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【特集】オープンドア Research Memo(1):日本最大級旅行比較サイト「トラベルコ」が好調で17/3期は最高益達成

オープンドア <日足> 「株探」多機能チャートより

■要約

オープンドア<3926>は、日本最大級の旅行比較サイト「トラベルコ」の運営を中心にインターネットコンテンツの企画運営、ソフトウェア開発を行うWebサービスプロバイダーである。2017年1月にサイト名称を「トラベルコちゃん」から現在の「トラベルコ」に変え、デザイン等の全面リニューアルを実施し、テレビCMを開始するなど、更なる認知率の向上を図っている。

1. 事業概要
主力サービスの「トラベルコ」は(株)ジェイティービー、エイチ・アイ・エス<9603>、じゃらんnet(リクルートホールディングス<6098>)、楽天トラベル (楽天<4755>)、Expedia<EXPE>、Booking.com(プライスライン・グループ<PCLN>)など、国内外350以上の予約サイトと連携し、これらの予約サイトの商品を横断的に検索し、比較できる旅行メタサーチサイト※1である。パッケージツアー、ホテル、格安航空券、ダイナミックパッケージ※2など、ほぼすべてのジャンルをカバーしている。在庫情報に連動した価格比較を行うことで圧倒的な価格競争力を実現しており、価格にシビアなF1層(20~34歳の女性)の支持が高い。

※1 メタサーチサイト:複数の検索エンジンに対して一括で検索を行う横断検索システム。
※2 ダイナミックパッケージ:ホテルや航空券などをインターネット上で自由に組み合わせることができ、通常のパックツアーにない旅程を組むことができる、インターネット上で予約が完結できるツアー形態のこと。


海外及びインバウンド市場向けには海外版「トラベルコ」として、多言語旅行比較サイト「Travelko」をサービス提供している。その他には海外及びインバウンド市場をターゲットとした “伝統工芸作品” を世界へ紹介するサイト、「GALLERY JAPAN」を運営している。

2. 業績動向
2017年3月期は主要メニューで固定課金から従量課金に切り換え収益性が向上したこと、「トラベルコ」にイメージを統一してのプロモーション活動、テレビCMの開始等が奏功し、売上高2,996百万円(前期比21.4%増)、営業利益999百万円(同17.6%増)と、過去最高の業績を達成した。

2018年3月期は、効果測定を並行して行うため、テレビCMの実施額を3~10億円を目途に柔軟に調整する計画である。このため、売上高は3,700百万円~4,000百万円(前期比23.5%増~33.5%増)、営業利益は800百万円~1,200百万円(同19.9%減~20.1%増)と幅を持たせて見込んでおり、テレビCMの実施額に注目が必要である。

3. 今後の見通し
国内は既存メニューの強化、口コミ情報拡充、旅先で使えるガイドアプリのコンテンツ拡充などに取り組む。海外やインバウンド市場は各国ローカル旅行会社との連携強化、多言語の口コミ情報強化、等に取り組む予定で、中長期的にはグローバル市場でユーザー選択肢のNo.1サイトを目指す。

■Key Points
・国内最大級の旅行比較サイト「トラベルコ」の運営が事業の軸
・2018年3月期はCM実施額を調整するため売上高・利益見込みは幅を持たせる
・中長期ではグローバル市場でユーザー選択肢のNo.1サイトを目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)

《NB》

 提供:フィスコ

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