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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アスクル、グリー、シャープ

アスクル <日足> 「株探」多機能チャートより
■アスクル <2678>  3,445円  +280 円 (+8.9%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 アスクル<2678>が大幅反発。19日の取引終了後、集計中の17年5月期連結業績について、売上高が従来予想の3350億円から3359億円(前の期比6.6%増)へ、営業利益が80億円から88億円(同3.3%増)へ上振れたようだと発表したことが好感された。同社では、2月16日に発生した埼玉の物流センターの火災事故を受けて、4月5日に17年5月期の売上高・営業利益予想を下方修正するとともに、最終利益および配当予想を未定に修正したが、その後の業績動向などから売上高・営業利益が修正値を上振れて着地したという。なお、未定としていた純利益は10億円(前の期比81.0%減)、期末配当は期初計画通りの18円としており、年間配当は36円(前期33円)となる。

■ラオックス <8202>  575円  +42 円 (+7.9%)  本日終値
 ラオックス<8202>が続伸。19日の取引終了後、対面式化粧品美容専門エリア「Japan Cosme Lounge(JCL:ジャパンコスメラウンジ)」を展開すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。ジャパンコスメラウンジは、ドクターズコスメや、真珠成分、酒粕発酵エキス、プラセンタなど、近年人気の成分を採用した新興メーカーを多数導入しているのが特徴。特に自社の通販とエステサロンでの販売を除き、実店舗での販売が初となる「エステティックTBC」や、表参道にクリニックを持ち、カウンセリング形式の販売は初となる「イースペシャル」などが目玉となっており、まずは秋葉原本店、銀座EXITMELSA、大阪道頓堀店で導入するとしている。

■グリー <3632>  1,048円  +75 円 (+7.7%)  本日終値
 グリー<3632>が大幅反発。19日に同社のアプリ開発スタジオWright Flyer Studiosがリリースした新作アプリ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ~メモリア・フレーゼ~」(ダンメモ)が、20日朝のiPhone無料ゲームランキングで1位となっており、好調な滑り出しをを好感した買いが入った。「ダンメモ」は、人気ライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」初の本格スマートフォンゲーム。原作本のシリーズ累計売り上げが800万部を突破し、15年春に放映されたテレビアニメでは爆発的な人気を博した作品。特に「ダンメモ」では、原作の大森藤ノ氏が完全監修し、小説2000ページ分を超えるオリジナルストーリーが収録されている大型RPG作品で、今後の動向にも注目が集まっている。

■シャープ <6753>  420円  +30 円 (+7.7%)  本日終値
 シャープ<6753>が後場商いを一気に膨らませ一段高となった。きょう午前に開催された同社の株主総会で、戴正呉社長が同社の東証1部復帰に意欲をみせ、「6月29日か30日に申請したい」とコメントしたことが伝わっている。市場では「前場後半にこの話が流れ一気に動意づいたが、後場に入りこれに追随する形で一気に商いが膨らんだ。ただ、東証1部復帰に向けた思惑自体は新しい話ではなく、前場に買った個人の短期資金は早くも回転を利かせる(利益確定の売りを出している)動きもみられる」(国内ネット証券)と指摘されていた。

■太陽誘電 <6976>  1,764円  +85 円 (+5.1%)  本日終値
 太陽誘電<6976>が4日続伸で年初来高値を更新。前日の米株式市場で、アップルなどIT関連株が上昇したほか、足もとで円安が進行していることが追い風となった。特に、同社の積層セラミックコンデンサー(MLCC)は需給が逼迫しているともみられており市場では18年3月期の連結営業利益は会社予想150億円に対し前期比約80%増の230億円前後への増額修正期待が浮上している。

■東建コーポレーション <1766>  13,510円  +630 円 (+4.9%)  本日終値
 東建コーポレーション <1766> が7連騰し、連日で上場来高値を更新した。同社は13日に決算を発表。17年4月期の連結経常利益は前の期比39.9%増の190億円に拡大し、従来予想の150億円を上回って着地。続く18年4月期も前期比5.2%増の200億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。発表を受けて好業績を評価する買いが続いている。前期は積極的なコスト削減に加え、利益率が高い木造2×4工法の賃貸住宅の販売増加などが寄与し大幅増益を達成した。今期も高水準の手持ち工事を背景に業績を伸ばし、4期連続の増収増益を目指す。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比50円増の180円に増配する方針だ。なお直近では、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で投資判断「中立」を継続し、目標株価を1万0200円→1万1200円に引き上げたことが確認されている。

■日立化成 <4217>  3,315円  +150 円 (+4.7%)  本日終値
 日立化成<4217>が3連騰。大和証券が19日付で投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を3500円から3700円へ引き上げたことを好材料視した買いが入ったようだ。リチウムイオン電池用負極材が、車載電池向けが本格的な拡大期を迎えると予想。特に米国のEV(電気自動車)向けが牽引する見通しで、民生電池向けを含め、負極材売り上げは今後3期間で年率3割強の高成長を予想している。また、限界利益率の高い半導体材料の販売も順調で、メモリ向けダイボンディング材料の成長持続に加えて、CMPスラリーも3D NAND向けの採用増が見込まれるとしており、17年度のコア営業利益を635億円(前期比18%増)、18年度を710億円(同12%増)、19年度を770億円(同8%増)と予想。業績に対して株価には割安感があると指摘している。

■セントラル硝子 <4044>  479円  +17 円 (+3.7%)  本日終値
 セントラル硝子<4044>は後場一段高に買われ3日続伸。株価上放れを鮮明にしている。同社は18年3月期の連結営業利益について、先行投資負担とエネルギーコスト増を主因に115億円(前期比11.4%減)と減益を想定している。ただ、PER11倍台、PBR0.5倍台と株価指標面では極めて割安なことに加え、チェコにリチウムイオン2次電池用電解液製造・販売会社を設立し、欧州で電解液事業の拡大を狙うなど、業績向上に向けて積極姿勢をみせていることへの評価が高まりそうだ。

■キングジム <7962>  982円  +34 円 (+3.6%)  本日終値
 キングジム<7962>は3日続伸。日証金が19日付から、キングジム株について、貸株利用など貸借取引で注意喚起指定を取り消すと発表した。貸借取引の注意喚起指定の取り消しに伴って、売買の自由度が回復するとの見方から買いが優勢となった。

■東洋ゴム工業 <5105>  2,106円  +58 円 (+2.8%)  本日終値
 SMBC日興証券が19日付で東洋ゴム工業 <5105> の投資判断「2(中立)」を継続し、目標株価を1900円→2250円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、北米で高付加価値製品の需要が強いとみられると報告。原料価格は加速的に下落しているが、一方で同社は他社同様に日米中心に値上げを実施している。同社の取り扱うSUVタイヤは嗜好性の高いタイヤゆえ、駆け込み需要とその反動は相対的に小さいと指摘した。同証券では、17年12月期の連結営業利益を480億円→550億円(会社計画は470億円)、18年12月期を530億円→600億円、19年12月期を560億円→630億円にそれぞれ引き上げた。

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