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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

Sワイヤー <日足> 「株探」多機能チャートより

■Sワイヤー <3929>  1,988円 (+400円、+25.2%) ストップ高

 ソーシャルワイヤー <3929> [東証M]がストップ高。同社は27日、ソフトバンク・ペイメント・サービス(SBPS、東京都港区)とマーケティング分野で業務提携したと発表。これが材料視されたようだ。この業務提携で、ソフトバンク・ペイメント・サービスの決済サービスを導入している加盟店向けに、ソーシャルワイヤーのプレスリリース配信サービス「@Press(アットプレス)」が利用できるマーケティング支援プランを提供する。

■栄電子 <7567>  442円 (+80円、+22.1%) ストップ高

 栄電子 <7567> [JQ]がストップ高。同社はスイッチング電源などに強みを持つ電子部品商社でPER、PBRともに割安なうえ、時価総額が20億円強と小型で値運びも速い。東証1部で三菱電機系の電子部品商社である協栄産業 <6973> が急騰相場を演じたことで、設備投資関連の一角として恩恵を受ける電子部品商社に注目が集まり、その流れが栄電子にも波及した格好だ。

■戸田工業 <4100>  470円 (+80円、+20.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。戸田工業 <4100> がストップ高。市場では「全般手掛かり材料難のなか世界的な電気自動車(EV)の普及加速の思惑を背景にリチウムイオン電池の需給逼迫が意識されており、関連銘柄に物色資金が集中している」(準大手証券ストラテジスト)という。リチウムイオン電池は主に正極材、負極材、セパレーター、電解液の4部材で構成されており、同社はリチウムイオン電池の正極材を手掛ける。「ドイツのBASFと提携するなど欧州での展開力に期待がかかっている」(同)という。

■日本精線 <5659>  835円 (+129円、+18.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。日本精線 <5659> が続急騰。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.7倍の11億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。四半期ベースでの最高益を26四半期ぶりに更新した。旺盛な自動車関連需要を背景にボトル材料が好調だったほか、半導体製造装置向け精密ガスフィルターも伸びた。ステンレス鋼線の原材料価格上昇に伴う値上げ効果も収益拡大に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の30億円→34億円に13.3%上方修正。増益率が18.3%増→34.1%増に拡大する見通しとなった。26日終値ベースの予想PERが10.4倍→9.3倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■沖電線 <5815>  323円 (+43円、+15.4%)

 東証1部の上昇率4位。沖電線 <5815> が続急騰し、年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比3.2倍の3.3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。四半期ベースでの最高益を52四半期(13年)ぶりに更新した。産業用機械メーカー向けに機器用電線や光ケーブル、ワイヤーハーネスなどの販売が大きく伸びたことが寄与。増収効果やコスト削減などで銅価格上昇による仕入コストの増加を吸収した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の6.1億円→8.8億円に44.3%上方修正。従来の20.3%減益予想から一転して15.0%増益見通しとなった。併せて、今期の上期配当を従来計画の3円→5.5円(前年同期は2円)に増額修正したことも支援材料となった。

■Vコマース <2491>  797円 (+100円、+14.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率5位。バリューコマース <2491> がストップ高。同社はアフィリエイト広告の大手だが、事業採算の改善が急で利益の大幅な伸びを確保している。26日取引終了後に発表した17年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結決算は、売上高は79億8400万円(前年同期比12.9%減)と減収だったものの、営業利益は8億9900万円(同2倍)、最終利益は4億5200万円(同3倍)と高水準の伸びを示した。これを好感する形で買いを呼び込んだ。通期業績予想は従来見通しを据え置いたが、通期営業利益11億円(前期比19.2%増)に対する進捗率は81.7%に達している。

■タケダ機械 <6150>  336円 (+39円、+13.1%)

 タケダ機械 <6150> [JQ]が続急伸、約2ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。鋼材加工機を手掛け、本格化する東京五輪特需の関連有力株の一角として注目された。建築鉄鋼加工業者の人手不足なども背景に同社の加工機の需要が増加基調を強めている。「海外ではマレーシア向け都市再開発に絡む案件が収益に寄与する」(市場関係者)と指摘されており、中期的な業績拡大期待が大きい。PERが6倍台と割安なうえ、機械株として16%を超える高ROEも評価材料。

■メルコ <6676>  3,710円 (+345円、+10.3%)

 東証1部の上昇率9位。メルコホールディングス <6676> が続急騰。26日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の16.54%にあたる300万株(金額で105億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月27日から18年7月26日まで。同日決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比1.5%減の16.6億円で着地したが売り材料視されなかった。

■大豊工業 <6470>  1,640円 (+142円、+9.5%)

 東証1部の上昇率10位。大豊工業 <6470> が6連騰し、年初来高値を更新。同社は27日午後2時、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は285億2600万円(前年同期比8.0%増)、営業利益は18億8100万円(同38.6%増)、最終利益は14億3100万円(同70.6%増)だった。自動車市場では、海外で中国は減税政策や過積載規制により販売台数が増加、米国でも堅調に推移した。国内では、乗用車の販売台数が回復したことから、前年比プラスとなった。こうした環境のなかで、中国市場での軸受製品の売上増加、自動車製造用設備受注増加により売上高が拡大し利益成長につながった。業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高1100億円(前期比1.0%増)、営業利益61億円(同4.1%減)、最終利益40億円(同10.2%減)を見込んでいる。

■フジオーゼ <7299>  528円 (+44円、+9.1%)

 フジオーゼックス <7299> [東証2]が大幅高で4日続伸し、連日の新値追い。同社は26日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高を200億円から202億円(前期比11.2%増)へ、営業利益を12億円から14億5000万円(同84.7%増)へ、純利益を8億円から10億7000万円(同23.3倍)へ上方修正した。日系自動車メーカーが引き続き米国や中国市場で高水準の販売を維持していることや、国内需要が軽自動車や普通車販売の回復で自動車業界が堅調に推移するなか、受注が増加していることに加えて、事業移管の立ち上げ費用圧縮や改善活動の積み上げと為替影響により収益を押し上げるとしている。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高48億1000万円(前年同期比23.2%増)、営業利益3億900万円(同3.1倍)、最終損益2億4900万円の黒字(前年同期2900万円の赤字)だった。

■タツタ電線 <5809>  759円 (+61円、+8.7%)

 タツタ電線 <5809> が急反発し、連日で年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益が前年同期比73.7%増の11.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。銅価格の上昇による増収効果のほか、スマートフォン新規モデルの発売に向けた機能性フィルムの需要が前期と比べ前倒しとなったことも寄与した。製品構成の改善やコスト削減が進んだことも増益に貢献。さらに固定資産売却益2億円が発生したことも最終利益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の30億円→32億円に6.7%上方修正し、減益率が9.7%減→3.7%減に縮小する見通しとなった。

■任天堂 <7974>  38,490円 (+2,720円、+7.6%)

 任天堂 <7974> が続急伸。同社は26日取引終了後、18年3月期の第1四半期(4-6月)連結決算を発表。売上高は1540億6900万円(前年同期比2.5倍)、営業損益は162億800万円の黒字(前年同期51億3400万円の赤字)、最終損益は212億6000万円の黒字(同245億3400万円の赤字)だった。家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」と関連ソフトの販売が伸びて収益を押し上げている。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期最終利益450億円(前期比56.1%減)に対する第1四半期時点の進捗率は47.2%に達しており増額修正期待から物色人気が加速している。

■バルカー <7995>  2,825円 (+196円、+7.5%)

 日本バルカー工業 <7995> が続急伸し、年初来高値を更新した。同社は26日に決算を発表。18年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比2.1倍の15.3億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。四半期ベースでの最高益を36四半期(9年)ぶりに更新した。半導体製造装置などの先端産業市場向けを中心に主力の工業用シールの販売が伸びたことが寄与。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の44億円→50億円に13.6%上方修正。増益率が12.0%増→27.3%増に拡大し、従来の10期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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