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【市況】27日の香港市場概況:ハンセン0.7%安と3日ぶり反落、好業績銘柄はしっかり

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

週明け27日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比164.57ポイント(0.68%)安の24193.70ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が115.79ポイント(1.11%)安の10362.02ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は890億2000万香港ドルとなっている(24日は833億7200万香港ドル)。

決算発表がピークを迎えるなかで買いが手控えられる展開。決算報告が今週集中する本土銀行株が下げ、投資家心理の重荷となった。個別では、中国銀行(3988/HK)が1.3%安、中国建設銀行(939/HK)が0.9%安、中国工商銀行(1398/HK)が0.8%安とさえない。香港政府の次期トップを決める行政長官選挙が26日投開票され、中国本土寄りとされる前政務長官の林鄭月娥(キャリー・ラム)氏が事前予想通り当選。相場に与える影響は限られた。

中国不動産セクターも下げが目立つ。万科企業(2202/HK)が4.6%、中国海外発展(688/HK)が4.4%、華潤置地(1109/HK)が2.7%ずつ値を下げた。不動産引き締めの動きが警戒されている。万科企業は通期2割増益と配当の増額を発表したものの、好感する買いは限定された。

そのほか、決算動向を材料にした動きでは、通期業績が前年に続き赤字となったニッケル大手の新疆新シン鉱業(3833/HK)と食肉・ハム加工大手の中国雨潤食品集団(1068/HK)がそれぞれ6.1%安、1.6%安、3割減益を強いられた国有保険大手の国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が1.2%安で引けた。

半面、業績成長を手がかりに、自動車メーカー中堅の華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)は5.8%、運動靴メーカーの裕元工業集団(551/HK)は3.8%、有料道路運営の江蘇寧滬高速公路(江蘇高速道路:177/HK)は2.2%ずつ上昇した。

本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.08%安の3266.96ポイントで取引を終えた。金融引き締めの動きを警戒。国際的な経済会議の「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」に出席した中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は26日、「金融緩和のサイクルは、全世界で終わりに近づいている」と発言した。人民銀は27日、リバースレポを通じた資金供給を2営業日連続で見送っている。


【亜州IR】

《SK》

 提供:フィスコ

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