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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~個人主体の中小型株物色は続こう

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個人主体の中小型株物色は続こう
■外資系証券の注文動向:差し引き400万株の売り越し
■前場の注目材料:ユニファミマ、グーグルと協業、業務改善で実証実験


■個人主体の中小型株物色は続こう

15日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続こう。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、大方の予想通り政策金利が引き上げられた。イエレンFRB議長は、足元の物価上昇ペースの減速を認めた一方で、中期的なインフレ目標の達成には楽観的な見通しを示し、残り年1回の追加利上げ見通しを維持しており、予想通りの内容だった。一方で原油先物相場が下げているほか、ハイテク株の戻りが続かなかったこともあり、イベント通過とは言え不安定な展開になりやすい。また、ワシントン郊外で共和党下院議員が負傷する銃撃事件が発生したことも、手控え要因になりやすい。

ハイテク株の底打ちが確認出来ないとしても、米金融改革への思惑から金融株への資金シフトが起こるようであれば、相場の先高観は後退しないだろう。ただし、金融株へのシフトも見極めが必要であり、模様眺めムードにつながりやすい。その為、こう着感の強い相場展開のなか、利食い優勢の流れに向かいやすくなり、物色は個人主体の中小型株が中心になりそうだ。

中小型株は相当過熱警戒感が強まっているが、主力大型株へのシフト、つまり機関投資家の本格的な参戦が見えない状況では、個人主体の中小型株物色は続こう。調整一巡感の出てきた銘柄や、長期的にボトム圏で推移している銘柄などには、きっかけ次第で短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすい。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き400万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り700万株、買い300万株、差し引き400万株の売り越しとの観測。

06月08日(木):150万株の売り越し
06月09日(金):50万株の売り越し
06月12日(月):170万株の買い越し
06月13日(火):210万株の買い越し
06月14日(水):110万株の売り越し


■前場の注目材料

・米FRB、今年2回目の政策金利の引き上げ発表
・NYダウは上昇(21374.56、+46.09)
・米金融規制緩和策への期待
・新興市場では、バイオ関連が強い動き
・同業種間M&A企業が投資マネーを引き付ける
・米国では食品・生活必需品小売や食品・タバコが上昇


・東京電力HD<9501>、異業種と連携重要、新しい価値創造、若手の挑戦する機会増
・トヨタ自<7203>、M&A選択肢、自動運転、絶対負けない
・三菱電<6503>、「野辺山45m電波望遠鏡」IEEEマイルストーン認定、国立天文台と
・ユニファミマ<8028>、グーグルと協業、業務改善で実証実験

・イエレンFRB議長
「労働参加率の安定はプラス」
「労働市場が一段と強まると予想」
「インフレは一時的な項目、携帯、薬価の低下が影響し引き下げた」
「インフレは上昇し、2%前後で安定へ、綿密に監視」
「輸出は改善、強い世界経済の成長で」
「失業率は長期的な水準をわずかに下回る」


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30  豪・失業率(5月)  5.7%  5.7%

《HT》

 提供:フィスコ

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