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【注目】前週末24日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ソラスト <日足> 「株探」多機能チャートより

■ソラスト <6197>  1,588円 (+39円、+2.5%)

 ソラスト <6197> が反発し、上場来高値を更新した。SMBC日興証券が23日付で投資判断「2」、目標株価1550円でカバレッジを開始したことが好材料視されているようだ。同証券では、現状の株価はほぼ目標株価並みの水準にあり、当面の収益成長期待はある程度、市場に織り込まれたと判断。ただ、今後のM&A案件次第で、さらなる成長ポテンシャルはあるとみているという。なお、同証券では17年3月期営業利益予想を会社計画並みの36億円、18年3月期を同47億円と見込んでいる。

■東建コーポレーション <1766>  8,930円 (+160円、+1.8%)

 東建コーポレーション <1766> が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を9300円から1万200円へ引き上げたことが好材料視されている。受注の増加に加えて、高い入居率を確保していることを背景に、17年4月期の営業利益予想を155億円から165億円(会社予想148億800万円)へ、18年4月期を同165億円から170億円へ上方修正したことが要因としている。

■東京エレクトロン <8035>  11,580円 (+200円、+1.8%)

 東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、SCREENホールディングス <7735> 、ディスコ <6146> 、SUMCO <3436> 、信越化学工業 <4063> 、ルネサスエレクトロニクス <6723> 、関東電化工業 <4047> 、ワイエイシイ <6298> など半導体関連半導体製造装置半導体部材・部品株(が軒並み高に買われた。ここ世界的に半導体需要の伸びが顕著となっており、産業のパラダイム変化を背景に、これまでのシリコンサイクルから脱却した“スーパーサイクル”突入が意識され始めている。スマートフォンの高機能化で3次元NANDメモリーなどの需要が喚起されるほか、ビッグデータの普及加速に伴うデータセンターの増設需要、自動車のエレクトロニクス化、さらに早晩IoT時代の到来が意識され、高付加価値半導体を含め需給タイト感をもたらしている。市場筋によると、24日は「米半導体大手のマイクロン・テクノロジーが前日引け後に発表した16年12月-17年2月期決算で最終損益が黒字化するなど業績が急改善、これが時間外取引で同社の株価を押し上げており、この流れが波及した格好となっている」(準大手証券ストラテジスト)という。

■JIG-SAW <3914>  6,570円 (+110円、+1.7%)

 JIG-SAW <3914> [東証M]が続伸。23日、ソフトバンク・テクノロジー <4726> 子会社のサイバートラストと共同で、SSLサーバー証明書を月額で利用できる「マネージドSSL」サービスを4月1日から開始すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。マネージドSSLサービスは、これまで年単位での使用が一般的だったSSLサーバー証明書を月単位のライセンス形態で、また月額で利用することができるというもの。このため、より細かい期間での効率的な運用・管理が可能になるほか、SSLサーバー証明書の各種申請やSSLサーバー証明書の取得から管理までをJIG-SAWが行うため、企業のIT担当者は、SSLサーバー証明書の有効期限切れや更新に伴う手続き等の煩わしい管理業務から解放されるのが特徴という。

■豊田自動織機 <6201>  5,570円 (+90円、+1.6%)

 豊田自動織機 <6201> は5日ぶりに反発。同社は23日、物流ソリューション事業を展開するオランダのファンダランデ社を買収すると発表した。欧州子会社を通じて5月以降に約1400億円(12億ユーロ)で全株式を取得する。今後の成長の柱と位置付けている物流ソリューション事業の強化を狙う。ファンダランデ社は1949年に設立され、小売業および小包・郵便事業向けの物流システムに強みを持っており、空港の旅客手荷物処理システムでも世界有数の企業。グローバルで50ヵ所の拠点を有し、2016年の売上高は約1300億円という。

■タカラバイオ <4974>  1,547円 (+24円、+1.6%)

 タカラバイオ <4974> が反発。同社は昨年、遺伝子・細胞プロセッシングセンターを稼働させ、遺伝子治療用ウイルスベクターの製造・細胞加工受託を手掛けているが、23日、ウイルスベクター製造施設を増設するとともに、独自にウイルスベクターの大量生産技術の開発に成功したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。

■ミネベアミツミ <6479>  1,518円 (+23円、+1.5%)

 SMBC日興証券が23日付でミネベアミツミ <6479> の投資判断「2(中立)」を継続し、目標株価を1500円→1600円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、任天堂「スイッチ」の生産計画を1600万台以上と従来計画の2倍に引き上げたとの一部報道を受けて、ゲーム機器アッセンブリの数量上振れの可能性が高まったと報告。一方、スマートフォンの有機EL採用の普及を考慮し、同社LCDバックライトの販売予測は引き下げた。同証券では、18年3月期の連結営業利益を579億円→643億円、19年3月期を624億円→683億円にそれぞれ上方修正した。

■信越化学工業 <4063>  9,635円 (+141円、+1.5%)

 信越化学工業 <4063> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は23日、同社株のレーティングを「オーバーウエイト」で継続するとともに、目標株価を9300円→1万400円に引き上げた。半導体材料の300ミリウエハーは需給ひっ迫が続いており、「従来想定よりも一段と値上げが通りやすい環境」と指摘。18年3月期のウエハー価格前提を前年比7%上昇から同16%上昇に見直している。また、塩ビ樹脂事業もこの数年、世界的に大きな能力増強がみられていない一方、需要を牽引する公共投資はインドや米国での盛り上がりが見込める。同証券では17年3月期の連結営業利益を会社計画2250億円に対し2350億円(前期比13%増)と増額修正を予想、18年3月期は2740億円への増益を見込んでいる。

■三菱UFJ <8306>  717.1円 (+8.8円、+1.2%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が6日ぶりに反発。米国株市場で金融株が総崩れとなったことで22日にマドを開けて急落したが、目先は全体相場が反発に転じていることで、買い戻しが入ったようだ。PBRが0.6倍台と割安なほか、年間配当18円(中間期9円)で、配当利回りは2.5%と高い。期末目前で駆け込みの配当取り狙いの買いも入っているもよう。

■ふくおかFG <8354>  498円 (+6円、+1.2%)

 ふくおかフィナンシャルグループ <8354> が続伸。SMBC日興証券が23日付で同社株の投資判断を「2」→「1」に引き上げ、目標株価を550円→600円に上方修正しており、これが株価を刺激する格好となった。同社は九州の地銀3行の持ち株会社であり、SMBC日興証券では、正ののれん一括償却で期待通りの「統合効果」が得られる状態とし、償却負担剥落と現在の株価を考えれば割安と判断し、投資評価とレーティングを引き上げた。十八銀行 <8396> との経営統合見送りをメーンシナリオとするが、株価には織り込み済みとの見解を示している。

■川崎汽船 <9107>  306円 (+3円、+1.0%)

 川崎汽船 <9107> やヤマダ電機 <9831> などエフィッシモ関連株が堅調。旧村上ファンド出身者が設立したエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが東芝 <6502> の株式を8.14%取得し筆頭株主に浮上したことが23日に判明した。「物言う株主」として知られる同社は上記2社のほか、大阪製鉄 <5449> や第一生命ホールディングス <8750> 、リコー <7752> 、近畿車両 <7122> などの株主となっており、24日は改めてその存在が注目されている。

※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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