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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は反発、ハイテク株の切り返しがセンチメントを明るくさせる

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

29日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反発、ハイテク株の切り返しがセンチメントを明るくさせる
・ドル・円は112円28銭、下げ渋り、日本株高の継続で
・カネヨウ、DNAチップなどがストップ高


■日経平均は反発、ハイテク株の切り返しがセンチメントを明るくさせる

日経平均は反発。108.44円高の20238.85円(出来高概算9億8000万株)で前場の取引を終えている。28日の米国市場は引き続き長期金利の上昇を受けて金融セクターを中心に買いが先行するなか、ハイテク株にも買い戻しの流れが広がっている。シカゴ先物は大阪比70円高の20210円となり、日経平均は前日の下落部分を吸収する格好となった。

その後、戻り待ちの売り圧力から20200円を下回る場面もみられたが、値がさハイテク株の一角やソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>がけん引する格好から、底堅い値動きをみせている。セクターでは鉄鋼、証券、銀行、海運が堅調。一方で、水産農林、食料品、鉱業が小安い。

米国の流れを受けた格好ではあるが、金融株のリバウンドのほか、前日に利食いが強まったハイテク株の切り返しがセンチメントを明るくさせている。これにより、利食いの流れが強まっていた中小型株についても、リバウンドを強めており、良好な需給状況が窺える。

日経平均はこう着ながらも、金融やハイテク株の底堅さが続くようであれば、中小型株についても、引き続き強い値動きをみせよう。ただし、前日の大幅な調整の後だけに、いったん値動きが鈍るようだと、一気に利益確定の流れが強まりやすくなる可能性はあるとみられ、フットワークが要求されよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は112円28銭、下げ渋り、日本株高の継続で

29日午前の東京外為市場で、ドル・円は下げ渋り。日本株が前日終値を上回る展開のため円買いは弱まった。

ドル・円は、国内勢による月末要因の買いが先行し、朝方112円43銭まで上昇したが、その後は買い一巡。日経平均株価の上げ幅縮小を手がかりに、リスク選好のドル買い・円売りは弱まり、一時112円16銭まで値を下げた。

ランタイムの日経平均先物はプラス圏推移が続き、目先の日本株高継続を見込んだドル買い・円売りの流れが維持される見通し。ただ、ユーロ・円の上昇が一服しており、ドル買いは仕掛けづらいだろう。

ここまでのドル・円の取引レンジは112円16銭から112円43銭、ユーロ・円は127円73銭から127円93銭、ユーロ・ドルは1.1375ドルから1.1419ドルで推移した。

12時19分時点のドル・円は112円28銭、ユーロ・円は128円07銭、ポンド・円は145円43銭、豪ドル・円は85円96銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・カネヨウ<3209>、DNAチップ<2397>などがストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・自民・下村氏
「加計学園秘書室長から政治資金パーティー券費用で計200万円受け取る」

・欧州中央銀行(ECB)関係筋
「ドラギECB総裁講演での刺激策に関する言及を誤って判断した市場を注視」

・カーニー英国中央銀行総裁
「消費、賃金、EU離脱の影響に焦点」
「MPCはどのような変更も、限定的、段階的に実施することで合意」
「BOEの緩和策のいくらかの解除が必要となる可能性も」

・ドラギECB総裁
「生産性の改善が見られると自信」
「金融政策、尽きてはならない」

・黒田日本銀行総裁
「企業は依然として支出に慎重」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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