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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は大幅続伸、一先ずリスク要因の一つが和らいだ格好

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 

24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は大幅続伸、一先ずリスク要因の一つが和らいだ格好
・ドル・円は110円07銭、買い先行も、地政学リスクは継続
・値下がり寄与トップは花王、同2位はコマツとなった。


■日経平均は大幅続伸、一先ずリスク要因の一つが和らいだ格好

日経平均は大幅に続伸。249.49円高の18870.24円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えている。注目されていた23日の仏大統領選第1回投票結果は、EUの枠組みの堅持を前面に掲げるマクロン氏が決選投票に進むことが確実と伝えられたことから、為替市場では安全な資産としてこれまで買われてきた円を売る動きが強まり、円相場はドルやユーロに対し大きく値下がりした。この流れを受けてシカゴ日経225先物(ドル建て)は一時19070円まで上げ幅を拡大させる場面をみせるなか、買い先行で始まった。

ただ、25日には北朝鮮人民軍創軍85周年があり、再び軍事的な挑発に踏み切る可能性が警戒されている。そのため、日経平均は寄付き直後に付けた18910.33円を高値に上げ幅を縮めており、日中値幅は60円程度にとどまっている。東証1部の値上り数は1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは銀行、陸運、情報通信、精密機器、建設がしっかり。半面、鉄鋼、石油石炭、鉱業が小幅に下げている。

仏大統領選第1回投票で、マクロン氏が決選投票に進むことが確実と伝えられたことから、一先ずリスク要因の一つが和らいだ格好である。週明けの欧米市場の上昇が見込まれることも手掛かり材料になろう。一方であす25日には北朝鮮人民軍創軍85周年があり、地政学リスクの高まりが上値の重しとなる。買い一巡後の動向をみてもリバランスの動きにとどまっており、中小型株などは利益確定に向かっている。一つずつリスク要因が和らぐのを見極めていく格好になりそうだ。

防衛関連への物色が再び強まっているが、大引けにかけてはリスク後退を意識したポジション圧縮も意識されるところである。決算発表が本格化するなか、業績を手掛かりとした個別対応になろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は買い先行も、地政学リスクは継続

24日午前の東京外為市場では、ドル・円は買い先行。フランス大統領選の結果を受け円売りが強まったものの、北朝鮮リスクへの警戒からドルの上値が押さえられた。

23日に行われたフランス大統領選の第1回投票で、中道系独立候補のマクロン前経済相と欧州連動(EU)に懐疑的な国民戦線のルペン党首の勝利がほぼ確定。5月7日の決戦投票ではマクロン氏の勝利が見込まれ、リスク選好的な動きが強まった。

ただ、ドル・円は朝方110円58銭まで上昇したが、ドル買い・円売りは一巡しており、109円86銭まで下げる場面もあった。ランチタイムの日経平均先物は大幅高で、日本株の堅調地合い継続を見込んだ円売りが出やすいものの、目先のドルは上値が重そうだ。

ここまでのドル・円の取引レンジは109円86銭から110円58銭、ユーロ・円は119円11銭から120円78銭、ユーロ・ドルは1.0838ドルから1.0920ドルで推移した。

11時57分時点のドル・円は110円07銭、ユーロ・円は119円28銭、ポンド・円は140円81銭、豪ドル・円は83円16銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・シンクレイヤ<1724>、細谷火<4274>など4社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップは花王<4452>、同2位はコマツ<6301>となった。


・トランプ米大統領
「税制パッケージを来週発表へ」
「計画は大規模減税」
「減税幅は過去最大に」
「ドッドフランク法の被害検証、税規制の検証命ずる大統領令に署名」
「政府機関閉鎖で、我々の状況は良好」
「税制改革は26日に発表へ」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
14:00  パソコン出荷(3月)


<海外>
特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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