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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

横河電 <日足> 「株探」多機能チャートより

■横河電機 <6841>  1,928円 (+124円、+6.9%)

 横河電機 <6841> が急伸し、年初来高値を更新した。同社は10日取引終了後に、18年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを360億円(前期比13.9%増)としたほか、年間配当は前期比5円増配の30円を計画している。売上高予想は4000億円(同2.2%増)。主力の制御事業について、海外を中心としたエネルギーや素材関連における企業の投資姿勢に前向きな変化がみられていることなどを背景に、受注高・売上高・営業利益ともに増加するとみている。なお、想定為替レートは、1ドル=110円としている。

■JCRファ <4552>  2,608円 (+160円、+6.5%)

 JCRファーマ <4552> が続急伸。10日大引け後(16:40)に決算を発表。「今期経常は5%増で4期連続最高益、前期配当を2円増額・今期も22円継続へ」が好感された。17年3月期の連結経常利益は前の期比3.7%増の25.3億円になり、18年3月期も前期比4.6%増の26.5億円に伸びを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を20円→22円(前の期は22円)に増額し、今期も22円を継続する方針とした。

■冶金工 <5480>  264円 (+16円、+6.5%)

 日本冶金工業 <5480> が6日続伸。同社は9日取引終了後、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1240億円(前期比9.8%増)、営業利益は57億円(同31.0%増)、最終利益は36億円(同53.2%増)を見込むと発表したことが引き続き好感された。同社は決算発表と同時に、2020年3月期を最終年度とする新中期経営計画を明らかにした。それによると、最終年度の数値目標は連結経常利益70億円、ROE8%以上、配当性向20%以上を目指す。これらを実現するために(1)アジアの高機能材(ニッケルを20%以上含有する高ニッケル合金のフラット製品)市場において、卓越したQCD(品質・コスト・納期)競争力で市場をリードするトップサプライヤーの地位の確立。(2)国内ステンレス市場での顧客の信頼に応え得る存在感のあるサプライヤーの地位の確立。(3)地域環境に配慮し、リサイクル・省資源・省エネルギーにより、社会に貢献する企業であり続ける――の3つのテーマを挙げている。

■亀田製菓 <2220>  5,710円 (+340円、+6.3%)

 亀田製菓 <2220> が急伸。同社は11日午後1時30分、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1000億円(前期比1.8%増)、営業利益は70億円(同24.8%増)、最終利益は57億円(同2.1倍)を見込んでいる。売上高の成長戦略として、北米市場での取り組み強化、アジア市場の開拓とクロスボーダー取引の推進、主力ブランドを軸とした需要創造に注力し、顧客の支持をより強固なものとする取り組みを進める。また、ブランド集約と重点化による強力なブランドポートフォリオの再構築、サプライチェーン・マネジメントの強化などにより収益性の改善を図るとともに、グループ間の強みを融合させたシナジーを発揮する取り組みを進めることで利益拡大を目指す。なお、17年3月期連結決算は、売上高982億600万円(前の期比0.9%増)、営業利益56億900万円(同20.6%増)、最終利益27億5300万円(同31.7%減)だった。

■アルプス技 <4641>  4,085円 (+225円、+5.8%)

 アルプス技研 <4641> が続急伸。10日大引け後(15:30)に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は21%増益で着地」が好感された。17年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比21.5%増の8.7億円に伸び、1-6月期(上期)計画の14.7億円に対する進捗率は59.3%に達し、5年平均の53.0%も上回った。

■TIS <3626>  3,190円 (+175円、+5.8%)

 TIS <3626> が続急伸。10日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.4%にあたる120万株(金額で28億6000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月11日から8月10日まで。同時に決算を発表。18年3月期の連結経常利益が前期比10.7%増の300億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。また、年間配当も前期比4円増の40円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■ホソミクロン <6277>  4,560円 (+250円、+5.8%)

 粉体関連装置でトップのホソカワミクロン <6277> が急反発し年初来高値。同社は10日取引終了後、17年9月期の第2四半期累計(16年10月-17年3月)連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を220億円から230億8500万円(前年同期比8.8%増)へ、営業利益を15億円から21億7000万円(同55.8%増)へ、最終利益を10億円から16億3500万円(同70.5%増)へそれぞれ増額した。なお、第2四半期累計の営業利益21億7000万円の通期予想の営業利益37億5000万円(前期比2.5%増)に対する進捗率は57.8%に達している。期首の為替設定レートに比べ円安水準となったことに加え、国内外ともに堅調な受注により、得意とする高付加価値粉体関連装置システムの出荷が進んだことなどが寄与した。なお、17年9月期通期業績見通しは据え置いた。

■プロト <4298> [JQ] 1,622円 (+83円、+5.4%)

 プロトコーポレーション <4298> [JQ] が続伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「前期経常が上振れ着地・今期は57%増益へ」が好感された。17年3月期の連結経常利益は前の期比31.2%減の28.8億円に落ち込んだが、従来予想の24.3億円を上回って着地。18年3月期は前期比57.2%増の45.3億円にV字回復する見通しとなった。3期連続増収になる。

■DNC <4246>  1,527円 (+77円、+5.3%)

 ダイキョーニシカワ <4246> が続伸。10日大引け後(16:00)に決算を発表。「今期経常は10%増益、前期配当を4円増額・今期は2円増配へ」が好感された。17年3月期の連結経常利益は前の期比15.7%減の138億円になったが、18年3月期は前期比10.3%増の153億円に伸びる見通しとなった。同時に、前期の年間配当を24円→28円(前の期は56円)に増額し、今期も前期比2円増の30円に増配する方針とした。

■シノケンG <8909> [JQ] 2,334円 (+117円、+5.3%)

 シノケングループ <8909> [JQ] が6日続伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は26%増益で着地」が好感された。17年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比26.1%増の36億円に伸び、1-6月期(上期)計画の51億円に対する進捗率は70.6%に達し、5年平均の60.0%も上回った。

■昭電工 <4004>  2,308円 (+114円、+5.2%)

 昭和電工 <4004> が続伸。10日大引け後(15:00)に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は11倍増益で着地」が好感された。17年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比11倍の177億円に急拡大し、1-6月期(上期)計画の245億円に対する進捗率は72.3%に達し、5年平均の52.6%も上回った。

■カシオ <6952>  1,723円 (+85円、+5.2%)

 カシオ計算機 <6952> が急伸。同社は10日取引終了後、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は3500億円(前期比9.0%増)、営業利益は340億円(同11.0%増)、最終利益は225億円(同22.2%増)を見込んでいる。時計事業では、新世代の世界電波時計の拡大により高付加価値化を図り、「G-SHOCK」のラインアップ拡充とSNSによる宣伝の抜本的強化により、さらなる事業拡大と高収益性を維持する。教育事業では、関数電卓の学校販売強化、英語学習専用機のラインアップ拡充などにより事業拡大と高収益性を維持する。システム事業は、ソリューションビジネスへの変革を推進し、事業拡大と収益性改善を目指す。なお、17年3月期連結決算は、売上高3212億1300万円(前の期比8.8%減)、営業利益306億3600万円(同27.3%減)、最終利益184億1000万円(同41.0%減)だった。

■UACJ <5741>  323円 (+14円、+4.5%)

 UACJ <5741> が続伸。同社は10日に決算を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比65.0%増の198億円に伸びて着地。続く18年3月期も前期比51.4%増の300億円に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期はタイ向け缶材の販売が大幅に増加するほか、自動車材も伸びる。アルミ地金価格の上昇に伴う在庫評価益の発生も利益を大きく押し上げる。10日終値ベースの予想PERが21.3倍→8.8倍に急低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■テルモ <4543>  4,360円 (+185円、+4.4%)

 テルモ <4543> が反発。同社は10日に決算を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比6.2%減の685億円になったものの、続く18年3月期は前期比16.0%増の795億円に伸び、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力のカテーテルを中心に販売が拡大する心臓血管部門の収益が拡大する見通し。引き続きコスト削減などの採算改善施策も進める計画だ。なお、前提為替レートは1ドル=110円に設定した。業績回復に伴い、前期の年間配当を41円→42円(前の期は39円)に増額し、今期も前期比2円増の44円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■Vテク <7717>  18,730円 (+530円、+2.9%)

 ブイ・テクノロジー <7717> が大幅高、4月17日を境に戻り足が急となっている。ここにきて有機EL関連株は動意含みで、特にソニー <6758> が8日に有機ELテレビへの7年ぶりの再参入を発表したことを契機に、同テーマの関連最右翼であるVテクへの買いが際立っている。同社は有機EL製造の蒸着プロセスで必須商品であるファイン・ハイブリッド・マスク(FHM)を手掛けておりマーケットの注目を集めている。中国メーカーからの大型案件獲得の思惑があるなか、収益成長に対する期待が大きい。来週15日に決算発表が予定されており、会社側では営業利益段階で前の期比94%増の50億円を予想しているが、上振れ着地となる可能性も指摘されている。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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