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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

レカム <日足> 「株探」多機能チャートより

■レカム <3323>  99円 (+30円、+43.5%) ストップ高

 レカム <3323> [JQ]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。26日、中国新興市場への上場に向け、子会社レカムビジネスソリューションズが会社形態と商号を変更したと発表しており、これを材料視する買いが向かったようだ。26日付で会社形態を「有限公司」→「株式有限公司」へ変更することについて中国当局の認可を得た。これを受け、中国新興市場への株式上場準備は最終段階に入る。中国では「株式有限公司」に変更して上場承認されるまでに半年程度かかるのが一般的と言われており、順調に手続きが進む場合は、2017年末までに上場承認がなされる見通しだという。

■NaITO <7624>  210円 (+50円、+31.3%) ストップ高

 NaITO <7624> [JQ]がストップ高で年初来高値を更新。6日に決算を発表。18年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比46.3%増の2.5億円に拡大して着地したことが買い材料視された。積極的な販売促進策などが奏功し、主力の切削工具や計測・産業機器の販売が伸びたことが収益を押し上げた。上期計画の3.5億円に対する進捗率は73.1%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■Fスターズ <3687>  4,265円 (+700円、+19.6%) ストップ高

 フィックスターズ <3687> がストップ高。同社は26日朝にカナダのディー・ウェイブ・システムズと、量子コンピューターに関する協業を開始することで合意したと発表、26日はこれを材料に630円高の3940円まで買われたが、大引けは上げ幅を縮小し長い上ヒゲをつける形になっていた。しかし「売買高急増も回転商いが中心で、上値にしこり玉を残していなかった。27日は戻り売り圧力が限定的とみた投機資金が再攻勢をかけている」(国内投資顧問)という。

■関電化 <4047>  947円 (+54円、+6.1%)

 関東電化工業 <4047> が大幅高で900円台半ばまでの急速な戻り足をみせたほか、SUMCO <3436> 、JSR <4185> 、トリケミカル研究所 <4369> [JQ]、ADEKA <4401> など半導体材料を手掛ける銘柄群に買い人気が集中した。27日は、東京エレクトロン <8035> やアドバンテスト <6857> 、SCREENホールディングス <7735> など先駆した半導体製造装置関連は軟調な値動きだったが、相対的に出遅れていたシリコンウエハーやその他半導体素材などをテリトリーとする周辺銘柄に水準訂正期待の買いが流入した。特に、半導体向け特殊ガスを手掛ける関電化は直近900円割れ水準まで調整を入れたことで値ごろ感が浮上、18年3月期業績は会社側計画から上振れる可能性があるほか、PER11倍台の割安感に着目する買いが勢いを増した。

■FRONTEO <2158>  849円 (+46円、+5.7%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が続急伸。同社は26日、同社が独自開発した人工知能(AI)エンジン「KIBIT」が大和住銀投信投資顧問の資産運用能力向上の取り組みに採用されたことを発表、これを材料視する買いを誘導した。また、FRONTEOは金融機関向けにAIと音声認識技術を組み合わせた、電話での通話録音記録の検査サービスを開始することも報じられており、AI分野に特化したサービスの展開加速で株式市場でも同関連最右翼としての認知が進んでいる。

■ディディエス <3782>  990円 (+53円、+5.7%)

 ディー・ディー・エス <3782> [東証M]が急伸。同社は独自技術に強みを持つ生体認証機器の大手。26日、同社の指紋認証システムを三井住友信託銀行が導入したことを発表、約2000台のマイクロソフト社製モバイル端末をセキュアに運用する。同社の業績への寄与に期待した買いが流入しており、株価はテクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現が目前で上放れ鮮明となっている。

■板硝子 <5202>  901円 (+47円、+5.5%)

 日本板硝子 <5202> が急伸。SMBC日興証券は26日、投資評価「1」と目標株価900円を継続した。特に建築用ガラスは、欧州の需給バランス・市況の改善により堅調に推移している。また、北米の自動車用ガラスも利益が回復している。また、17年3月に発行された400億円の優先株式に関しては、20年7月までに償還することを目指しており、そのための利益回復が続くかを注視している。

■パルコ <8251>  1,314円 (+68円、+5.5%)

 パルコ <8251> が続急伸で年初来高値を更新。26日取引終了後、18年2月期の第1四半期(3-5月)連結決算を発表し、営業収益は235億800万円(前年同期比0.8%減)、営業利益は34億9700万円(同2.5%増)、最終利益は23億100万円(同5.2%増)と増益で着地したことが好感された。渋谷パルコの一時休業や千葉パルコ閉店の影響などにより営業収益は減収となったものの、渋谷パルコの再開発事業などに伴う収益の計上があったことが奏功し営業増益となった。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、営業収益951億円(前期比1.4%増)、営業利益115億円(同19.0%減)、最終利益74億円(同15.9%減)を見込んでいる。

■スパークス <8739>  214円 (+10円、+4.9%)

 スパークス・グループ <8739> [JQ]が上伸。26日の取引終了後、同社がトヨタ自動車 <7203> や三井住友銀行(東京都千代田区)と15年11月に創設した「未来創生ファンド」が、車車間・路車間通信チップセット開発のイスラエル・オートトークス社へ投資を実行したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同ファンドはスパークスGを運営者とし、トヨタ、三井住友銀行を加えた3社の総額約135億円の出資で運用を開始したファンド。17年5月末時点では前述の3社を加えた計19社からの出資を受け、「知能化技術」「ロボティクス」「水素社会実現に資する技術」を中心に、革新技術を持つ企業やプロジェクトを対象に投資を行っている。17年5月末時点での運用額は365億円で、米国、英国、イスラエル、そして日本の約30社に投資しているという。なお、今回の投資により、オートトークスはチップの大量生産の準備を進めるとともに、コネクテッドカーと自動運転車のための通信ソリューションの開発を強化するとしている。

■グリー <3632>  1,095円 (+49円、+4.7%)

 グリー <3632> が続伸し、年初来高値を更新した。同社は26日、新作スマートフォン向けゲームアプリ「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」の配信を開始したと発表。期待感が高まるかたちとなったようだ。このゲームは、アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」シリーズの世界を忠実に再現したシンフォニックバトルRPG。ブシロード(東京都中野区)が企画・制作し、グリー子会社のポケラボが開発・配信を担当している。

■日清紡HD <3105>  1,134円 (+41円、+3.8%)

 日清紡ホールディングス <3105> が3日続伸。26日午前、同社がZMPが実施する第三者割当増資を引き受ける形で出資したと発表したことが引き続き買い材料視された。エレクトロニクス事業の中核である子会社日本無線が持つ通信技術やセンシング技術は高い評価を得ている。これらの技術を自動車や産業機械などの自動運転に応用するため、 自動運転分野で高い技術力を持つZMPとの協力体制を強化していくという。発表を受けて、自動運転分野の事業強化につながるとの見方から買いが優勢となった。

■日本オラクル <4716>  7,110円 (+210円、+3.0%)

 日本オラクル <4716> が4日続伸し新高値。株価は2003年10月以来、13年8ヵ月ぶりに7000円台を回復した。同社が26日に発表した17年5月期の連結純利益は前の期比8%増の363億6000万円と最高益を更新した。「オラクル・クラウド・プラットフォーム」などへの引き合いが好調だった。この決算を受け、SMBC日興証券は26日、同社株の目標株価を6700円から7000円へ引き上げた。投資評価の「2」は継続した。オラクルデータベースの高い市場シェアの維持などに支えられた製品サポート収入の増加や、クラウド収入の増加により安定した成長を維持している点、などを評価している。

■新日鉄住金 <5401>  2,419円 (+63円、+2.7%)

 新日鉄住金 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> 、神戸製鋼所 <5406> などが軒並み買われ、業種別でも「鉄鋼 」は33業種中で値上がり率トップに買われた。27日午前中に中国国家統計局が発表した1-5月の中国の工業企業利益が前年同期比22.7%増と好調であり、「中国メーカーの収益回復感が買い材料としてハヤされているほか、米国株市場で鉄鋼株が戻りに転じていることで、その流れが波及した面もある。米国ではトランプ政策への期待剥落でインフラ投資関連として買われた反動が鉄鋼セクターの売りに出ていたが、それが一巡して緩やかな買い戻しが入り始めている」(国内ネット証券大手)と指摘されている。

■クレスコ <4674>  3,790円 (+85円、+2.3%)

 クレスコ <4674> が反発。26日、同社が発行済み株式数の5.5%にあたる66万株(金額で19億9984万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。公開買い付け期間は6月27日から7月25日まで。買い付け価格は26日終値を19.2%下回る2994円。筆頭株主のイワサキコーポレーションが保有株の一部を売却する意向を示したことに対応する。併せて、不動産総合マネジメント会社のザイマックス向けに、AI(人工知能)LINEを連携したコールセンター支援システムを開発したと発表したことも支援材料となった。

■竹内製作所 <6432>  1,966円 (+41円、+2.1%)

 竹内製作所 <6432> が3日続伸。同社は欧米向け中心に国内で生産したミニショベルなど小型建機を輸出し、欧米を中心に海外販売比率の高さが特徴。世界的な景況感の回復に加えて、ここにきて、対ドル、対ユーロともに為替が円安方向に振れており、これが同社にとって追い風となった。同社の通期想定為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=118円。対ドル、対ユーロともに実勢は想定レートよりも円安で推移していることで輸出採算面でプラスに働く。

■東海カーボン <5301>  631円 (+11円、+1.8%)

 東海カーボン <5301> が5日ぶりに反発。26日の取引終了後、ファインカーボン製品(特殊黒鉛製品)の販売価格を7月1日納入分から15%値上げすると発表しており、採算改善への期待感から買いが入ったようだ。原材料、電力費などが継続的に上昇し、自助努力によるコスト削減だけでは吸収することが困難と判断したという。

■国際石開帝石 <1605>  1,053円 (+15円、+1.5%)

 国際石油開発帝石 <1605> が続伸、底値圏離脱の兆しをみせた。原油市況の下落と歩調を合わせ、株価は下値模索の動きをみせていたが、ここにきてWTI原油先物価格が小幅ながら3日続伸と下げ止まる動きをみせており、つれて押し目買いが観測される。年18円配当実施しているにも関わらずPBR0.5倍と割負け感が顕著。27日に同社の株主総会が予定されていることも株価の刺激材料となった。

■レンゴー <3941>  650円 (+9円、+1.4%)

 レンゴー <3941> が続伸。同社は26日、 段ボール原紙と段ボール製品の値上げを発表しており、引き続き採算改善への期待感から買いが入ったようだ。株価指標面では、PER10倍台、PBR0.7倍台と割安水準にある。8月1日出荷分から、段ボール原紙は1キログラム当たり10円を値上げするほか、段ボール製品は10月1日出荷分から個別に交渉するとしている。値上げの背景については、段ボール原紙の主原料である古紙が高騰しているほか、原燃料や薬品価格、物流経費が上昇していることが要因としている。

■ブラザー工業 <6448>  2,602円 (+33円、+1.3%)

 ブラザー工業 <6448> が続伸。国内販売子会社のブラザー販売が昨年10月に発売したスマホ専用ラベルライター「P-TOUCH CUBE(ピータッチキューブ) PT-P300BT」の販売数量が、発売から半年間で年間目標の2万台を突破したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。「PT-P300BT」は、使い慣れたスマホの画面操作で、いつでもどこでもラベルを編集できる“キーボードがないラベルライター”。専用のスマホアプリ「P-touch Design&Print」は、「整理収納」「書類整理」「名前付け」「ギフト・ラッピング」などの用途ごとのテンプレートが豊富で、本体デザインやスマホでの操作性が評価されたようだ。

■ゼビオHD <8281>  1,977円 (+20円、+1.0%)

 ゼビオホールディングス <8281> が3日続伸。同社は26日取引終了後に、子会社のゼビオコリアが韓国で展開している4店舗の閉鎖と小売り事業から撤退することを決めたと発表。これが評価材料となったようだ。事業撤退は、景気減速による韓国市場での販売不振などが主な理由。同社では、これに伴うグループ業績への影響は微減だとしているが、今後重大な影響が見込まれる場合には速やかに公表するとしている。

■日本郵船 <9101>  203円 (+2円、+1.0%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> などが揃って上値指向。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数がここにきて底入れの兆しをみせている。前日26日時点で14ポイント高の884と3日続伸、ここ調整色の強かった海運株だったが、足もと海運市況の回復傾向をみて買い戻される形となった。

■日本ペHD <4612>  4,240円 (+40円、+1.0%)

 日本ペイントホールディングス <4612> が続伸。野村証券が26日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を4000円から4400円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、同社は中国や米国などで塗料メーカーの買収を積極化させており、シナジーが顕在化すれば現状より高い評価が可能になると評価。また、目標株価の引き上げは、グローバルのペイントセクターのバリュエーションの切り上げを考慮したとしている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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