【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):PSS、ヒマラヤ、テリロジー
PSS <日足> 「株探」多機能チャートより
プレシジョン・システム・サイエンス<7707>がストップ高。きょう付の読売新聞で「厚生労働省は、がんに関連した遺伝子の変異を一度に調べられる一括検査を保険診療で行えるようにする方針を固めた」と報じられており、関連銘柄の一角として物色人気が波及しているようだ。記事によると、一括検査は次世代シーケンサー(塩基配列解析装置)と呼ばれる装置を使い、採取したがん細胞の遺伝子を網羅的に調べるという。PSSでは、遺伝子診断分野の自動化システム製品を提供しており、次世代シーケンサー前処理装置などを販売していることから、関連銘柄の代表格とみられているもよう。また、遺伝子受託解析を展開するDNAチップ研究所<2397>や、遺伝子検査の子会社を持つテラ<2191>やトランスジェニック<2342>、ソフィアホールディングス<6942>なども買われている。
■ヒマラヤ <7514> 899円 +66 円 (+7.9%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
27日、ヒマラヤ <7514> が決算を発表。17年8月期第3四半期累計(16年9月-17年5月)の連結経常利益が前年同期比83.6%増の7.7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。スキー・スノーボード用品やアウトドア用品などの販売が堅調に推移する中、販売促進費や店舗運営費用の抑制が奏功し、採算が大きく改善した。通期計画の6.7億円を既に15.7%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■テリロジー <3356> 410円 +25 円 (+6.5%) 本日終値
テリロジー<3356>が反発。サイバーセキュリティー関連製品を販売しており、サイバー攻撃が国際的に深刻化するなか、関連有力株として注目されている。27日、欧米やロシアなど世界規模で「ランサムウエア」と呼ばれる身代金請求型のコンピューターウイルスを使ったサイバー攻撃の報告が相次いだ。日本でも対岸の火事ではなく、対応が喫緊の課題となっている。2016年に日本では1281億回のサイバー攻撃を国外から受けたとの調査結果があり、セキュリティーの重要性が一段と高まるなか、同社株の上値余地も再び意識されそうだ。
■ハピネス・アンド・ディ <3174> 1,280円 +60 円 (+4.9%) 本日終値
ハピネス・アンド・ディ <3174> [JQ]が大幅高。同社は27日、17年8月期の経常利益(非連結)を従来予想の1億9700万円→3億9300万円に99.5%上方修正。増益率が66.9%増→3.3倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。人気商品の品揃え拡充や既存店改装・好立地への店舗移転効果などで、売上が計画を上回ることが寄与。不採算店舗の閉店による採算改善も利益を大きく押し上げる。
■AOITYO <3975> 1,125円 +43 円 (+4.0%) 本日終値
AOI TYO Holdings <3975> が大幅反発し、上場来高値を更新した。同社は27日、アマナ <2402> [東証M]、DIC <4631> 、シナジーマーケティングと「価値観クリエイティブコンソーシアム(仮称)」を設立すると発表。これが買い材料視されたようだ。同コンソーシアムでは、ビッグデータを統計的に分析し日本人の“価値観特性”を把握するシナジーマーケティング社の確率推定モデルをベースとし、各社の持つ技術やクリエイティブリソースを蓄積・共有することで、顧客の価値観を根拠としたクリエイティブ制作の最適化を目指す。将来的には価値観に合ったクリエイティブリソースの提案を行うシステムを共同で構築することも視野に入れている。
■シーティーエス <4345> 1,196円 +36 円 (+3.1%) 本日終値
シーティーエス <4345> が続急伸。株価は6月15日に上場来高値1290円をつけた後、調整局面に入り26日には25日移動平均線を割り込む1047円まで下落したが、翌27日から大きく反発しており再び勢いを取り戻している。同社は建設現場向けレンタルを手掛けている。18年3月期の経常利益は前期比13.3%増の12.8億円と7期連続で過去最高益を狙う。今期は国土交通省による建設ICTの推進を背景に、建設現場向けシステムや測量機器のレンタル・販売が拡大する見通しだ。指標面をみるとPERは27倍台と割安感に乏しいが、今期予想ROEは24.75%と高水準で、好業績・高ROE銘柄として市場の注目を集めているようだ。なお、ROEは前期まで6期連続で向上しており、今期も記録更新を見込む。
■ブレインパッド <3655> 1,361円 +38 円 (+2.9%) 本日終値
27日、ブレインパッド <3655> が独ボッシュ傘下のボッシュセキュリティシステムズと組み、セキュリティカメラの画像を活用したCRM(顧客管理システム)「おもてなしサポートシステム」を提供開始すると発表したことが買い材料視された。「おもてなしサポートシステム」は、ボッシュセキュリティ製のセキュリティカメラに搭載された来店者の顔画像切り出し機能と、マイクロソフト社のAIツールを活用したソリューションサービス。来店者の行動を把握し、小売・流通業における接客の高度化・業務改善を支援する。
■タマホーム <1419> 631円 +17 円 (+2.8%) 本日終値
28日午前、タマホーム <1419> が業績修正を発表。17年5月期の連結経常利益を従来予想の24億円→34.8億円に45.0%上方修正し、増益率が2.4倍→3.4倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。主力のリフォーム事業の収益が計画を上回ったほか、グループ会社における事業立ち上げの遅れで販管費が減少したことが寄与。円安による為替差益の発生に加え、所有不動産のホテル事業化へ向けた費用を次期に持ち越すことも利益を押し上げた。
●ストップ高銘柄
武蔵野興業 <9635> 348円 +80 円 (+29.9%) ストップ高 本日終値
DNAチップ研究所 <2397> 720円 +100 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース