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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

エムアップ <日足> 「株探」多機能チャートより

■エムアップ <3661>  2,110円 (+400円、+23.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。エムアップ <3661> がストップ高で2連騰。24日は値幅制限上限の300円高に買われていたが、25日も目先筋の利益確定売りを吸収し、上値追い態勢となった。同社株は4月26日から5月18日にかけて14連騰という記録的な上昇をみせた。信用取引規制がかかったこともあり、その後株価を一服させたものの下値では買いが厚く、24日を境に上昇再開となった。13年5月の1910円(分割修正値)の上場来高値を更新した。24日に、人気アイドルグループ、乃木坂46とのコラボレーション公式アプリ「乃木坂46~always with you~」の事前登録者数が10万人を突破したことを発表、これが新たな手掛かり材料となった。

■日本アジアG <3751>  483円 (+80円、+19.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。日本アジアグループ <3751> がストップ高まで急反騰。年初来高値を更新した。同社は25日、子会社の国際航業と東北大学、大阪大学、NEC <6701> 、エイツー(東京都品川区)は共同で、津波浸水・被害推計システムを開発したと発表。内閣府が運用する「総合防災情報システム」の一機能として採用されるとしており、これが材料視されたようだ。このシステムは、地震発生直後に津波シミュレーションを行い、被害推計を行うもの。南海トラフ域で発生する地震を想定し、地震発生直後に総距離6000キロにおよぶ太平洋沿岸地域における津波被害の推計を、地震発生から約30分以内で行う。なお、30分以内の短時間で津波浸水被害推計を行うシステムは世界初だとしている。

■ソルクシーズ <4284>  713円 (+100円、+16.3%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。ソルクシーズ <4284> がストップ高。24日の取引終了後、SBIホールディングス <8473> と、SBIグループが進めるフィンテック 分野におけるシステム構築に向けて、技術協力することで合意したと発表しており、今後の事業展開への期待感から買いが入ったようだ。今回の技術協力は、SBIグループでブロックチェーン・分散台帳技術などの新技術を活用し送金インフラの構築を目指すSBI Ripple Asiaと、各種フィンテックサービスの導入支援事業を展開するSBI FinTech Incubationへの技術協力を行うというもの。これによりソルクシーズは、企業向けのフィンテックサービスの導入・構築に向けてノウハウと技術力を向上させ、企業におけるフィンテック技術の導入促進につなげるほか、日本におけるフィンテックを活用したビジネス拡大に貢献するとしている。

■ラクオリア <4579>  1,105円 (+149円、+15.6%) 一時ストップ高

 ラクオリア創薬 <4579> [JQG]が一時ストップ高。24日の取引終了後、同社が創出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬の物質特許のうちの一つピロロピリジノン誘導体について、国内で特許査定を取得したと発表しており、米国、中国、欧州に続いて日本でも知的財産権が強化されることが好感された。同社が創出した選択的ナトリウムチャネル遮断薬は、テトロドトキシン感受性(TTX-S)ナトリウムチャネルに対して特異的に作用し、複数の疼痛モデル動物において、高い有効性を示すことが確認されている。また、同化合物は心臓で重要な働きをするテトロドトキシン抵抗性(TTX-R)ナトリウムチャネルに対して良好な選択性を示すことから、副作用の少ない画期的新薬として、さまざまな疼痛状態に対する未充足の医療ニーズに応えることが期待されているという。なお、同件による17年12月期業績への影響はないとしている。

■日本ライフL <7575>  3,735円 (+440円、+13.4%)

 東証1部の上昇率5位。日本ライフライン <7575> が続急伸し、連日で上場来高値を更新した。SMBC日興証券が24日付で同社の投資判断を「1(強気)」、目標株価5200円に新規設定したことが買い材料視された。リポートでは、不整脈治療という高成長市場を捉え、成長加速が期待できると評価。主力製品のEP/アブレーション関連製品は、アブレーション治療(心臓内の不整脈の原因となる部位を焼灼することで治療する方法)時に使われる医療機器。アブレーション治療の症例数は拡大傾向にあるうえ、同製品は利益率も高く、利益率改善と共に今後5年間で年率19%のEPS成長も可能とみている。また、株式指標面でも割安感が強く、成長力は株価に織り込まれていないと指摘した。

■リズム <7769>  221円 (+26円、+13.3%)

 東証1部の上昇率6位。リズム時計工業 <7769> が急反騰。24日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の7.5%にあたる700万株(金額で15億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月25日から18年3月23日まで。

■ULSグルプ <3798>  1,513円 (+161円、+11.9%)

 ULSグループ <3798> [JQ]が続急騰。ビットコインが急騰していることを背景に、足もとで仮想通貨関連株が人気化。この流れが波及するかたちで、出遅れ感の目立つ同社に関心が高まったようだ。同社は昨年9月に、仮想通貨取引プラットフォームを提供しているQUOINE(東京都千代田区)と資本・業務提携。子会社のウルシステムズがこれまで培ってきた金融分野における業務知識と高速処理技術に、QUOINEのブロックチェーン技術を合わせることで、新たな金融サービスにつなげたいとしている。

■FRONTEO <2158>  775円 (+62円、+8.7%)

 FRONTEO <2158> が4連騰と上昇加速局面に入ってきた。株価は年初から4月下旬にかけて調整局面が続いたが、5月相場では切り返し急、人工知能(AI)関連の有力銘柄として脚光を浴びている。同社は米国での訴訟支援を手掛けるが、AIを活用したサービスに特長がある。独自開発したAIエンジン「KIBIT」やAIロボット「Kibiro」が注目されており、直近では24日に、三井住友フィナンシャルグループ <8316> とSMBC日興証券が、「KIBIT」を用いて顧客満足度を向上するデータ活用の検証を行い、高い効果が得られたことを確認したと発表、今後SMBC日興証券では「KIBIT」を積極的に活用して顧客満足度の向上へ取り組んでいくことを表明している。

■アイロムG <2372>  1,518円 (+112円、+8.0%)

 東証1部の上昇率7位。アイロムグループ <2372> が4連騰。24日の取引終了後、100%子会社IDファーマが、世界の製薬企業における売上高上位10社の一角を占めるグローバルメガファーマとiPS細胞作製技術に関するライセンス契約を締結したと発表した。今回の契約によりIDファーマは契約先に対して、所有するセンダイウイルスベクターを用いてiPS細胞を作製し、そのiPS細胞由来の分化細胞をヒトや動物を対象とした治療薬や予防薬の開発を目的とした創薬スクリーニングに用いることについて、全世界を対象とする非独占的な権利を許諾したという。また、これに伴いIDファーマは契約先から一定額の年間使用料を受け取るとしている。

■バーチャレク <6193>  814円 (+46円、+6.0%)

 バーチャレクス・コンサルティング <6193> が続伸。24日の取引終了後、コールセンター向けターゲットデータ抽出サービス「ターゲット・マネジメント・クラウド(TMC)」の提供を開始したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。同サービスは、技術的な専門知識がなくても、適切なタイミングで、より利用目的に合致した顧客データの抽出、リスト作成を可能にするというもの。作成したリストを顧客向けのシステムと連携することで、対象の顧客へのアプローチを自動的に、タイミング逃さずに行うことが可能となるとしている。

■高砂熱 <1969>  1,832円 (+90円、+5.2%)

 高砂熱学工業 <1969> が8日続伸。SMBC日興証券が24日付で同社の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を1860円→1950円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、同社は18年3月期を営業減益計画としているが、17年3月期に工事損失引当金を積み増しながらも売上総利益率が改善したことを踏まえると、18年3月期も総利益率向上が続く公算が大きいと指摘。また、総還元を意識した株主還元方針を有しており、不定期ながら自己株式取得実施の可能性があるとみている。

■インテリW <4847>  649円 (+28円、+4.5%)

 インテリジェント ウェイブ <4847> が4日続伸。株価は4月初旬から5月初旬にかけて約1ヵ月にわたり500円近辺を軸とするもみ合いにあったが、ゴールデンウイーク明け後に商い急増のなか一気に上放れる展開となった。17年6月期はソフトウエア開発事業が好調で全体業績を牽引しているほか、官民を問わずサイバー攻撃への対応が喫緊の課題となるなか、サイバーセキュリティー対策の商談が増勢にあり今後の収益成長を後押しする可能性が高まっている。また、口語や話し言葉による自然言語を適切に処理する独自の人工知能(AI)技術を活用したソフトウエア新製品「OpAI(オーピーエーアイ)」にも引き合い旺盛でAI関連株としてもマークされている。

■IDEC <6652>  1,523円 (+64円、+4.4%)

 制御機器専業メーカーのIDEC <6652> が続伸。同社の株価は、取引時間中に決算を発表した12日に、好業績見通しを好感して急騰したものの、その後はジリ安の調整歩調となっていた。PERは16倍前後で割高感はなく、東証信用倍率は1.13倍と拮抗している。同社は12日後場に、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は555億円(前期比27.8%増)、営業利益は50億円(同40.9%増)、最終利益は29億円(同18.8%増)と大幅な増収増益を予想している。今期、同社グループは、2017年3月に買収が完了した産業用スイッチなどを手掛ける仏APEM社のグループ化により、主力製品の制御機器製品など既存事業分野の強化を行う。新規事業分野では、環境・エネルギー分野に加え、グループのコア技術を生かした製品やソリューションの提供により、社会的課題の解決に貢献するビジネスの拡大を推進するとしている。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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