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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ルーデン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ルーデン <1400>  214円 (+50円、+30.5%) ストップ高

 ルーデン・ホールディングス <1400> [JQG]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は26日取引終了後に、ソフトウエアやコンテンツ事業を手掛けるP2P BANK(東京都渋谷区)の株式を取得し、子会社すると発表。今後の事業展開などが期待されたようだ。P2P BANKは、映像業界向けに独自の特許技術を持つほか、独自の3D技術による脳トレーニングサービスを開発し、認知症予防対策事業なども展開している企業。なお、株式譲渡実行日は29日を予定しており、ルーデンはP2P BANKの株式6万株(議決権所有割合は54.5%)を取得する。

■いい生活 <3796>  421円 (+80円、+23.5%) ストップ高

 いい生活 <3796> [東証2]がストップ高まで買われた。同社は29日、VR(仮想現実)コンテンツのプラットフォームを提供しているナーブ(東京都千代田区)と業務提携したと発表。これが材料視されたようだ。この提携を機に、ナーブが強みとする不動産会社向け「VR内見」などのソリューションを、いい生活のマーケティングノウハウを活用して幅広く不動産会社に販売していく方針。また、いい生活が展開する「不動産情報総合データベース」に関するサービスと、ナーブが得意とする「VRによる新しい体験の提供」というソリューションを連携・組み合わせることで、さらなる新サービスの開発を検討するとしている。

■モバファク <3912>  3,420円 (+500円、+17.1%) ストップ高

 モバイルファクトリー <3912> [東証M]がストップ高まで買われ続急騰。26日、東証が同社を6月2日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。同時に6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことも買いに拍車を掛けた。

■GMOクラウ <3788>  3,850円 (+535円、+16.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。GMOクラウド <3788> が続伸し、年初来高値を更新した。同社は26日、JIG-SAW <3914> [東証M]とIoT サービスの共同開発・連携で協業すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。両社は、GMOクラウドが提供している「IoTの窓口」(IoT活用における企業のビジネス課題に対して、IoTコンサルタントによる無料相談から、企画・開発・製品・サービス化まで一貫してサポートするサービス)における提携パートナーとしてIoT領域で協業することで合意。IoTデバイスとデータマネジメントの連携による新たなサービスの開発、ビジネスの実現に向けて共同で取り組む。

■エイチ・アイ・エス <9603>  3,200円 (+389円、+13.8%)

 東証1部の上昇率3位。エイチ・アイ・エス <9603> が急反騰。26日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の5.82%にあたる360万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月30日から7月24日まで。併せて、決算を発表。17年10月期上期(16年11月-17年4月)の連結経常利益が前年同期比2.3倍の105億円に急拡大して着地したことも支援材料となった。欧州旅行など利益率の高いツアー商品の販売鈍化や「ハウステンボス」の客数落ち込みを、円安進行による為替差損益の改善で補い、増益を確保した。

■ジェイリース <7187>  2,095円 (+167円、+8.7%)

 ジェイリース <7187> [東証M]が3日ぶり急反発。同社は26日の取引終了後、6月30日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を図ることを目的としているという。効力発生日は7月1日。

■クレハ <4023>  5,630円 (+300円、+5.6%)

 クレハ <4023> が急反発で年初来高値を更新。18年3月期業績は増収増益予想でPER11倍、PBR0.7倍台と指標面でも割安感が強い。そうしたなか、東海東京調査センターが前週末26日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」に引き上げるとともに目標株価を8280円に設定しており、これが物色人気に火をつけた格好となった。今期は収穫期に入り、大幅な増益を会社は計画しているが、同調査センターの見方も同様。事業構造の改革は概ね終了し、今後は営業利益2ケタ成長が期待できるとの見解を示している。

■ブレインP <3655>  1,251円 (+57円、+4.8%)

 ブレインパッド <3655> が大幅反発。米国株市場では画像処理半導体(GPU)を手掛け、AI分野でのキーカンパニーとして注目されるエヌビディアが前週末に買い直され、上場来高値を更新しており、東京市場でも同社と連携する企業に思惑的な買いを誘っている。ブレインパッドは今年に入り「NVIDIA Inception プログラム」のパートナー企業に認定されたことを発表している。

■ウチダエスコ <4699>  1,370円 (+54円、+4.1%)

 ウチダエスコ <4699> [JQ]が4日続伸。26日に決算を発表。17年7月期第3四半期累計(16年8月-17年4月)の連結経常利益が前年同期比80.8%増の7億円に拡大して着地したことが買い材料視された。電子黒板やタブレット端末などの学校向けIT関連機器の大型案件が寄与したほか、システム導入支援サービスも伸び、18.4%の大幅増収を達成した。通期計画の6億円を既に17.8%も上回っており、通期上振れを期待する買いが向かった。

■鳥貴族 <3193>  2,785円 (+97円、+3.6%)

 鳥貴族 <3193> が3日ぶり反発、前週後半に目先筋の利益確定売りに小休止を入れたが、29日は朝方から断続的に上値を買い進む動きがみられ、年初来高値を更新。国産焼き鳥店をチェーン展開し、税抜き280円均一という低価格帯の品揃えが家族連れなどの新規需要も開拓している。客単価もここにきて下げ止まってきており、4月の既存店売上高は前年同月比3%強の伸びを確保、5ヵ月連続で前年実績を上回るなど好調を堅持している。株主還元が市場のひとつの有力テーマとなるなかで、「株主優待券の贈呈なども投資家の琴線に触れているもようだ」(市場関係者)。

■デジタルアイ <6533>  2,681円 (+87円、+3.4%)

 デジタルアイデンティティ <6533> [東証M]が反発。同社は29日、ソフトウエアの開発事業などを手掛ける、あゆた(東京都千代田区)の全株式を取得し、子会社化すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。株式譲渡実行日は6月5日を予定。あゆた株式の取得により、デジタルアイが持つデジタルマーケティング領域の専門性と、あゆたが持つ高い開発力・技術力の連携で、マーケティングオートメーションなどの新たなデジタルマーケティングの潮流を捉え、成長分野への積極的な展開を目指すとしている。

■インベスC <1435>  4,375円 (+135円、+3.2%)

 インベスターズクラウド <1435> が3日続伸。同社は29日、IoT機器「TATERU kit」の開発を行う子会社「iApartment(アイアパートメント)」の社名を、6月1日付で「Robot Home(ロボットホーム)」に変更すると発表。ロボットホームでは、誰でも手軽にIoTの賃貸住宅を提供できる「賃貸住宅キット」の販売およびOEM提供を開始するとしており、これが期待材料となったようだ。同社は「賃貸住宅キット」を活用することで、入居者は生活の利便性と安全性を高めるとともに、室内のセントラルコントローラーを使った多様なライフスタイルを実現できるほか、賃貸経営を行うオーナーはIoTを利用して「空室状況」や「内見状況」の把握、空室時の「セキュリティー対策」などが可能になるとしている。

■キャリア <6198>  4,560円 (+135円、+3.1%)

 キャリア <6198> が続伸。同社は高齢化社会が進行するなか、時代のニーズを捉えたシニア関連ビジネスで収益を急成長させている。高齢者を派遣するシニアワーク事業と看護・介護市場の人手不足に対応するシニアケア事業を二本柱としており、将来的な期待が大きい。企業は人手不足の問題に加え、残業時間を減らすという政府の方針に対応する必然性に迫られているが、同社は業務フローを作り変えて、シニア層をうまく企業の需要にあてがうことに成功、現在市場の開拓が進んでいる。昨年12月頃からスタートさせた、シニア層を朝早い時間に派遣する「ソーシング・モーニング」も18年9月期の業績に本格寄与する公算が大きい。17年9月期についてはこの新事業を織り込んでいないが、営業利益段階で前期比30%増と顕著な伸びが続く見通し。

■日電硝 <5214>  774円 (+22円、+2.9%)

 日本電気硝子 <5214> が反発。同社は26日取引終了後に、米子会社を通じて、米塗料大手のPPGインダストリーズから米国ガラス繊維事業を取得する契約を締結したと発表。これによるシナジーなどが期待されているようだ。取得価格は約5億4500万ドルで、17年度下期でのクロージングを予定。日電硝はこの取得により、日本・マレーシア・欧州に米国を加えた四極によるグローバルな生産供給体制を構築することができる。

■ユーザベース <3966>  5,050円 (+140円、+2.9%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が5日ぶり反発。同社は29日、BtoBマーケティング領域に本格進出すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社は29日、新サービス「FORCAS(フォーカス)」をリリース。このサービスは、データ分析に基づいてアプローチすべきアカウントを予測し、マーケティングと営業のリソースを、そのターゲットアカウントに集中する、という戦略的なBtoBマーケティングをサポートする。

■ディディエス <3782>  953円 (+23円、+2.5%)

 ディー・ディー・エス <3782> [東証M]が続伸。26日、同社がFIDOアライアンスの創設メンバーである、米ノックノックラブズ(NNL社)と技術ライセンス契約を締結したと発表。これを好材料視する買いが向かった。「FIDO」は生体認証などを利用したIDレス・パスワードレス化を実現するオンライン認証規格。同社はFIDO標準の国際的な普及と国内での改正個人情報保護法の施行をにらみ、NNL社から最新のFIDO対応技術供与を受けてNNL社製品・技術を組み込んだ自社製品「マガタマプラットフォーム」関連製品の開発・販売を展開していく。今回のライセンス契約により、同社は独自にNNL社製品を含んだ自社製品の価格体系を新設できるようになった。従来の価格体系では導入時のコストが比較的高価だったが、新価格体系によるイニシャルコスト低減で中小企業などの需要を取り込む構えだ。

■松井証券 <8628>  925円 (+22円、+2.4%)

 松井証券 <8628> が反発。SMBC日興証券が26日付で同社の投資判断「2(中立)」を継続し、目標株価880円→950円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、FXの収益性向上と100周年記念配当を注目材料に挙げた。FX収益はビジネスモデルの変更により、5月中旬から17年3月期第4四半期比3倍へ向上すると予想。また、創業100周年記念配当は90周年記念配当が15円だったことから、保守的に15円と予想、期末へ向けて期待が高まるだろうと指摘している。

■パレモ <2778>  277円 (+6円、+2.2%)

 パレモ <2778> [JQ]が3日ぶり反発。同社は26日の取引終了後、5月度(4月21日~5月20日)の月次売上高を発表しており、既存店売上高は前年同月比5.9%増と4ヵ月ぶりに前年実績を上回った。アパレル事業で、刺繍使いや袖変化のあるブラウス、カットソーといったトップスのほか、ボトムスでワイドパンツやブライトカラーのロングスカートなど、今年のトレンドを意識した初夏物のアイテムが気温の上昇とともに伸長した。また雑貨事業では、引き続き300円均一を中心とした生活雑貨関連のアイテムが堅調だったほか、ライフスタイル提案型の木糸土やハレノヒも好調だった。

■任天堂 <7974>  33,950円 (+440円、+1.3%)

 任天堂 <7974> が3日続伸、目先筋の利食いをこなして連日の年初来高値更新。今年3月に発売した新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売が想定を上回る好調で、今後の見通しも明るいことから株価再評価の動きが続いている。スイッチの18年3月期の出荷台数は1000万台、ソフトは3500万本を計画するが、上振れが濃厚との見方が広がっている。初速が予想を超えたのは同時発売の「ゼルダの伝説」がドル箱ソフトとして貢献したことが大きいとみられているが、直近ではカプコン <9697> が人気シリーズ「モンスターハンターダブルクロス」をスイッチ向けに発売することを発表、“ゼルダ効果”の連想もあって、株価を改めて刺激した。また、「スイッチは米国での売れ行きも絶好調であり、これを受けて外国人投資家が同社株を組み入れる動きも観測される」(市場関係者)と、足の長い海外資金の買いを指摘する声も出ている。

■森永製菓 <2201>  6,530円 (+80円、+1.2%)

 森永製菓 <2201> が上昇、機関投資家とみられる継続買いが観測されるなか上場来高値を更新した。市場では「最小分散投資の反動で一時食品株は調整局面に見舞われていたが、好業績が続く同社株の値持ちは良かった。今は主力輸出株の上値が重いなか、食品などディフェンシブセクターに最小分散投資の動きが再燃している」(準大手証券)という指摘も。信用倍率は大幅に売り長で日証金では逆日歩もついているだけにミニ踏み上げ相場の様相となっている。同社の17年3月期はラインナップの絞り込みや高採算の健康食品が収益を牽引、経常利益は前の期比52%増の高い伸びを示した。18年3月期も小幅続伸を見込むが、会社側計画の1%増益は保守的との見方があるようだ。ROEが13.57%と高いことも機関投資家に好まれやすい。

■カドカワ <9468>  1,400円 (+16円、+1.2%)

 カドカワ <9468> 、ホットリンク <3680> [東証M]、テクノスジャパン <3666> 、ロゼッタ <6182> [東証M]、ユーザーローカル <3984> [東証M]など人工知能(AI)分野に経営資源を注ぐ銘柄への資金流入が続いている。米グーグルが開発した囲碁AIソフト「アルファ碁」と世界ランキング1位の中国のカ・ケツ九段との3番勝負の最終戦が27日行われ、結果はアルファ碁の完勝でこのカード3連勝と圧倒した。これにより完全情報ゲームにおいてAIは完全に人類を超越したことが証明された格好となった。グーグルはかねてよりアルファ碁で培った技術を汎用化させる意向を持っており、今後はAI分野の開発競争が一段と先鋭化することになる。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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