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【特集】翻訳センター Research Memo(1):2017年3月期はコンベンション事業がけん引し増収、3年連続の増益を達成

翻訳センター <日足> 「株探」多機能チャートより

 

■要約

翻訳センター<2483>は、翻訳業界の国内最大手である。医薬分野の専門翻訳会社として創業し、工業・ローカライゼーション、特許、金融・法務など専門性の高い産業翻訳分野で領域を拡大してきた。現在は翻訳だけでなく通訳、派遣、国際会議運営(コンベンション)、通訳者・翻訳者教育などに多角化し、顧客企業のグローバル展開における幅広い外国語ニーズに対応する。多数の中小プレーヤーがひしめく分散業界において、組織化・システム化された営業・制作機能を整備し、品質・スピード・コストのバランス、大規模案件対応などで他社の一歩先を行く。世界の語学サービス企業で15位、アジアでは5年連続1位のポジションである。

1. 事業内容
主力の翻訳事業では、分野特化戦略を推進しており、「医薬」、「工業・ローカライゼーション」、「特許」、「金融・法務」の4分野ごとに組織が分かれ、専門特化してノウハウを蓄積している。グループネットワークを活かしたサービスの提案、ICTによる登録者マッチングシステムも強みである。現場で制作を担当するのは4,000名を超える登録者であり、翻訳支援ツールを使うことで効率的かつ品質の高い業務に役立っている。連結子会社(株)アイ・エス・エスが行う、コンベンション事業、派遣事業、通訳事業はそれぞれに受注を増やし業績は好調に推移している。特に、コンベンション事業の成長は著しい。

2. 業績動向
2017年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比11.3%増の10,218百万円、営業利益が同30.3%増の697百万円、経常利益が同30.8%増の699百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.2%増の444百万円と初めて売上高が100億円を超え、3年連続の増益となった。大型国際会議運営を受注したコンベンション事業の増収増益が大きく貢献したが、主力の翻訳事業をはじめ各事業が堅調に推移したことも過去最高の業績の要因である。

2018年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比0.7%増の10,300百万円、営業利益が同7.5%増の750百万円、経常利益が同7.2%増の750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.0%増の520百万円と増収増益を予想する。売上高に関しては、コンベンション事業で会議の開催が一巡するが、翻訳事業を始めとする他の事業でカバーし微増。粗利率の高い翻訳事業の比率が高まることにより増益を予想する。

3. 成長戦略
第三次中期経営計画は最終年度に入り、利益目標(営業利益で750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で450百万円)に関しては達成が視野に入ってきた。重点施策の1つである「ランゲージサービスにおけるグループシナジーの最大化」において、大きな成果が現れている。コンベンション事業の大幅伸長は、通訳や翻訳の共同受注やグループ全体の知名度やブランドの向上に貢献した。また、大手通信会社や大手金融機関において事業間にまたがるクロスセルが成功しており、今後も成果が期待される。

■Key Points
・翻訳業界国内最大手、医薬・工業・特許・金融など専門性の高い産業翻訳分野に強み
・2017年3月期はコンベンション事業がけん引し増収増益、主力の翻訳事業も安定成長
・中期経営計画の利益目標は達成見通し、「グループシナジー最大化」で更なる成果を期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《TN》

 提供:フィスコ

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