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【市況】優待や配当志向の物色に/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 今週の日本株市場については、期末要因で機関投資家が動きづらい需給状況のほか、国内外の政治リスクがくすぶるなか、不安定な相場展開が続きそうである。注目されていた米国のオバマケアの代替法案成立を巡る審議については、米議会下院の共和党指導部は24日、法案を取り下げた。トランプ政権が他の政策課題を実行する能力に疑問符が付く結果となり、週明けの市場への影響が警戒される。

 その他、トランプ大統領がSECの次期委員長に指名したジェイ・クレイトン氏は、経済成長を損ねているとしてトランプ政権が見直しを求めている金融規制改革法(ドッド・フランク法)について、今のところ撤廃に向けた具体的な計画はないと述べていることも重しになりそうだ。

 その為、積極的な売買は限られることになろうが、週前半には3月期決算企業の権利・配当取り最終日を迎えるため、優待や配当志向の物色が強まろう。日経平均はもち合いレンジの下限まで一気に下げ、一時19000円を割り込んだことで値ごろ感もあるため、買いを入れやすい水準である。

 また、決算期末を控え、貸株の返済に伴う買い戻しの流れも下支えとして意識されやすいだろう。個人については良好なIPOのなか、需給状況は良好である。先週の日経平均が400円を超える下落局面において、中小型株についても連鎖安の動きがみられたが、その後週末にかけて下落部分を吸収する銘柄も多く、依然として物色意欲は旺盛である。
《AK》

 提供:フィスコ

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