市場ニュース

戻る
 

【材料】<動意株・27日>(大引け)=戸田工、大豊工業、古河電池など

戸田工 <日足> 「株探」多機能チャートより
 戸田工業<4100>=ストップ高し、年初来高値更新。市場では「全般手掛かり材料難のなか世界的な電気自動車(EV)の普及加速の思惑を背景にリチウムイオン電池の需給逼迫が意識されており、関連銘柄に物色資金が集中している」(準大手証券ストラテジスト)という。リチウムイオン電池は主に正極材、負極材、セパレーター、電解液の4部材で構成されており、同社はリチウムイオン電池の正極材を手掛ける。「ドイツのBASFと提携するなど欧州での展開力に期待がかかっている」(同)という。

 大豊工業<6470>=後場急伸し、年初来高値更新。同社は27日午後2時、18年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表。売上高は285億2600万円(前年同期比8.0%増)、営業利益は18億8100万円(同38.6%増)、最終利益は14億3100万円(同70.6%増)だった。自動車市場では、海外で中国は減税政策や過積載規制により販売台数が増加、米国でも堅調に推移した。国内では、乗用車の販売台数が回復したことから、前年比プラスとなった。こうした環境のなかで、中国市場での軸受製品の売上増加、自動車製造用設備受注増加により売上高が拡大し利益成長につながった。

 古河電池<6937>=急騰し、年初来高値更新。同社は自動車向け2次電池を主力に手掛けており、世界的なリチウムイオン電池に対する需要増が同社の収益機会につながるとの思惑が株価を押し上げている。欧州では電気自動車(EV)シフトの動きが加速しており、フランス政府はガソリンやディーゼル燃料で走る自動車の販売を2040年までに全廃する計画を発表、ドイツではダイムラーが南部の主力拠点で20年をメドに数百億円かけEV用電池を生産して対応を図る構え。直近では26日に英国政府が、40年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面禁止する方針を発表、これが改めてリチウムイオン電池関連株の株価を刺激している。

 日本精線<5659>=一時ストップ高し、年初来高値更新。同社は26日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高を340億円から350億円(前期比10.1%増)へ、営業利益を30億円から34億円(同32.8%増)へ、純利益を20億8000万円から23億4000万円(同32.1%増)へ上方修正した。自動車関連需要の増大による各種ボルト材料や、半導体市場の増産と設備投資拡大を受けた超精密ガスフィルターの販売増加などで、第1四半期にステンレス鋼線、金属繊維ともに好調に推移したことに加えて、受注は当面堅調に推移すると予想されることが要因としている。

 日本バルカー工業<7995>=大幅続伸で年初来高値。同社は26日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の修正を発表。売上高を450億円から460億円(前期比5.4%増)へ、営業利益を45億円から50億円(同23.0%増)へ、最終利益を27億円から30億円(同27.8%増)へそれぞれ増額した。第1四半期は、シール製品や樹脂製品で先端産業市場に向けた販売が拡大したことに加え、プラント市場・機器市場に向けた売り上げも堅調に推移したことにより、売上高・利益ともに期首に策定した計画値を上回る実績となった。これを踏まえ、また、足もとの業績動向を精査したたところ、通期の売上高・各利益ともそれぞれ前回発表予想を上回る見込みとなった。

 タツタ電線<5809>=大幅高で新値追い。同社は26日取引終了後に、18年3月期第2四半期累計(4~9月期)の連結業績予想を修正。営業利益は従来の23億円から26億円(前年同期比22.2%増)に上方修正した。第2四半期累計の売上高予想も260億円から271億円(同11.0%増)に増額修正。機能性フィルムの需要の立ち上がりが前期に比べ前倒しとなったことなどが主な要因だとしている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

株探からのお知らせ

    日経平均