市場ニュース

戻る
 

【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は反落、金融株こう着なら再び中小型株へ

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は反落、金融株こう着なら再び中小型株へ
・ドル・円は112円09銭、下げ渋り、112円台を維持
・値下がり寄与トップは東エレク、同2位はファナックとなった


■日経平均は反落、金融株こう着なら再び中小型株へ

日経平均は反落。58.88円安の20166.21円(出来高概算9億8000万株)で前場の取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が大規模緩和を縮小する可能性を示唆したとの見方からユーロ買いが広がった。米国では予想を上回る経済指標等の影響もあって長期金利が上昇。原油相場の上昇も材料視された。

米国市場の流れからハイテク株には売りが先行するものの、長期金利上昇や円安、原油高等を受けて、銀行や鉱業、卸売などに資金がシフトする格好となった。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えて過半数を占めているが、全体としては底堅さが意識される。

日経平均は5日線レベルでのこう着となっている。ハイテク株等が利食いに押されているが、金利上昇を受けて金融セクターに資金がシフトしており、理想的な循環であろう。また、主力処の出遅れ修正といった格好にもなり、金融のリバウンドにより、中小型株への物色はやや一服といった格好である。

ただ米国では経済指標の発表が相次ぐため、結果を見極めたいとする模様眺めムードが意識されてこよう。金融株がこう着感を強めてくるようだと、中小型株へシフトしよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は112円09銭、下げ渋り、112円台を維持

28日午前の東京外為市場で、ドル・円は下げ渋り。前日海外市場の円全面安を巻き戻す展開だが、112円台を維持した。

ドル・円は112円30銭台で寄り付いた後、ユーロ・円や日経平均株価の下落を手がかりに値を下げ、一時112円03銭まで値を下げた。ただ、押し目買いもみられ、112円台を維持。

ランタイムの日経平均先物の軟調地合いが続き、目先の日本株安継続を警戒した円買いが続きそうだ。一方、ユーロ・円は127円20銭台で下げ渋り、ドル・円をサポートする可能性もあろう。

ここまでのドル・円の取引レンジは112円03銭から112円35銭、ユーロ・円は127円07銭から127円39銭、ユーロ・ドルは1.1331ドルから1.1345ドルで推移した。

12時18分時点のドル・円は112円09銭、ユーロ・円は127円22銭、ポンド・円は143円65銭、豪ドル・円は85円22銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・テラ<2191>、DNAチップ<2397>などがストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファナック<6954>となった。

・ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁
「ユーロ圏の景気回復が強まっている兆候、デフレ圧力はリフレに変わった」
「ユーロ圏成長率はトレンドを上回るが、インフレ動向は想定より抑制」
「インフレを抑制している要因は主に一時的なもの」
「インフレ基調が持続的・自律的になるためには、かなりの金融緩和がなお必要」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均