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【市況】日経平均は下落、下値支持線レベルでの底堅さがみられれば十分か/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は下落。5.52円安の19197.35円(出来高概算9億4000万株)で前場の取引を終えた。28日の米国市場は、トランプ政権に対する不透明感が根強いものの、原油相場の上昇が好感されたほか、消費者信頼感指数が大きく上昇し、米経済の力強さに対する楽観があらためて広がった。この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の19185円をつけるなか、日経平均は19200円を回復して始まり、配当落ち分(約135円)は即日吸収した。

 その後は前日終値を挟んでの狭いレンジでの取引が続いている。東証1部の騰落銘柄は、配当落ちの影響もあり、値下がり数が1300を超えている。セクターでは電力ガス、石油石炭、鉱業、海運、小売、電気機器、化学、サービス、繊維、ゴム製品がしっかり。半面、空運、建設、パルプ紙、証券、保険、その他金融、銀行、輸送用機器が小安い。

 寄付き段階で配当落ち分を吸収したことから、センチメントは明るいだろう。もっとも、明日以降は機関投資家の益出しなどによるポジションを圧縮する動き等も意識されやすい。実質新年度入りとはいえ、期末要因からオーバーナイトのポジションは取りづらい状況であろう。そのため、個人主体による中小型株での短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりそうである。

 日経平均は一目均衡表の雲を上回っての推移となり、5日線と75日線とのレンジ相場が続いている。終値で配当落ち分を吸収する格好が望ましいが、まずは下値支持線レベルでの底堅さがみられれば十分か。英国ではメイ首相が欧州連合(EU)離脱手続き開始を通告する予定であり、波乱要因にはならないとみられるが、見極めムードが強まろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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