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【市況】トヨタ自の市場反応でセンチメントを見極める【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

10日の日経平均は反発。57.09円高の19900.09円(出来高概算21億6000万株)で取引を終えた。9日の米国市場は、複数の主要企業決算が好感されたほか、欧州の政治リスクが後退したことが好感され買いが先行。しかし、原油相場の下落が重しとなった。ただ、シカゴ先物が大阪比65円高の19955円だったほか、円相場が1ドル114円台に乗せる場面もみられるなか、反発して始まった。その後はこう着感の強い相場展開となっているが、19900円を挟んでの底堅い展開が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは鉄鋼、その他製品、情報通信、電力ガス、電気機器、サービス、鉱業が上昇。一方で、繊維が下落率トップ。東レ<3402>の決算内容が嫌気され、4%を超える下げとなった影響が大きい。その他、ガラス土石、金属製品、証券、陸運、水産農林が冴えない。

日経平均は高値圏でのこう着のなか、物色が一部テーマ株のほかは、決算を手掛かりとした物色が目立つ。決算内容や織り込み度合いによって明暗が分かれており、次第に決算を見極めたいとする模様眺めムードが高まりそうである。週末にかけて多くの企業の決算が控えていることもあり、先回りよりも、決算内容を見極めてからの物色に向かいそうだ。

その他、トヨタ自<7203>が取引終了後に決算を発表した。18/3期も営業減益を見込んでいるが、市場が一先ずアク抜けに向かうかが注目される。改めて嫌気されるようだと、市場全体のセンチメント悪化につながる可能性もありそうだ。市場反応を見極めたいところである。

《AK》

 提供:フィスコ

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