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【市況】【フィスコ・ビットコインニュース】ETF再考との報道を材料に最高値を更新


4月から世界初となる通称「仮想通貨法(改正資金決済法)」が施行され、正式に日本の法の枠組みに入りました。これをきっかけとして、これからビットコインなど仮想通貨の投資を始めよう、という方も増えているようです。

今回は下記の

(1)【ファンダメンタルズ】(経済の基礎的諸条件)
(2)【テクニカル】(チャート分析)
(3)【ビットコイン入門】では、そもそもビットコイン価格変動の要素
は?

というポイントでビットコイン相場を分析しました。

(1)【ファンダメンタルズ】ETF再考との報道を材料に最高値を更新

足元でビットコイン相場が急騰しています。4月28日午前には米ドル建てのビットコイン価格が一時1BTC=1,330ドル超をつけて過去最高値を更新し、この数週間で約20%の上昇を見せました。フィスコ<3807>傘下のフィスコ仮想通貨取引所の5月1日のBTC/JPY相場は、一時1BTC=152,820円の高値をつけています。

この急騰の大きな要因は、4月26日にアメリカでSEC(米証券取引委員会)に対するビットコインETF(上場投資信託)の申請が再考されると報道されたことです。ビットコインETFの申請は今年3月10日にSECによって一度却下されていましたが、今回再考の申請が承認されたと伝わったことで期待感が強まっています。もしも世界初のビットコインETFがアメリカで認可されることになれば、ビットコインの信頼性向上や認知度拡大などの効果が期待されることから、需要拡大への思惑買いにつながっていると見られます。

(2)【テクニカル】高値更新で需給面は良好との見方も

ビットコイン価格はじりじりと上昇しており、上記の通り過去最高値を更新しています。株式投資の場合、高値更新をきっかけに上値を追うような動きがよくみられます。背景には、高値更新を受けて信用取引で売っていた投資家が買い戻しを入れるケースが多いからです。ビットコイン投資でも信用取引が存在しますので、理論的には株式と同じような現象が起きる可能性はあります。足元では思惑先行で上昇しているようですが、今後はこうした需給的な要因でも上げ幅を広げるかもしれません。

(3)【ビットコイン入門】価格変動の要素は?(3)中国の存在感

ビットコイン価格に影響を与え得る要素は複数存在します。これまでは、(1)約4年ごとに半減するようプログラムされているビットコインの発行量や、(2)通貨危機などがビットコイン価格の上昇につながる要素となり得ることをご説明しました。
今回は、(3)中国の存在感についてお話します。ビットコイン投資家は中国に非常に多く、2016年までは、ビットコイン取引の8割以上が中国人投資家によるものと見られていました。このため、2017年初頭に中国の規制当局が中国の仮想通貨取引所に立ち入り検査を行ったと報じられ、さらには中国でレバレッジ取引など一部サービスが停止された際にビットコイン価格は大きく下落しました。これは、中国での取引量が大きく減るのではないかという市場の不安感から来たものと見られています。この中国の規制関連の報道以降、実際に中国でのビットコイン取引は減少していますが、まだビッグプレイヤーであることには変わりはありません。引き続き、中国のビットコイン関連動向は注目したいところです。

今回の【ビットコイン入門】では、「ビットコインの価格変動の要素は?(3)」に関してご説明しました。なお、ビットコイン投資は利益が出るときもあれば、損失が発生することもあります。投資は自己責任でお願いします。

(フィスコ仮想通貨取引所: ビットコインアナリスト 田代昌之)

《MT》

 提供:フィスコ

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