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【市況】<マ-ケット日報> 2017年3月29日

 29日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比14円高の1万9217円だった。前日の米株急反発や円高一服が追い風となって堅調に推移。3月期末の配当落ち分130円強を埋めての上昇で、足元の需給の良さを感じさせる1日でもあった。ただ、上値を積極的に買う動きはまだ見られず、来期(4月以降)に向けた投資家のスタンスはまだ明確になっていないようである。

 昨日の米国市場は3月の消費者信頼感指数を好感してダウ平均が9日ぶりに大幅反発した。米景気の好調さを示すように同指数は16年ぶりとなる高水準をマーク。8日続落で値頃感が出ていただけに株価は一気に反転した。この日は原油先物が反発したりアップル株が最高値を更新するなど久々に良好な環境に。ダウ平均も目先の底入れ感を強めている。

 さて、東京市場は1ドル=111円台半ばまで入った円安などを好感してこの日も買い先行の展開に。日経平均の配当落ち分を埋めての推移に底堅さが感じられた。一方、トランプ大統領の政策遂行能力に疑問符がついたことで、当初想定していたような経済政策が見込めなくなる可能性も。米景気刺激策の後退はドル安・円高要因となり、この辺りが新年度の景気・企業業績を読みにくくさせている。そのため上値を買い上がるような動きは乏しいまま。チャート面では75日移動平均線(1万9257円)が直近1週間の上値抵抗線と化しており、明日も上値は同線との戦いとなろう。(ストック・データバンク 編集部)

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