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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ベイカレント <日足> 「株探」多機能チャートより

■ベイカレント <6532>  1,516円 (+300円、+24.7%) ストップ高

 14日、ベイカレント・コンサルティング <6532> [東証M]が決算を発表。17年2月期の税引き前利益(非連結)は前の期比20.0%増の30.9億円と、従来予想の20.8億円を上回って着地。続く18年2月期も前期比22.7%増の38億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期上振れはITコンサルティングの案件獲得件数が伸びたうえ、新規採用が想定を下回ったことが要因。今期は企業のIT投資意欲が底堅く推移する中、好採算案件の受注を伸ばし、17.5%の大幅増収を見込む。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比10円増の40円に増配する方針とした。前日終値ベースの予想PERが13.2倍→7.5倍に急低下する一方、配当利回りは3.29%に上昇し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■ローツェ <6323>  2,571円 (+500円、+24.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。17日朝、ローツェ <6323> が業績修正を発表。18年2月期の連結経常利益を従来予想の36.4億円→41.7億円に14.5%上方修正し、減益率が20.4%減→8.9%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。韓国子会社でガラス基板搬送機の一括受注を獲得し、売上が計画を30.2%も上回ることが寄与。なお、利益については一括受注装置が新規品であり開発工数が増加していること、短納期であることを踏まえ、人件費や経費の増加を見込んだ数値となっている。同社株は10日に発表した今期減益見通しを受けて、前週末14日までの4日間で1124円(35.2%)も下落していた。

■プラザクリエイト <7502>  427円 (+80円、+23.1%) ストップ高

 プラザクリエイト <7502> [JQ]がストップ高。17日、世界で初めてセルフで写真印画紙プリントが可能な「ファーストラボ」を家電量販店に設置したと発表しており、これを好感した買いが入った。「ファーストラボ」は、世界初のセルフで写真印画紙にプリントできるプリント機。誰でもプロの仕上がりを体験できるほか、同機によってより手軽にキレイな写真を提供できるようになるという。また、フルオートメーションシステムで、専任のオペレーターを必要とせず、写真専門店以外でも導入が可能となったのが特徴だという。今回設置したのは、4月14日にグランドオープンした「EKICITY HIROSHIMA」内の家電量販店大手、エディオン蔦谷家電1階「creators studio supported by PALETE PLAZA」など。これにより、ソフトバンクショップ19店舗、家電量販店2店舗の計21店舗に設置(4月14日現在)したことになるという。

■ADプラズマ <6668>  1,700円 (+300円、+21.4%) ストップ高

 14日、アドテック プラズマ テクノロジー <6668> [東証2]が17年8月期の連結経常利益を従来予想の6.9億円→11.8億円に70.2%上方修正。増益率が5.4倍→9.2倍に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。今期業績の上方修正は1月に続き、2回目となる。タッチパネルなどの成膜装置や半導体製造装置向け電源装置の受注が好調で、売上が計画を上回ることが利益を押し上げる。

■黒谷 <3168>  700円 (+100円、+16.7%) ストップ高

 14日、黒谷 <3168> [東証2]が17年8月期の連結経常利益を従来予想の2.1億円→10億円に4.6倍上方修正したことが買い材料視された。銅スクラップを中心に販売量が計画を上回ることが寄与。銅価格の急騰で利ざやが大幅に改善することも利益を押し上げる。前日終値ベースの予想PERは32.8倍→7倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■アカツキ <3932>  5,010円 (+700円、+16.2%) ストップ高

 アカツキ <3932> [東証M]がストップ高。スマートフォンアプリの情報サイト「Social Game Info」において、同社がバンダイナムコエンターテインメントと共同開発した「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」が「米国AppStore売上ランキングで初の首位を獲得した」と報じられており、業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。同タイトルは、世界的な人気コミック「ドラゴンボール」を題材にしたスマートフォンアプリで、15年1月日本で配信を開始。米国では15年7月から配信されている。

■ベクトル <6058>  1,349円 (+92円、+7.3%)

 東証1部の上昇率10位。ベクトル <6058> が急反発。同社は中小企業向け中心にコンサルティング事業を手掛け、ネット媒体を強みにPR活動を代行する。動画配信などを活用したサービスメニュー拡大なども寄与して業績急拡大途上にある。14日取引終了後に発表した18年2月期の連結業績予想は、売上高が215億円(前期比61.8%増)、営業利益は30億円(同36.0%増)を見込んでおり、これを評価する買いを呼び込んでいる。PERは34倍前後とやや割高ながら、営業利益は前17年2月期も36%の伸びを示しており、その収益成長スピードに注目が集まっている。

■ペプチドリーム <4587>  6,850円 (+460円、+7.2%)

 ペプチドリーム <4587> が大幅高で連日の年初来高値。全体相場は主力株が手掛けづらいなか、新興市場を中心とした中小型株で売られ過ぎ銘柄のリバウンドを狙う動きが顕在化している。そのなか、バイオ関連株は個人の追い証回避の投げなどもあって、厳しい調整局面を余儀なくされてきたが、足もと売りが一巡し流れが変わってきた。そうした流れを背景に黒字バイオベンチャーで時価総額の大きい同社株が改めて注目されているもよう。同社は米製薬大手のヤンセンファーマ社と複数の創薬標的タンパク質に対して特殊環状ペプチドを創製する創薬共同研究開発契約を締結したことを発表したことを受け、10日にマドを開けて急騰、その後も利益確定売りをこなしてマド埋め拒否の強い足をみせている。ヤンセンファーマとは、マイルストーン達成により最大約1260億円を受け取る契約で収益へのインパクトが大きい。

■FPG <7148>  957円 (+59円、+6.6%)

 FPG <7148> が急反発。同社は14日取引終了後に、17年9月期第2四半期累計(16年10月-17年3月)の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しを従来の63億3000万円の減益予想から一転して、80億円(前年同期比12.6%増)の増益予想に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も104億5900万円から120億円(同13.2%増)に増額修正。売上高の大半を占めるタックス・リース・アレンジメント事業が、投資家からの旺盛な需要を取り込み、計画を上回る早さで好調に推移したことが押し上げ要因となる。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■東宝 <9602>  3,200円 (+170円、+5.6%)

 14日、東宝 <9602> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.55%にあたる100万株(金額で40億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は17年4月17日から18年2月28日まで。同時に決算を発表。18年2月期の連結経常利益が前期比17.0%減の428億円に減る見通しとなったが売り材料視されなかった。

■ドトル日レス <3087>  2,291円 (+117円、+5.4%)

 ドトール・日レスホールディングス <3087> が大幅高。前週末14日の取引終了後、18年2月期の連結業績予想を発表し、売上高は1310億円(前期比3.2%増)、営業利益は110億2100万円(同4.8%増)、最終利益は62億4700万円(同3.3%増)と、2期連続の最高益更新を見込むことが好感された。既存事業の安定成長を目指し、新商品の開発を含めた商品力のアップなどの施策を行うほか、グループ全体で100店舗程度の新規出店を計画しており、さらなる業容拡大を図っていく。なお、17年2月期連結決算は売上高1269億2700万円(前の期比1.7%増)、営業利益105億1400万円(同11.1%増)、最終利益60億5000万円(同10.9%増)だった。

■乃村工藝社 <9716>  2,130円 (+107円、+5.3%)

 乃村工藝社 <9716> が後場に入って一段高で3日続伸し連日の新値追いとなった。同社が13日に発表した18年2月期の連結業績予想が、売上高1200億円(前期比3.8%増)、営業利益81億円(同6.5%増)、純利益56億円(同10.7%増)と5期連続で営業最高益更新を見込んでいることに加えて、年間配当も前期比2円増の42円と5期連続増配を予定していることが引き続き好感された。大型案件が増加し、売上高の過去最高を更新した前期に続いて、足もとの受注環境は引き続き堅調に推移。また、前期末受注残も都市部の再開発に伴う商業施設の環境演出、企業オフィス、ブライダル関連施設の改装需要が増加し前期末比4.8%増の351億円と豊富にあり、これらが売上高・利益を押し上げる見通しだ。

■兼松 <8020>  205円 (+10円、+5.1%)

 兼松 <8020> が3日ぶりに反発。大和証券が14日付で投資判断を「3」から「2」とし、目標株価を170円から240円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。昨年来、同証券が指摘してきた個別事業の課題である北米鋼管事業の低迷や、国内食料事業の不振、ダイヤモンドテレコムの利益貢献遅れについて、それぞれ状況が好転しつつあると判断したという。また、これにより18年3月期の純利益は前期比18.6%増の115億円を見込んでいるとしている。

■DOWA <5714>  798円 (+31円、+4.0%)

 14日、DOWAホールディングス <5714> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の290億円→370億円に27.6%上方修正。従来の17.3%減益予想から一転して5.5%増益見通しとなったことが買い材料視された。銀粉や伸銅品の販売が想定より伸びたうえ、昨年11月以降の円安進行や銅・亜鉛価格の上昇で、製錬事業の採算が改善したことが寄与。

■S Foods <2292>  3,245円 (+125円、+4.0%)

 S Foods <2292> が4日ぶりに大幅反発。同社は14日引け後、18年2月期の連結業績予想を発表した。売上高3100億円(前期比10.2%増)、経常利益120億円(同10.7%増)と2ケタの増収増益で、5期連続で過去最高益を更新する見通し。製品事業では、「こてっちゃん」シリーズの知名度の高さを生かしたマーケティング戦略により、販売力の底上げを図る。グループ企業それぞれの強みを生かし、グループ内企業の垣根を越えた協力関係を促進し、従来攻め切れていなかった販売チャネルへの浸透を進める。また、グループ横断的な品質保証体制の構築とフードディフェンス体制の強化により、得意先および社会からの食品の安心安全への要求の高まりに応えていく。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,297円 (+80円、+3.6%)

 ディー・エヌ・エー <2432> が5日ぶり反発。同社とヤマトホールディングス <9064> 傘下のヤマト運輸が16日、国家戦略特区である神奈川県藤沢市の鵠沼海岸、辻堂東海岸、本鵠沼の各エリアで、自動運転社会を見据えた「ロボネコヤマト」プロジェクトの実用実験を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の実証実験は、自動運転を想定しているが、原則としてドライバーによる有人運転を行う。ただ、ドライバーは荷物の発送や受け取りに関与せず、顧客自身が荷物を車両から取り出すようにするサービスで、期間は4月17日から来年3月31日まで。車内に保管ボックスを設置した専用EV(電気自動車)車両を使用し、受け取り時間帯を10分刻みで指定でき、望む時間帯に望む場所で受け取ることができるオンデマンド配送サービス「ロボネコデリバリー」と、地元商店の商品をインターネット上で一括購入し、運んでもらうことができる買い物代行サービス「ロボネコストア」の2つのサービスを実施する。

■任天堂 <7974>  26,505円 (+745円、+2.9%)

 任天堂 <7974> は続伸。全体相場とは軌道を異にした上値指向にある。地政学リスクが意識され、為替も円高傾向を強めるなか、海外情勢に左右されにくい独自の成長路線を走るゲーム関連株が相対的に強い動き。新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が店頭で品薄状態が続くなど想定を大きく上回る人気となっている同社株はその筆頭格。売買代金は前週末に続き、東証1部上場企業のなかでトップとなっており、引き続き物色人気の高さを物語っている。みずほ証券やエース証券など国内証券が相次いで強気の投資評価と目標株価を打ち出していることも追い風となっている。

■わらべ日洋 <2918>  2,665円 (+67円、+2.6%)

 わらべや日洋ホールディングス <2918> が続伸し、年初来高値を更新した。同社は14日大引け後に決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比29.0%増の43億円になり、続く18年2月期も前期比9.2%増の47億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。今期は主要顧客セブンイレブンの売上拡大を背景にチルド弁当などの販売が伸び、2期連続の増収増益を見込む。09年に記録した過去最高益47億7200万円も視野に入っており、好調な決算を評価する買いが向かった。

■三井不動産 <8801>  2,469.5円 (+55円、+2.3%)

 三井不動産 <8801> 、三菱地所 <8802> 、住友不動産 <8830> など大手をはじめ不動産株に買いが集まった。円高や株安の流れとは対照的に地政学リスクへの警戒感などが債券などの安全資産に投機資金を誘導しており、長期金利は再びマイナス圏入りが視界に入ってきた。直近では日銀が国債買い入れ額を据え置きマーケットに漂う減額観測を払拭、金利低下への思惑が再燃している。有利子負債負担の低減や資金調達コストの低下が不動産株には追い風となっている。

■イーグル工業 <6486>  1,421円 (+24円、+1.7%)

 イーグル工業 <6486> が4日ぶりに反発。東海東京調査センターが14日付でレーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を1330円から1680円としたことが好材料視されたようだ。同証券では、17年3月期第4四半期(1-3月)売上高は前年同期比2.4%減と前年を下回るものの、18年3月期第1四半期(4-6月)以降は増収基調に回復すると予想。カーエアコン用コンプレッサー向けメカニカルシールや半導体製造装置向け磁性流体シールなどの売り上げが増加しているほか、舶用部品は低迷が続くものの下げ止まり感が出ているとして、業績は最悪期を脱したと判断している。また、M&Aによる押し上げ効果も出ており、18年3月期営業利益は前期比7.7%増の112億円になると予想している。

■リクルート <6098>  5,600円 (+70円、+1.3%)

 リクルートホールディングス <6098> 、ウィルグループ <6089> 、パソナグループ <2168> 、エンジャパン <4849> [JQ]、テクノプロ・ホールディングス <6028> など人材サービス関連株に高いものが目立つ。海外情勢の影響から主力株が手掛けにくい相場環境にあって、「働き方改革」など国策に乗る内需の成長株セクターとして継続的な買いが流入している。企業の人材不足は顕著であり、2月の有効求人倍率は1.43倍と高原状態が続いている。安倍政権主導による「働き方改革」では長時間労働の是正により、一人当たりの最大労働時間を減らす方向にあることで、企業側は労働力を確保するための人材を外部に求める動きにつながっていくとの見方が市場では強い。

■メタップス <6172>  3,030円 (+38円、+1.3%)

 メタップス <6172> [東証M]が続伸。同社は14日取引終了後、17年8月期第2四半期累計(16年9月-17年2月)の連結決算を発表。売上高は63億1800万円(前年同期比2倍)、営業損益は3億8300万円の黒字(前年同期2億8600万円の赤字)、最終損益は2億7100万円の黒字(同4億200万円の赤字)とトップラインの大幅な伸びとともに、損益も急改善しており、これをポジティブ視する買いを呼び込んだ。業績改善に伴い同四半期決算短信で「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載を解消したことも買いを後押しした。このほか、みずほフィナンシャルグループ <8411> らと資本・業務提携し、ビッグデータを活用した決済ウォレットアプリ事業の新会社設立を発表したことも株価を強く刺激している。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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