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【市況】<マ-ケット日報> 2017年5月30日

 30日の市場は日経平均が小幅ながらも3日続落。終値は前日比4円安の1万9677円だった。イタリアの政治やギリシャの債務問題を受けて円相場がやや強含み相場の重しに。中頃までに下げ幅が一時100円超える場面もあった。一方、後場からは日銀のETF買いらしき動きが観測され急速に下げ幅を縮小。官製相場で下値は保たれたが、東証1部の出来高は13億株と本年2番目の低水準を記録している。

 昨日の米国市場はメモリアルデーのため休場。大証の夜間取引の日経平均先物もほとんど動きがなかった。一方、欧州ではギリシャの債務問題が再燃しかかっているのとイタリアの政治問題浮上で情勢が不透明化。英国でもメイ首相が合意なしにEUを離脱することをほのめかしており、これらが円高の動きを促している。

 さて、東京市場は海外市場が休みで一段と材料が乏しくなるなか、1ドル=110円台に入った円高を受けて終日弱含む展開となった。日経平均が下値のフシの1万9500円台に下げたところでは日銀からと思われる買いで支えられたが、それ以外には目立った買いが見られず、市場エネルギーは乏しいまま。日柄をかけて1万9500円を固めるような動きと考えられる。チャート上では25日移動平均線(1万9567円)が下値をサポートする格好となっており、これもテクニカル的な支援要因となりそうだ。個別ではANA <9202> や資生堂 <4911> が年初来高値を更新。人気の任天堂 <7974> は小幅ながらも4日続伸。ソフトバンク <9984> 約4カ月ぶりに一時9000円台を回復している。(ストック・データバンク 編集部)

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