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【市況】【フィスコ・ビットコインニュース】処理能力をめぐる今後の投資シナリオとは?


4月から世界初となる通称「仮想通貨法(改正資金決済法)」が施行され、正式に日本の法の枠組みに入りました。これをきっかけとして、これからビットコインなど仮想通貨の投資を始めよう、という方も増えているようです。

今回は下記の

(1)【ファンダメンタルズ】(経済の基礎的諸条件)
(2)【テクニカル】(チャート分析)
(3)【ビットコイン入門】では、そもそもビットコイン価格変動の要素は?

というポイントでビットコイン相場を分析しました。


(1)【ファンダメンタルズ】スケーラビリティ問題をめぐる今後の投資シナリオ
先週は、現在ビットコイン価格にもっとも影響を与える要素のひとつがビットコインの取引処理能力(スケーラビリティ)を技術的に解決できるかどうかであるとご紹介しました。スケーラビリティ問題を解決できなければ、早晩ビットコインの送金にかかる時間と送金手数料が大幅に上昇し、最悪の場合ネットワークが維持できなくなるリスクがあります。今、この解決策として最も有力視されているのがセグウィット(Segwit)と呼ばれる解決案です。ただし、この解決策を望まない関係者も一定数存在するため、最悪の場合ビットコインが別種類の複数のコインへと分裂(ハードフォーク)することも危惧されています。この技術問題をめぐって考えられる主なシナリオは次の4つです。

1.セグウィットが採用され、ビットコイン分裂の危機を免れる
2.セグウィットではないが他のスケーラビリティ解決策が採用され、ビットコイン分裂の危機を免れる
3.セグウィットが採用されず、ビットコインが分裂する
4.セグウィットも他の技術的解決策も導入されず、ビットコインは分裂しない

現状、もっともビットコイン価格上昇の下支えとなり得るのは1です。ただし、セグウィット以外にもし十分に信頼性の高い新たな解決策が出た場合、こちらも不安感の払拭につながります。仮想通貨業界の技術成長は高速で進化しており“ドッグイヤー”などと表現されることもあるため、2のシナリオも十分にあり得ます。半面、コミュニティーの不安感が払しょくされないのは3と4です。ビットコインが分裂しない場合にもスケーラビリティ問題が解決しなければ、市場の不安感は依然として高い状態のままといえます。


(2)【テクニカル】上値抵抗の14万円突破を試す展開、小刻みな利益確定売りが有効か

足元のビットコイン(対円)は、3月末の10万円台割れをボトムにじりじりと下値を切り上げる展開となっています。反発基調はさほど強くないのですが、25日移動平均線より上を推移しており、上値抵抗ラインとして意識されている14万円突破を試す展開を迎えています。ただ、【ファンダメンタルズ】で延べているポイントが解消されない状況下、3月の高値15万3500円を上回るような強い動きは難しいかもしれません。引き続き小刻みな利益確定売りが有効と考えます。


(3)【ビットコイン入門】ビットコインの価格変動の要素は?(2)

前回は、ビットコインの総発行量があらかじめ2100万コインと設定されており、発行額が約4年ごとに半減するようにプログラムされていること、またこの設定のために、需要が変わらないままであればこの半減期のタイミングでビットコインの価格は上がるといわれていることをご説明しました。この他にも、ビットコインの価格変動に大きく影響を与える要素はいくつか存在します。その一例は通貨危機です。過去、ビットコインはキプロス危機やインドの高額紙幣廃止、中国の人民元急騰などの経済情勢が追い風となって大きな価格上昇を見せてきました。ビットコインは発行や管理を担う管理者が存在せず、いずれかの国に属するものでもありません。それでも一定の流動性を保持していることが、通貨危機に瀕した国での需要が高まる理由と見られています。

今回の【ビットコイン入門】では、「ビットコインの価格変動の要素は?(2)」に関してご説明しました。なお、ビットコイン投資は利益が出るときもあれば、損失が発生することもあります。投資は自己責任でお願いします。


(フィスコ仮想通貨取引所: ビットコインアナリスト 田代昌之)

《MT》

 提供:フィスコ

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