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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ラクス <日足> 「株探」多機能チャートより

■スパークス・グループ <8739>  214円 (+9円、+4.4%)

 スパークス・グループ <8739> [JQ]が8連騰。26日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.74%にあたる150万株(金額で3億3000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月1日から5月31日まで。

■ラクス <3923>  2,000円 (+80円、+4.2%)

 ラクス <3923> が3連騰。同社は27日、クラウド型コールセンター顧客対応管理システム「楽テル」の提供を開始したことを明らかにした。このシステムは、ACD(着信振り分け)やIVR(音声自動応答システム)、コールキューイング(待ち呼)、録音などのCTI(コンピュータと電話を統合する技術)機能とシームレスに連動し、リアルタイムな対応履歴や進捗管理で大幅な業務効率化が可能になる。

■アマノ <6436>  2,315円 (+87円、+3.9%)

 アマノ <6436> が反発。26日に決算を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比1.0%増の138億円で着地。続く18年3月期も前期比3.6%増の143億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は「働き方改革」の進展を背景に、昨年投入した中小企業向け人事労務管理ソフトの販売強化などで、8期連続の増収増益を目指す。業績好調に伴い、前期の年間配当を46円→52円(前の期は48円)に増額し、今期も52円を継続する方針としたことも支援材料となった。

■キヤノン <7751>  3,731円 (+133円、+3.7%)

 キヤノン <7751> が4日続伸。同社は26日取引終了後、17年12月期の連結業績予想の修正を発表した。売上高を4兆円から4兆200億円(前期比18.2%増)へ、営業利益を2550億円から2700億円(同18.0%増)へ、最終利益を1700億円から1800億円(同19.5%増)へそれぞれ増額修正した。オフィス向け複合機の需要は、モノクロ機の市場は縮小するものの、カラー機の需要は堅調に推移するものと見込む。レーザープリンターは、本体の需要は前年並みの水準に留まる見通しだが、消耗品の需要は市場のカラー機へのシフトに伴い拡大が期待される。一方、産業機器では、半導体露光装置の市場規模は前年並みとなる見通しだが、FPD露光装置や有機ELディスプレー製造装置は、昨年に引き続き有機ELパネル向けの投資が好調に推移し、市場規模が拡大する見通しとしている。

■IDEC <6652>  1,244円 (+38円、+3.2%)

 IDEC <6652> が5日続伸。27日午前、同社が17年3月期の連結経常利益を従来予想の31億円→33億円に6.5%上方修正。従来予想の2.6%減益から一転して3.7%増益見通しとなったことが買い材料視された。主力の制御用操作スイッチや安全関連機器製品、防爆・防災関連機器製品など販売が好調で、売上が計画を上回ったことが利益を押し上げた。併せて、設立70周年記念配当4円を上積みする形で前期の年間配当を従来計画の36円→40円(前の期は36円)に増額修正したことも支援材料。

■日立建機 <6305>  2,879円 (+81円、+2.9%)

 日立建機 <6305> が3日続伸。26日に決算を発表。17年3月期の連結税引き前利益は前の期比2.7%減の238億円になったが、従来予想の150億円を上回って着地。続く18年3月期は前期比55.1%増の370億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。前期上振れは昨年11月以降の円安進行で為替差損益が改善したことが主因。今期は中国やインド向け油圧ショベルの販売増加に加え、米H-Eパーツ社と豪ブラッドケンの買収効果が寄与し、大幅増益を見込む。

■スタンレー電気 <6923>  3,270円 (+80円、+2.5%)

 スタンレー電気 <6923> が3日続伸。26日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想を発表し、売上高は3980億円(前期比2.4%増)、営業利益は468億円(同10.6%増)、最終利益は320億円(同11.6%増)と、最高益更新を見込むことが好感された。米国では景気の回復ペースが維持されることや、欧州・アジアは内需を中心に底堅い成長が予想できることから、自動車機器事業を中心に順調な成長が見込まれるとしている。なお、17年3月期連結決算は売上高3885億6000万円(前の期比3.9%減)、営業利益423億500万円(同15.0%増)、最終利益286億8500万円(同12.3%増)だった。同時に、40万株(発行済み株式総数の0.23%)の自社株を消却すると発表したことも材料視された。消却予定日は5月10日。

■大阪製鐵 <5449>  2,099円 (+45円、+2.2%)

 大阪製鉄 <5449> が4日続伸。同社は27日午後1時に18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は810億円(前期比30.4%増)、営業利益は75億円(同25.9%増)、最終利益は52億円(同87.7%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。今期は建設向けを中心に鉄鋼需要の回復が見込めるほか、コスト削減などによる利益押し上げを計画している。なお、17年3月期連結決算は売上高621億3500万円(前の期比13.6%増)、営業利益59億5500万円(同26.5%減)、最終利益27億6900万円(同73.2%減)だった。

■オービック <4684>  6,080円 (+120円、+2.0%)

 オービック <4684> が4日続伸し新高値。大和証券は26日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」へ引き上げた。目標株価は5630円から6600円に見直した。同証券では「業態のクラウドシフトにより元来の成長性と高収益性が強化される局面を迎えた」と指摘。クラウド関連売上高は、17年3月期は25億円と16年3月期の11億円から倍増を超える伸びを予想している。同社株は16年前半から調整・膠着状態にあったことから株価の割安感も指摘している。

■スクリン <7735>  8,100円 (+100円、+1.3%)

 SCREENホールディングス <7735> のほか、ディスコ <6146> 、アドバンテスト <6857> などいずれも8連騰と気を吐いており、全体相場の一服場面でも半導体製造装置株の上値追い指向の強さが目立った。「半導体市場はワールドワイドに構造的な需要に支えられており、トランプ減税策の実現性うんぬんで成長期待が剥落するものではない」(準大手証券ストラテジスト)と指摘され、外国人投資家の市場復帰で製造装置関連株は買いのターゲットとなったもようだ。

■JSR <4185>  2,068円 (+23円、+1.1%)

 JSR <4185> が8日続伸。17日に年初来安値1794円に売り込まれたが、そこから鮮烈な戻り足をみせた。時価は早くも2月16日につけた年初来高値2115円の奪回を視野にとらえている。タイヤ向け合成ゴムのほか、ハイテク素材にも幅広く展開している。特に半導体向けレジストは、ArFレジストを主力とし、微細化投資や3次元NAND型など次世代品の普及が進むDRAM需要を背景に利益成長ドライバーとして期待が大きい。

■住友化学 <4005>  631円 (+7円、+1.1%)

 住友化学 <4005> が3日続伸。26日の取引終了後、集計中の17年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の1200億円から1340億円(前の期比18.5%減)へ、純利益が600億円から860億円(同5.6%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。健康・農業関連事業においてメチオニン(飼料添加物)の売価下落の影響などがあり、売上高は1兆9600億円から1兆9500億円(同7.2%減)へやや下振れたが、石油化学や医薬品が想定を上回ったほか、エネルギー・機能材料や情報電子化学の業績が堅調に推移したことが利益を押し上げた。さらに、為替レートが想定よりも円安となったことも寄与したという。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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