている。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは繊維、石油石炭、情報通信、パルプ紙、電気機器、小売、証券がしっかり。一方で、海運、鉄鋼、銀行、電力ガスが小安く推移している。

日経平均は5日線を挟んでの攻防をみせている。一目均衡表では転換線が上値抵抗として意識されている。ボリンジャーバンドでは-1σと-2σとのレンジ内での推移をみせている。ジャクソンホール会合といった重要な経済イベントを控えており、これを見極めたいとするムードが強い中では、戻りとしては十分であろう。シグナル好転は期待しづらく、自律反発の域を脱せないとすれば、午後はこう着感の強い相場展開が続きそうである。

ただし、ジャクソンホール会合を前に売り方の買い戻しも意識されやすいほか、金融政策への思惑も高まりやすく、底堅さは意識されてくるとみられる。イベント前には長期金利の上昇が意識されやすく、金融セクターの動向にも注視しておきたいところ。その他は、ビットコインや省力化関連、電池関連、ゲーム関連などの循環物色が続こう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は109円42銭、伸び悩み、米ジャクソンホール会合控え買い限定的

23日午前の東京外為市場で、ドル・円は伸び悩み。明日から米ワイオミング州ジャクソンホールで開催される年次総会を前に、積極的なドル買いは手控えられた。

北朝鮮リスクがいったん後退したことにより警戒の円買いが弱まり、ドル・円は一時109円83銭まで上昇。その後ドル買いは一服したものの、日本株はプラス圏で推移したことで、ドル買い・円売りの流れが続いた。

日経平均株価は上げ幅を縮小して前引けたが、ランチタイムの日経平均先物はプラス圏で推移しており、目先の日本株高継続を見込んだドル買い・円売りの流れ。ただ、イベント前のポジション調整にとどまりそうだ。

12時34分時点のドル・円は109円42銭、ユーロ・円は128円69銭、ポンド・円は140円29銭、豪ドル・円は86円35銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・エルミック<4770>やジンズメイト<7448>がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値上り寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984>。


■経済指標・要人発言

・米公定歩合議事録
「全12地区連銀が公定歩合の据え置きを主張」
「経済活動に改善が見られる」
「低インフレで、金利は適切」
「サービス、旅行での消費に伸び」
「インフレは2%の目標をいくらか下回る」
「労働市場は一段とひっ迫」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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