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【市況】NY株式:ダウは59ドル安、ヘルスケア法案への懸念が重し

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

24日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は59.86ドル安の20596.72、ナスダックは11.05ポイント高の5828.74で取引を終了した。医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案成立を巡る投票結果が否決された場合、トランプ大統領が現行制度を維持し、他の重要政策の審議に入るとの見通しが報じられ、買いが先行。複数の連銀総裁が年内の追加利上げに積極的な発言を行ったことも好感されたが、投票結果を見極めたいとの思惑から引けにかけて下落した。マーケット終了直前に下院がオバマケア代替法案を取り下げたことでナスダックは上昇に転じたが、相場全体を押し上げるには至らなかった。セクター別では、耐久消費財・アパレルや消費者・サービスが上昇する一方で素材やエネルギーが下落した。

半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は強気な業績見通しが好感され、上昇。アパレルのアンダーアーマー(UA)は一部アナリストによる投資判断、目標株価引き上げを受け、堅調推移。短文投稿サイトのツイッター(TWTR)はビジネス向けに有料版の導入を検討していることが報じられ、買われた。一方で、ゲーム小売のゲームストップ(GME)は決算内容が嫌気されたほか、150以上の店舗閉鎖計画を発表し、大幅下落となった。

今回のオバマケア代替法案取り下げで、トランプ政権が公約に掲げるインフラ投資、法人税制改革、規制緩和の実現性やトランプ大統領の交渉力に懸念が生じた。今後は、新政権への期待を背景とした株価上昇が一服し、政策の内容や実現時期を慎重に見極めたいとの思惑が広がるだろう。



Horiko Capital Management LLC

《TM》

 提供:フィスコ

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