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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米株反発・長期金利上昇で買い継続

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。米国株反発・長期金利上昇でドル売りはいったん後半する見通し。ただ、トランプ政策への不透明感は残されており、ドル高に反転する値動きは想定しにくい。

前日発表された米国の3月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は、114.0の予想に対し125.6と、同時多発テロが発生した2001年以来の水準を記録。経済指標の上振れ上昇が、8営業日続落となっていたNYダウの反発を誘った。また、連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長が、目先2回と観測される利上げについて「ほぼ妥当」との見解を示したことで、ドル・円は111円台を回復。本日のアジア市場でもドルは111円台で取引されている。

今晩発表の2月中古住宅販売成約指数(23時)も前月比上昇に転じると予想されており、米株高・長期金利上昇が続き、ドル買いにつながる見通し。また、今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つシカゴ連銀のエバンス総裁の講演も注目され、ハト派寄りのスタンスながら年内あと2回の利上げに前向きな見解が聞かれれば、ドル買いは続きそうだ。

ドル・円の値動きについては、前日までのドル売り局面でも「トランプ・ラリー」の半値押し水準として意識されていた110円を維持し、下値の堅さを確認した。ただし、トランプ大統領による政策運営に関しては引き続き不透明感が残されており、足元のドル売り地合いを反転させる状況とはなっていないとみられる。

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・2月住宅ローン承認件数(中銀)(予想:69100件、1月:69900件)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-2.7%)
・22:20 エバンス米シカゴ連銀総裁講演(経済情勢と金融政策)
・23:00 米・2月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+2.5%、1月:-2.8%)
・24:30 ローゼングレン米ボストン連銀総裁講演(経済見通し)
・02:00 米財務省7年債入札(280億ドル)
・02:15 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演
・メイ英首相がEU離脱手続き開始を通告

《SK》

 提供:フィスコ

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