【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):日本サード、ソルクシーズ、マナック
日本サード <日足> 「株探」多機能チャートより
日本サード・パーティ<2488>は10%を超える上昇。前日は一時大幅高で7日続伸と強さをみせていたが、引けにかけ利益確定売りに押されマイナス引けとなった。しかし前日に大きな陰線を引いても、上値指向にかげりは見られない。米国株市場では、人工知能(AI)分野で一頭地を抜く存在のグラフィックス半導体大手エヌビディアが異彩の上昇トレンドを形成、前週末も人気を集め上場来高値を更新している。エヌビディアの17年1月期最終利益は前の期比2.7倍に急拡大、18年1月期も2ケタ増益が予想されている。今月10日にはトヨタ自動車<7203>との提携を発表するなど自動運転分野のキーカンパニーとしても存在感を示した。直近はソフトバンクグループ<9984>がエヌビディア株式を4000億円分買い集めたことも市場の話題となった。このエヌビディアとデープラーニング用スーパーコンピューターの総括的サポート契約を結んでいるのが日本サードで、関連有力株として改めて投機資金の攻勢がかかっている。
■ソルクシーズ <4284> 974円 +150 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
ソルクシーズ<4284>がストップ高。29日の取引終了後、ブロックチェーン推進協会に入会したと発表しており、今後の事業展開への期待感から、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社は24日、SBIホールディングス<8473>へのフィンテック分野における技術協力を発表するなど、フィンテック分野へ注力しているが、フィンテックのキーテクノロジーの一つとして注目を集めているブロックチェーンでも、先取的な情報収集と技術の向上が重要であると考え、今回の入会に至ったという。
■キャリア <6198> 5,250円 +690 円 (+15.1%) 一時ストップ高 本日終値
キャリア<6198>が急伸し年初来高値を更新。午後2時ごろ、JR西日本<9021>と合弁会社の設立を前提とした合弁契約を締結すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の契約は、シニア層の生きがい創出を目的とした合弁会社を設立し、その稼働を足掛かりにシニア人材を対象とした人材サービス業をJR西日本の営業エリアで行うのが目的。新会社JR西日本キャリアはJR西日本51%、キャリア49%出資で6月に設立予定で、キャリアのシニア活用コンサルタントが蓄積してきたノウハウを土台に、JR西日本のブランド力、地域理解、関係会社から得られる協力体制などを最大限に活用し、シニア人材市場の拡大と営業力の強化を図るとしている。なお、同件による17年9月期業績への影響は軽微としている。
■エスアールジータカミヤ <2445> 592円 +56 円 (+10.5%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
エスアールジータカミヤ<2445>が急伸。29日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、ひふみ投信などの運用を手がけるレオス・キャピタルワークス(東京都千代田区)の保有比率が5.03%となり、新たに5%を超えたことが判明したことから需給思惑が働いているようだ。なお、保有目的は純投資としている。
■クレステック <7812> 1,620円 +145 円 (+9.8%) 本日終値
29日、東証がクレステック <7812> [JQ]を30日売買分から貸借銘柄に選定すると発表したことが買い材料視された。日証金も同日約定分から貸借銘柄に追加すると発表しており、流動性の向上による売買活発化を期待する買いが向かった。
■岡本工作機械製作所 <6125> 213円 +16 円 (+8.1%) 本日終値
岡本工作機械製作所<6125>は大幅反発。半導体関連の割安銘柄として引き続き市場の関心を集めているようだ。時価で試算したPERは8倍台、PBR1倍水準と依然として割安感は顕著だ。 同社は、平面研削盤では国内トップを占める。一般的な工作機械メーカーとのイメージがあるものの、バックグラインダー、ポリッシングマシンなど半導体製造装置も幅広く手掛けている。また、液晶テレビ用パネル製造過程では、マザーガラス、フォトマスクなど多くの研削、研磨工程があり、同社はその工程を担う大型研削・研磨装置を手掛けている。 18年3月期の連結業績予想は、売上高280億円(前期比17.9%増)、営業利益は16億円(同40.4%増)、最終利益は11億円(同90.5%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。
■東京計器 <7721> 271円 +20 円 (+8.0%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
29日、東京計器 <7721> が昨年5月30日に発表した19年3月期を最終年度とする中期事業計画を見直し、新たに20年3月期の目標数値を策定したことが買い材料視された。19年3月期の経常利益目標を45.6億円→35億円に下方修正する一方、20年3月期の同利益目標は過去最高(39.8億円)を大幅に上回る64億円に設定した。19年3月期の下方修正は、船舶港湾機器事業の低迷が継続する状況にあることが要因。一方、20年3月期は、防衛・通信機器事業で19年3月期から本格的な量産が始まる「F-15」主力戦闘機用レーダー警戒装置の更新や「SH-60K」哨戒ヘリコプター用逆探装置、20年3月期のAIS補給処整備器材の大型受注などが収益拡大に大きく寄与する。また、農業機械用センサー関連機器や半導体製造装置用通信関連機器の量産化、海外向け鉄道用レール探傷車の受注も収益押し上げ要因となる。
■アストマックス <7162> 469円 +34 円 (+7.8%) 本日終値
アストマックス<7162>が5日続伸。29日の取引終了後、子会社アストマックス投信投資顧問が運用するファンド「Yjamプラス!」および「Yjamライト!」について、新たに伊予銀行<8385>など4社が取り扱いを開始することになったと発表しており、同事業の進捗を好感した買いが入っているようだ。なお今回、新たに4社が取り扱いを開始したことで、「Yjamプラス!」は合計10社に、「Yjamライト!」は合計8社に販売会社が拡大することになるとしている。
●ストップ高銘柄
ルーデン <1400> 294円 +80 円 (+37.4%) ストップ高 本日終値
エムアップ <3661> 2,711円 +500 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値
ベクター <2656> 731円 +100 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値
リミックスポイント <3825> 743円 +100 円 (+15.6%) ストップ高 本日終値
インフォテリア <3853> 1,119円 +150 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値
など、9銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース