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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

大光 <日足> 「株探」多機能チャートより

■大光 <3160>  1,489円 (+300円、+25.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。大光 <3160> がストップ高、年初来高値を更新した。5日、同社が6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■リバーエレク <6666>  475円 (+80円、+20.3%) ストップ高

 リバーエレテック <6666> [JQ]がストップ高、年初来高値を更新した。同社は水晶振動子を主力とする電子部品メーカー。5日取引終了後、世界最小サイズの音叉型水晶振動子「TFX-05」を開発したことを発表、スマートフォンやウェアラブル端末IoT関連機器への採用が期待されるなか、下期に量産対応を予定していることで、マーケットにポジティブサプライズを与えた。

■アプリックス <3727>  489円 (+80円、+19.6%) ストップ高

 アプリックス <3727> [東証M]がストップ高。5日の取引終了後、米アマゾン・ドットコムが提供する音声認識機能「Alexa」対応家電向けにトータルIoTソリューションを発売したことが好感された。「Alexa」はクラウドベースの音声認識機能で、「Amazon Echo」などの音声アシスタント端末(Alexaデバイス)に話しかけると、その音声が「Alexa」に送られ、「Alexa」は認識した音声の内容に対応する処理を呼び出し、その処理結果をAlexaデバイスに返すという仕組み。今回、アプリックスが提供するソリューションは、家電と「Alexa」との連携に必要とされるAlexaスキルをはじめ、IoTモジュール、クラウドシステムなど。Alexaスキルや通信用のハードウエアなどの開発をアプリックスが担当することで、音声で操作できる家電のスピーディーな市場投入を支援するとしており、「Alexa」を利用する家電の需要が高まりつつあることから、話題を呼びそうだ。

■グッドコムA <3475>  1,155円 (+93円、+8.8%)

 グッドコムアセット <3475> [JQ]が続急伸。5日に業績修正を発表。17年10月期上期(16年11月-17年4月)の連結経常利益を従来予想の3.3億円→4.3億円に27.4%上方修正したことが買い材料視された。自社ブランド「GENOVIA」シリーズのマンション販売件数が想定以上に伸びたことが寄与。なお、通期の経常利益は従来予想の8.9億円(前期は8.6億円)を据え置いた。

■日本ピラー工業 <6490>  1,816円 (+134円、+8.0%)

 東証1部の上昇率3位。日本ピラー工業 <6490> が急反発。シリコンサイクルを覆す世界的な半導体需要の拡大を背景に、メーカー各社の設備投資需要も旺盛で、半導体製造装置メーカーの株価は軒並み大きく居どころを変えている。同社はこの製造装置向けにフッ素樹脂応用製品「ピラフロン」を手掛けていることで、収益拡大への期待が高まっている。市場では「発行株数2500万株と東証1部銘柄としては小型でPERも13倍前後と割安感があり、主力株が手掛けにくい場面では買いが向かいやすい。メカニカルシールは今後も半導体業界向けに高水準の需要が見込める」(準大手証券ストラテジスト)と指摘されていた。

■ザインエレクトロニクス <6769>  1,096円 (+69円、+6.7%)

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]が大幅続伸。同社が5日、4K・8K映像向け次世代高速インターフェース規格「V-by-One US」向け伝送路開発について、東レ・デュポンが国際電子回路産業展「JPCA Show 2017」でその成果の一部を展示紹介すると発表。これを受け、V-by-One US技術の普及につながるとの見方から買いが先行している。東レ・デュポンは、フレキシブルフラットケーブル用絶縁フィルム「カプトン RR」へのV-by-One US 技術仕様に適用可能なフレキシブルフラットケーブルによる伝送路実現を目指し、同社と適用評価を行っている。JPCA Show 2017では、「カプトン RR」の紹介や伝送特性測定結果などの展示が予定されている。

■協栄産業 <6973>  184円 (+9円、+5.1%)

 東証1部の上昇率7位。協栄産業 <6973> が急伸し、年初来高値を更新した。5日、同社がトピー工業 <7231> と共同で床下・設備点検ロボットシステムの販売を開始したと発表したことが買い材料視された。床下・設備点検ロボットシステムは、トピー工業の新型点検ロボット「エニーライト」と、同社製タブレット点検ツールで構成され、点検業務の省力化や合理化を支援するシステム。タブレットでエニーライトを操縦し、床下、設備、危険区域を安全に確実に点検しながら、簡単に点検レポートを作成することができるという。発表を受けて、住宅建設関連や住宅リフォーム業などの需要取り込みによる業績への寄与に期待する買いが向かった。

■グリーンペプタイド <4594>  544円 (+21円、+4.0%)

 グリーンペプタイド <4594> [東証M]が急伸。久留米大学がんワクチンセンターが5日、HLA-A24陽性のテモゾロミド治療抵抗性膠芽腫を対象にした、テーラーメイド型がんペプチドワクチンの第3相臨床試験の全生存期間に関する試験結果をASCO(米国臨床腫瘍学会)で発表したと明らかにしており、これを手掛かり材料視した買いが入った。同社は、がんペプチドワクチン研究の草分け的存在の久留米大学発のベンチャーとして設立。リード開発品のがんペプチドワクチンITK-1は、前立腺がんを対象として富士フイルムホールディングス <4901> 傘下の富士フイルムへ導出済みで、13年6月から日本国内においてプラセボ対照第3相二重盲検比較試験が実施されている。

■ピジョン <7956>  4,125円 (+155円、+3.9%)

 ピジョン <7956> が大幅続伸し、実質的に上場来高値を更新。5日の取引終了後に発表した第1四半期(2-4月)連結決算が、売上高239億7700万円(前年同期比5.4%増)、営業利益49億4000万円(同32.4%増)、純利益34億7300万円(同39.9%増)と大幅増益となったことが好感された。新商品の発売や出産や育児に関連したイベントの開催などが奏功し、国内ベビー・ママ事業の売上高が伸長したことに加えて、生産拠点の稼働向上や販管費の効果的な使用が寄与した。また、中国や北米などを中心に海外販売が好調に推移したことも業績を押し上げた。なお、18年1月期通期業績予想は、売上高998億円(前期比5.5%増)、営業利益170億円(同6.1%増)、純利益118億円(同6.1%増)の従来予想を据え置いている。

■カイオム <4583>  422円 (+14円、+3.4%)

 カイオム・バイオサイエンス <4583> [東証M]が大幅続伸。5日の取引終了後、開発を進めているTROP-2抗体に関する特許について、中国における特許付与の決定通知を受け取ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同特許は、ヒトTROP-2を標的としたヒト化モノクローナル抗体に関するもので、またLIV-2008に関連する特許。現在、欧州を含む各国に特許出願中であり、これまで日本・米国を含む4ヵ国で特許が成立している。同社では今回の特許付与決定を、パイプラインのLIV-2008/2008bの知財基盤を強化するものとしている。

■コメ兵 <2780>  1,286円 (+41円、+3.3%)

 コメ兵 <2780> [東証2]が4日ぶり反発。6日午後2時ごろに発表した5月度の月次売上高が29億9400万円(前年同月比11.7%増)となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。

■セリア <2782>  5,510円 (+150円、+2.8%)

 セリア <2782> [JQ]が全般軟調相場のなか続伸。アベノミクスの政策推進や日銀の超低金利政策にもかかわらず、消費者のデフレマインドの払拭は困難を極めており、100円ショップ大手である同社の月次売上高の伸びがそれを証明している。同社は女性層のニーズを取り込むことに成功、5月既存店売上高は前年同月比1.4%増と増収を確保した。4月の4.4%増の伸びからは鈍化したものの、引き続き好調をキープしていることで、株価上昇を後押しした。

■アドバンテスト <6857>  2,106円 (+48円、+2.3%)

 アドバンテスト <6857> が5日続伸。半導体テスターの世界トップメーカーで特にDRAMで抜群の実績を有する。受注絶好調ながら生産体制が追いつかない状況にあったが、今夏にはそれが解消され高水準の受注残を利益として本格的に反映される見通しとなっている。人工知能(AI)の普及やIoT時代の到来を背景に、そのインフラ面を支える世界的な半導体需要の拡大が半導体製造装置メーカーの商機を大きく膨らませている。後工程のテスターは前工程と比較して需要が後ずれする傾向があるが、その分だけ株価も出遅れており、18年3月期以降の業績急飛躍を織り込むのはこれからとなりそうだ。18年3月期は営業利益段階で前期比29.4%増の180億円を見込むが200億円台に上振れする可能性も指摘されている。大容量化・高速化の流れを受け、立体方向に積層化した3次元NAND型フラッシュメモリーの市場が急成長途上にあり、同分野向けテスターの需要も漸次立ち上がる方向にある。つれて同社の中期成長力も増幅される可能性が高まってきた。

■アズビル <6845>  4,275円 (+80円、+1.9%)

 アズビル <6845> が続伸し年初来高値を更新。5日、同社と東京ガス <9531> など4社が、 LPガス配送の合理化を目的に、LPWA(低消費電力広域)ネットワーク活用の遠隔検針を行う実証事業を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。現在、多くのLPガス販売事業者は、顧客の自宅を毎月訪問して行う検針のデータからLPガス容器内のガス残量を予測し、LPガス容器を配送しているが、ガスの残量不足を防止する観点から、LPガス容器内に十分な量のガスが残っている状態でも容器を交換することがあった。今回の実証実験では、LPWA技術である「LoRaWAN」を活用し、顧客のガス使用量を多頻度かつ遠隔で検針することでガス残量を正確に把握し、LPガス容器の最適な配送方法を構築するシステムの開発を進めるのが狙いとしている。

■平田機工 <6258>  11,700円 (+200円、+1.7%)

 平田機工 <6258> [JQ]が続伸。5日、同社が15日付で東証1部への市場変更が確定したと発表したことが買い材料。東証は5月29日、同社株を東証1部または2部に市場変更すると発表していたが、変更先の市場は確定していなかった。発表を受けて、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■リョービ <5851>  467円 (+6円、+1.3%)

 リョービ <5851> が反発。野村証券が5日付で投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を530円から570円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、米国が一時的な端境期にあたることもあり、18年3月期上期まではやや厳しい業績が予想される一方、下期から業績は反転が見込まれるという。また、米系メーカーの多段AT向け製品の増収や、中国でのエンジンブロックの拡販などを背景に19年3月期にかけて業績拡大が見込まれる点が魅力としているほか、自動車の軽量化に貢献する製品として、アルミダイカスト製品の採用が徐々に拡大していく可能性があるともしている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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