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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

フルヤ金属 <日足> 「株探」多機能チャートより

■フルヤ金属 <7826> [JQ] 2,390円 (+400円、+20.1%) ストップ高

 フルヤ金属 <7826> [JQ]がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は3日、人体に有害な揮発性有機化合物(VOC)や植物の腐敗を早めるエチレンの除去用として需要が高まっている低温活性触媒「FT-eco触媒」の量産技術を確立し、今月から量産体制を構築すると発表。これが材料視されたようだ。一般的な担持触媒を用いてVOC、エチレンを効率的に分解除去する場合には、200度以上の高温雰囲気下で反応させる必要があるが、FT-eco触媒はゼロ度から30度の室温レベルで効率的に除去することが可能。会社側では、空気清浄や青果物・花木の鮮度保持のほか、抗菌、排ガス浄化、化学品合成、センサー電極触媒などへの用途拡大を目指すとしている。

■石川製作所 <6208>  1,012円 (+150円、+17.4%) ストップ高

 全般軟調相場に抗して防衛関連株への買いが目立った。石川製作所 <6208> がストップ高に張り付いたほか、豊和工業 <6203> 、東京計器 <7721> なども大きく買われた。また、細火工 <4274> [JQ]も値幅制限いっぱいに買われ、日本アビオニクス <6946> [東証2]、興研 <7963> [JQ]、重松製作所 <7980> [JQ]なども急動意となった。今週6日からの米中首脳会談を控え、市場では「米国による北朝鮮への攻撃が行われる可能性が意識されている。政府が駐韓大使を約3ヵ月ぶりに帰任させることを決定したことが、邦人保護のためと解釈され、にわかに騒然としたムードとなった。もっともアルゴリズム売買の影響を受けている割に全体指数は比較的落ち着いている。(関連株の人気は)一過性のものにとどまることも考えられる」(準大手証券ストラテジスト)との指摘があった。

■成学社 <2179> [JQ] 1,055円 (+150円、+16.6%) ストップ高

 成学社 <2179> [JQ]がストップ高。同社は3日、子会社のアプリスがフィリピンで現地の日本人向けに英会話運営会社を設立したと発表。さらなる海外展開などが期待されているようだ。また、同日には、国内でグループが運営している個別指導形態の学習塾「個別指導学院フリーステップ」に、今後2年程度をかけてサテラインを開講することも明らかにした。大学受験に向けて多様なサービスを提供することが目的で、初年度となる18年3月期にはフリーステップ教室(現在173ヵ所)の90ヵ所程度にサテラインを開講するとしている。

■あさひ <3333>  1,388円 (+90円、+6.9%)

 東証1部の上昇率5位。あさひ <3333> が急伸し年初来高値を更新した。同社は3日に決算を発表。17年2月期の経常利益(非連結)は前の期比4.1%増の35.1億円で着地。続く18年2月期も前期比8.0%増の38億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。今期はスポーツ自転車の販売拡大などで既存店売上高は前期比約1%増を目指す。また、23店の新規出店を計画し、18期連続増収となる5.3%の増収を見込む。併せて発表した3月の既存店売上高が前年同月比6.5%増と足元の業績が好調だったことも支援材料となった。

■西松屋チェーン <7545>  1,291円 (+52円、+4.2%)

 東証1部の上昇率8位。西松屋チェーン <7545> が大幅高。午後2時30分ごろに自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を49万5000株(発行済み株数の0.76%)、または5億円としており、取得期間は4月6日から21日まで。また、同時に発表した18年2月期単独業績予想が、売上高1430億円(前期比4.9%増)、営業利益87億1500万円(同10.7%増)、純利益57億9500万円(同13.2%増)と連続2ケタ営業増益を見込んでいることも好感されているようだ。積極的な出店を行う一方、採算の悪化した店舗についてはスクラップを進め収益性の改善を実施。また、インターネット販売の事業基盤強化を進め、さらなる事業の拡大を図るとしている。なお、17年2月期決算は、売上高1362億7300万円(前の期比2.6%増)、営業利益78億7100万円(同33.2%増)、純利益51億1800万円(同34.8%増)だった。

■UTグループ <2146> [JQ] 1,510円 (+42円、+2.9%)

 UTグループ <2146> [JQ]が大幅続伸し、連日で上場来高値を更新した。同社は製造派遣・製造請負大手で人手不足の長期化を背景に業績が拡大しており、これを評価する買いが続いている。4日は4日付の日経新聞で、日本経済新聞社が作成した新興市場に上場する中堅企業の成長力ランキング「伸びる会社MIDDLE200」において、同社が総合順位トップになったと報じられたことが刺激材料となっているようだ。

■しまむら <8227>  15,200円 (+360円、+2.4%)

 3日、しまむら <8227> が決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比23.0%増の500億円に拡大して着地。続く18年2月期も前期比15.1%増の576億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力のしまむら事業で都市部を中心に26店の新規出店を計画する一方、在庫管理の徹底などコスト削減をさらに進め、3期連続の増収増益を目指す。業績好調に伴い、前期の年間配当を196円→230円(前の期は195円)に増額し、今期も230円を継続する方針としたことも支援材料となった。

■全国保証 <7164>  3,930円 (+90円、+2.3%)

 全国保証 <7164> が続伸。同社は3日、4月から九州労働金庫(福岡市中央区)が取り扱う住宅ローン商品の保証業務を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同社は、民間金融機関の住宅ローンに対する保証業務を中核事業としており、全国各地の金融機関と提携。今後も金融機関との提携関係の強化を図るとしており、今回の九州労金との提携でも業績への寄与が期待されている。

■東京製鐵 <5423>  948円 (+21円、+2.3%)

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が3日付で東京製鐵 <5423> の投資判断を「アンダーウエイト(弱気)→オーバーウエイト(強気)」に2段階引き上げ、目標株価を860円→1270円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、田原工場のHRC増産による板材の収益が本格寄与する可能性が高まったと指摘。電力契約が切り替わる18年3月期以降は本格的な増産で、数量効果と稼働率上昇によるコスト削減が業績に寄与するとみている。H形鋼中心ではスプレッド動向に収益が左右されるが、田原工場の数量増による収益上積みが見込まれることを評価した。同証券では、18年3月期の営業利益を162億円→197億円、19年3月期を168億円→219億円にそれぞれ上方修正した。

■サカイ引越センター <9039>  3,200円 (+65円、+2.1%)

 サカイ引越センター <9039> が続急伸。東海東京調査センターが3日付で同社のレーティングを「アウトパフォーム」継続でフォローしている。同社が3日に発表した3月の月次売上高は前年比15%増の128億円と好調だったほか、17年3月期通期累計でも4%増の738億円と順調に拡大していることを評価している。また、17年3月期第4四半期については引っ越し作業の単価が大きく改善していることもポジティブ要因となった。

■四国化成工業 <4099>  1,244円 (+25円、+2.1%)

 四国化成工業 <4099> は、全体相場が後場に入って一段安と軟調地合いとなるなかで、小幅ながら続伸と頑強な推移をみせた。同社が1月25日に発表した17年3月期第3四半期累計の連結経常利益は59億4000万円(前年同期比6.3%減)と小幅減益となったものの、通期計画の経常利益66億円に対する進捗率は90.0%に達しており、最終的には上方修正の可能性が高まっている。18年3月期について同社では「主力製品の自動車タイヤ向け原料である不溶性硫黄製造プラントの30%程度の生産設備の増設が3月末までに完成し、10月からの本格稼働を見込んでいる」(経営企画部)としており、業績の向上に期待が寄せられている。

■NEXT 日経平均ダブルインバース・インデックス <1357> [東証E]  1,980円 (+36円、+1.9%)

 NEXT 日経平均ダブルインバース・インデックス <1357> [東証E]が反発。日々の騰落率が日経平均のマイナス2倍になるように設定されたETFであり、全般相場の動きと逆方向に連動する。足もと東京市場はにわかに地政学的リスクが意識されており、日経平均株価が1万8800円を割り込んできた。NEXT 日経平均ダブルインバースは、これにつれて水準を切り上げた。

■アカツキ <3932> [東証M] 4,850円 (+80円、+1.7%)

 アカツキ <3932> [東証M]が続伸、調整一巡から25日移動平均線との下方カイ離修正に動き出した。スマートフォンゲームの開発・運営を行うが、課金収入の拡大で高水準の収益の伸びをみせている。同社は3日、ブシロード(東京都中野区)とテニスアニメ「新テニスの王子様」を題材にしたスマートフォン向けゲームアプリを共同開発することを発表、前日場中の発表だが、引き続きこれを手掛かり材料とする買いを引き寄せている。リリース時期は17年中を予定しており、これによる業績への寄与が期待されている。

■ニトリホールディングス <9843>  14,440円 (+200円、+1.4%)

 ニトリホールディングス <9843> が3日続伸、連日の上場来高値を更新した。同社が先月28日に発表した17年2月期決算は、売上高が前の期比12%増の5129億5800万円、純利益は同28%増599億9900万円と30期連続の増収増益だった。都心の新店が好調だったほか、既存店も堅調だった。18年2月期も増収増益が続く見通しだ。この決算発表を受け、一部外国証券では目標株価を1万6400円とするなどアナリストからは、強気評価が相次いでいる。同社は中国や東南アジアで製造した家具を国内に輸入して販売しており、足もとの為替の円高はプラス要因とみられている。

■エレコム <6750>  2,124円 (+22円、+1.1%)

 エレコム <6750> が5日ぶりに反発。野村証券が3日付で目標株価2400円、投資判断「ニュートラル」としてカバレッジを開始したことが好材料視された。同証券では、17年3月期の営業利益を前期比11%増の99億円と予想。会社計画(96億円)比では、4-12月期の円高による営業増益要因やアクセサリのミックス改善を考慮し上振れすると予想している。また、18年3月期は同6%増益の105億円と最高益更新が続くと予想。アクセサリ製品群のミックス改善、エンベデッド不具合案件の一巡と大規模案件受注増、法人向けチャネル開拓によるネットワークの拡販などが見込まれ、収益性の改善が続くと予想している。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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