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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~2万円を目前に強弱感も対立しやすく

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:2万円を目前に強弱感も対立しやすく
■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の買い越し
■前場の注目材料:東芝、対抗措置に米WD反論、半導体子会社売却、揺らぐシナリオ


■2万円を目前に強弱感も対立しやすく

2日の日本株市場は堅調な相場展開になりそうだ。1日の米国市場では、NYダウ、ナスダックともに上昇した。5月ADP雇用統計が予想を上回る内容だったことが好感されたほか、米債利回りの上昇を受けて、金融株に買戻しが広がった。この流れを受け、シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の19930円となっており、買い先行で始まろう。

ADP雇用統計が予想を上回ったことから、週末の雇用統計への期待も当然高まることになり、これを受けた米国市場の上昇を想定した先回り的な動きも意識されやすい。インデックスに絡んだ資金が断続的に入ることから、再び日経平均の2万円への意識も高まることになろう。

もっとも、ロシアゲート問題に揺れるトランプ政権だが、FBIのコミー前長官に圧力をかけたとされる問題で、コミー氏が早ければ来週にも上院情報特別委員会で証言する意向であることが明らかとなっている。週末の雇用統計が予想を上回ったとしても、政治混乱リスクが高まりやすいなか、強弱感が対立しやすいところでもある。

物色の流れとしては米国市場の流れを引き継ぎ、金融株の動向が注目される。金融株の買い一巡後の戻りの鈍さが意識されてしまうと、週末モードからこう着感の強い相場展開になりやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き180万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り630万株、買い810万株、差し引き180万株の買い越しとの観測。

05月26日(金):50万株の買い越し
05月29日(月):10万株の売り越し
05月30日(火):50万株の買い越し
05月31日(水):270万株の売り越し
06月01日(木):40万株の買い越し


■前場の注目材料

・米5月ADP雇用統計、予想を上回る堅調な内容
・NYダウは上昇(21144.18、+135.53)
・米経済成長率、第2四半期は+4.0%に
・シカゴ日経225先物(19930、+70)
・マザーズ指数は10日続伸、テーマ株物色活況
・ドル円(111円35-40銭)

・三菱UFJ<8306>、拠点オランダが有力、傘下証券、英EU離脱で
・JR東<9020>、津波早期検知、防災科研と研究、乗客・列車に安全
・三菱ケミHD<4188>、埼玉に新工場、車向け炭素繊維部品、来年稼働
・パナソニック<6752>、メキシコ工場、現調6割、換気扇など製造
・ヤギ<7460>、婦人服の製販社を買収
・PD<4587>、特殊ペプチド原薬製販で新会社、塩野義薬<4507>・積水化<4204>と
・東芝<6502>、対抗措置に米WD反論、半導体子会社売却、揺らぐシナリオ
・邦チタニウム<5727>、サウジの合弁工場が完成
・クボタ<6326>、自動運転トラクター試験販売、価格・使い勝手が普及の壁に


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00  営業毎旬報告(5月31日現在、日本銀行)

<海外>
・特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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